Bug The Lad   作:闇と帽子と何かの旅人

10 / 15
第十話『黒幕の影』

 ヴィルマー博士の家でパーティを開始して終える一行。

 

 「これにてお開きやね、ですわ」

 

 ワイちゃんのお開きコールにみんなも賛同するのでした。

 

 「ヴィルマーさん、さきほどの、追手、また来るかも、しれません」

 「ジェフリー……お前さん達に頼みがある、ガルアーノを倒してきてはくれんか?」

 「私からも、おねがい、します、リアさんの、白いパンツが、見れなくなるのは、かなしいです」

 

 GPが友の為、欲望の為に助けを求めている姿を見て、ワイちゃんは胸を打たれる。

 

 「ワイ様、どうなさいますか? 最早あやつは用済みなのでワイ様にお任せします」

 

  アンデルもそう言ってるし決まりですわね。

 

 「ガルアーノを倒すというのなら、ワイ! 僕も手伝うぞ!」

 

 聖櫃君も意気揚々と参戦する。

 

 たそがれてる猿と腰痛ジジイは博士のお家に放置で、ワイちゃん達一行と聖櫃くんはガイストに乗り込み修理中のシルバーノアを横目に白い家へと出発するのであった。

 

 白い家玄関につきましたの。

 

 「四将軍のアンデルが会いに来たと伝えろ」

 

 適当に門の人に話を伝えるアンデルに続きワイちゃん達と聖櫃くんはガルアーノの前まで一直線でしたわ。

 ちなみにGPは新たに拉致された子供達を避難させてるみたいでしたわ。 

 拉致された子供なら拉致してもセーフとか言いながら。

 

 「ガルアーノ覚悟!」

 

 聖櫃くんがいきなり剣を片手にガルアーノに殴りこみに行きましたの。

 

 「アークだと!? アンデルなぜ貴様がアークと一緒に居る!」 

 「ワイちゃんからのお知らせやで。あなた、用済みですわよ」

 「くそ! アンデルやアークごときにやられる訳にはいかん! 逃げる時間を稼げ!」

 

 ガルアーノは逃げ始める。

 すかさず何故かイキりはじめるアルフレッドが居ましたの。

 

 「逃げるか! ガルアーノ! 俺のスーパー天の裁きに恐れをなしたか!」

 

 突如モンスターがワイちゃん達の行く手を阻む。

 

 「助けてくれ……」

 

 アルフレッドさんはガルアーノと決着をつけるとか言いながらついて来たのですけど、このていたらく……理解に苦しみますわ。

 ワイちゃん達はマップのマスを埋め尽くす大量のモンスターに阻まれ身動きが出来ず、とりあえずモンスターをバットで殴るほか無かった。

 

 「物量作戦とは考えましたわね……」

 「こんな時チョンガラの爆撃がつかえれば!」

 

 聖櫃君はなにやら言ってましたけど、そもそもシルバーノア修理中ですし。

 

 「ククク、飛んでいって首を取ってこようか?」

 

 グッロの提案に飛びつこうとしましたその矢先、ガルアーノの逃げ道を塞ぐようにある男が登場するのでした。

 

 「ガルアーノなぜにげる? ワレワレのてきたおす」

  

 ヤゴス島で消え去った例の黒人だったのですわ。

 

 「貴様! 邪魔だどけ! むざむざ敵にやられては目的を果たせん!」

 「このれべるのてきにやられる? おまえこしぬけか? ワレラノ母はそんなやつ! ひつようとしていない!」

 「何をする貴様!!」

 

 モンスターで良く見えないのですけど、黒人とガルアーノが何やら言い争っていますの。

 でも今は、眼前の大量のモンスターを対処しなければフリーズしてしまいそうですわ。

 

 「くそ! 次から次へとわいてくる……ケツだせ!」

 

 なんだか聖櫃くんはへんな事言いながら剣を振り回していますの。

 

 「まずいですねワイ様、倒してもきりがありません」

 「ククク、これはプログラムでループ設定をしている敵だな」

 

 先ほどから倒してもそのマスに再び復活するモンスターを相手に何やら頭脳担当が喋っていましたわ。

 つまり元を断たねば永遠にこの量の敵を相手にするしかありませんのね……

 そう思い部屋を出て制御室を探しに行こうと思った矢先の事ですの。

 

 「みなさん、きこえ、ますか? 今から、そこの部屋の、無限プログラムを、止めます、その隙に、部屋にある、光る物体を破壊してください」

 

 ジェフリーの声が聞こえてきましたの、その直後モンスターの量が減ってきましたわ。

 光る物体? あれかしらとバット片手に殴り破壊しましたの。

 

 「確認、できました、それでもう、モンスターは、出てこなくなる、はずです」

 

 サンキューGPと呟きガルアーノの方に目線を向けると……

 

 「ガルアーノがしんでいますわ!」

 「ククク、俺が殺った事にしたいが、さっきの黒人が殺っていたぞ」

 

 一同は困惑していたが、ガルアーノがしんでいたので結果オーライという感じで、ワイちゃん達一同はヴィールマーの家へ帰宅していた。

 

 家に帰ってみると猿が成長して大きくなっていましたの。

 これもわたくしの日ごろの調教のおかげですわね。

 

 「アンデル! 今日こそおまえを倒す!」

 「アーク……これが目に入らないのか」 

 

 何だか帰るなり早々喧嘩してる二人、仲が良いですわねえ。

 

 「それは聖櫃! アンデル貴様!」

 「ふふふ、いざという時のためにガイストに積んであったのだ」

 

 なんだか四角い箱を重そうに持ち出しながら何イキってるのでしょう。

 ちょうど椅子によさそうなので、わたくしは腰掛けるのでした。

 

 「ああ、スカートの中が、ちょうど」

 

 GPは下から覗いていますし。わたくしは上から見下ろすこの感じが楽しくなってきましたわ。

 

 「ワイ! その箱から離れるんだ! ふざけている場合じゃない!」

 「ワイ様、その箱はかつて暗黒の支配者を封印した代物です、お戯れは」

 「良いこと思い付きましたわ。さっそくコレで暗黒の支配者とかいうのを封印しにいきませんこと?」 

 

 ワイの提案にいがみ合っていたアンデルとアークも賛同しいざロマリアへ。

 GPや子供達はヤゴス島で遊ぶといっていたので置いていきましたわ。

 大きくなった猿をガイストに無理矢理詰め込んで、出発する。

 アルフレッドは助けてくれた礼がしたいと、無理矢理戦力にもならないのについてきますし。

 グッロが運転をしてロマリア空中城へ到着する。

 

 「四将軍のアンデルが来たと伝えろ」

 

 ロマリア城に横付けするガイストから降り立ちアンデルはイキる。

 なんだかハゲたおじさんが登場してアンデルと話している。

 

 「ザルバト、今から王の間へ通してもらおうか」

 「突然なんのようだ? まあゆっくりしていけ」

 

 ザルバトと呼ばれるハゲに連れて行かれまして、大勢で王の間とやらにつくと、おっさんが居ましてロマリア王とか名乗ってやがりましたわ。

 

 「はるばるご苦労だったなアンデル、ザルバト下がってよいぞ……というか後ろの猿や機械や娘は青年達は何者だ?」

 

 アークは突如招かれて部屋を見渡していましたし。

 アルフレッドは荘厳な部屋にビビッていますの。猿はロイヤルガードと呼ばれる近衛兵に撫でられ喜んでいる。

 

 「ククク、こいつを殺しても意味はなさそうだな」

 

 グッロはなにやら不穏な気配をかもし出し、王と呼ばれるおっさんをおちょくっていた。

 

 「アンデル突然用事とは何事だ?」

 「ガイデルあなたに用はありませんよ、私が用があるのは後ろです」

 

 アンデルに導かれガイデルとか言うオッサンの玉座の後ろの鏡の前に立たされる

 

 「……」 

 

 ワイちゃんのバッティングフォームが禍々しい鏡に映っていましたの。

 

 「こいつが闇の支配者ですの?」

 「あなたは魔王の血筋の生き残りですか? この気配アークも居ますね。よくたどり着きましたね」

 「えらいアウェイやのに歓迎ムードですわね」

 

 とりあえずバットで鏡を割る、持って来ていた聖櫃に封印して無事平和やね

 

 「ワイ! アンデル! やったぞ、封印が完了した!」

 「アーク、よくやった。ワイ様これで後は、ワイ様が球界の王になればすべて……」

 

 これでハッピーエンド間違いなしやね。

 

 「ククク、珍しく良い感じだな……」

 

 いつも殺伐としているグロルガルデすら祝賀会ムードのワイ達に突如光と音が襲う。

 

 「なんや!? ですわ?」

 

 轟音と光と共に現れた黒人が佇んでいた。

 

 「おまえたち! それはことわりをかえる! いけない! おしおきだ」

 

 黒人が襲い掛かってきましたわ。その時は適当に退けられると思ったのですけど……

 

 「なんですのこの方……わたくしの攻撃にびくともしてませんわ!」 

 「ワイ様! お下がりを、この者……暗黒の支配者以上に危険な存在かもしれません」

 「ククク、こうでなくては面白くない」 

 「ワイ! アンデル! 一緒にいくぞ! 蹴散らせ!」

 

 三人で一斉に攻撃をするが避けられる。

 

 「おまえたち、むり、おれをたおせない」

 

 喋っている隙に猿が黒人の腕を掴み、ロイヤルガード共に黒人を押さえつけた。

 

 「今ですわ!」

 

 わたくしはやっとターンの回ってきたアルフレッドに一応声をかける。

 

 「任せろ! 俺のスーパー天の裁きを喰らえ!」

 

 アルフレッドはスーパー天の裁きを唱えるがMPが足りなかったのです。

 

 「ダメですわね」

 「ククク、だがあいつは行動不能。次のターンで勝ちだな」

 

 九回で10点差ぐらいの余裕勝ちですわねと楽しんでいると……

 目の前が光り、突如全員のHPが0になりましたの。

 

 「おや……あんた達、いけない子だねぇ?」

 「てこずった、けど、こんなやつらおれひとりで……」

 「よくがんばったねえ、あんたは休んどきな」

 

 光の中からしゃがれた声がして黒人が何やら光の中へ消えてゆくのでした。

 

 「いったい何事ですの?」

 

 辺りを見ると猿は元の小さい姿になってますしグッロやアンデルも瀕死でしたの……

 

 「ククク、どうやら強制イベントのようだな……」

 「ワイ様、申し訳……ありません……」

 

 本能的にワイちゃんは危険を悟るのでした。

 

 「いけない子達はおしおきだねぇ」

 

 光がこちらに魔の手を伸ばしてきた、その速度は100マイルを余裕で越えていて、ワイちゃんは動く事が出来なかったのです……。

 

 「俺の! スーパー天の裁き!」

 

 そう言いながら私にタックルをかますアルフレッドさんは光に飲み込まれ消えていく。

 

 「ワイ! 大丈夫か! くそ! どうしたらいいんだ! 精霊の力もつかえない!」

 「チームメイトのみんなも……もう終わりやね……」

 

 アルフレッド渾身の捨て身により一命を取り留めるも、万事休す。

 

 「おや? 球はそれなかったんだけどねぇ? バッターがそれちまうとはねぇ……次はないよ?」

 

 絶望の一球が飛んできましたの……

 ワイの野球生活は最早、バッターワイちゃん、100対0の9回裏2アウトのフルカウントやね……

 

 アークとワイちゃんにめがけて光が飛んできた――。

 

 「聖櫃君なにを!?」

 「ワイ! いきろ!」

 

 聖櫃君がワイの盾になるように立ちはだかる。

 轟音がし、目を開けると。アーク君の前に知らないおじさんがいましたの。

 

 「まったく無茶をする子だ」

 「と、父さん!」

 

 聖櫃君が父さんと言ってるという事は、あのヨシュアさんでしょうか?

 息子にキラキラネームつける人ですから、どんな方かと思えば、とてもキラキラした人ですわね。

 

 「父さん!?」

 「すまないなアーク……どうやら今の一撃で私はもう長くは……もたないようだ……」

 

 そう呟きヨシュアさんは光へのまれ消えてゆきましたの……

 

 「なんてことですの……」

 

 聖櫃君は寸前までヨシュアが居た場所にしがみついていましたの……

 無理もありませんわね……

 

 「入れ替わり立ち代り、面倒なやつらだねえ? これでおしまいだよ」

 

 あたりが白くなっていって、何も聞こえなくなりましたの……

 

 何も聞こえない世界で、聖櫃君が突然何かを握り締め、わたくしの手を引っ張っていきましたの。

 それからどれくらいの時が経ったのか……光が溢れ出し辺りを見回すと、ワイちゃんとアークは見慣れた海岸で子供達に囲まれながら目を覚ましていたのです。

 

 子供達に連れてこられたGPが私に声をかけてきましたの。

 

 「お二人は、先ほど、出発したのでは、なかったのですか?」

 

 GPは驚きを隠せないようでしたが、わたくしも驚いてお口があんぐりしていましたの。はしたないですわ……

 

 「ワイ! 無事でよかった。父さんの形見で……どうやら過去へ飛んできたみたいだ」

 

 まるで便利グッズを紹介するかのごとく、聖櫃君はヨシュアの形見を握りしていたのでした。




To be continued?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告