Bug The Lad   作:闇と帽子と何かの旅人

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第八話『ヤゴス島キャンプ』

 ワイはアーク一味の乗る船シルバーノアを乗っ取るも、運転経験の無さから墜落させてしまう。

 

 「シルバーノアびちゃびちゃですわよ」

 「ククク、俺が居なければ全員死んでいたぞ」

 

 サンキューグッロ。グロルガルデさんは本当に便利な機神さんですこと。

 そう思いながら辺りを見渡すと、自然に囲まれた場所で聖櫃君が叫んでいましたの。 

 

 「いったいここはどこなんだ!」

 「わからんのう……」

 「ワシは寝る、もう起こすな」

 

 アラブ人の永眠やね。ですわ。

 騒ぎを聞きつけたのか地元のワイちゃんファンが集まってきていた。

 

 「ナンダアレ、ウマソウ」

 「コラ! ヒトヲクッタラ、マタオナカクダスヨ!」 

 

 食人文化が残っている場所だったのですねここは。

 これは頼もしい助っ人外国人が獲得できそうで、ワイちゃんは期待で胸いっぱいですの。

 

 「助かった! ここの人か。僕はアーク! 勇者をしているんだ」

 

 自分から勇者とか言ってますよこの子。キラキラネームやし、ゆとり教育の弊害やろなぁ……わたくしドン引きですのよ。

 

 「ククク、武装している民とは酷い場所に来たな」

 

 グッロの指摘によく地元民を見てみると武装していたのです。

 聖櫃君は懇切丁寧に自分達の状況を伝えたり、敵意が無い事を伝えるのだが、彼らはお腹が余程空いているのかちっとも話を聞いてくれないですわね。

 今日の晩御飯はお前らやで。みんな食卓に並ぶんやで。本当にそんな地域ですのね……

 

 「くそ! 話が通じない! ワイ! 力を貸してくれないか!」

 

 聖櫃くんが困っていたのでワイちゃんは力を貸すことにした。

 ジジイとアラブの石油王っぽい人は寝ていますし……これは後で教育やろなぁ。

 そんなこんなでワイちゃんとグッロとアークの三人で原住民と戦うことになったのです。

 さて、臨時的にチームメンバーになった聖櫃君のステータスをチェックしましょう。

 

 

 【アーク】

 LV50 HP126 MP67

 攻撃力:26+4

 防御力:23

 魔力 :22

 敏捷度:13

 武器熟練レベル:剣LV4・棒LV2・短剣LV2

 特殊能力

 バーングラウンドLV3・トータルヒーリングLV3・ゲイルフラッシュLV3・スローエネミーLV3・メテオフォールLV3・トルネードLV2・マジックシールドLV2・ウィークエネミーLV2

 

 

 特殊能力多いなこいつ……ですわ。

  

 「何者かに操られてるのかもしれない! 気絶させよう!」

 

 聖櫃くんが元気そうに原住民を剣で攻撃し始める。流石に勇者を自称するだけあって鋭い剣筋やね。

 原住民ちゃん達を蹂躙する聖櫃君の姿を見ていて、ふとワイちゃんは思い出す。

 コイツ100万Gの男やんけ! どおりで特殊能力多いし自分で勇者名乗るし、ケツ出せとか言うてるわけやで。

 

 聖櫃君にパワーシュートかけ、ワイちゃん高みの見物。

 そうこうしているうちに原住民の山が築かれていきましたのよ。

 

 「ククク、キャンプファイアーだな」

 

 グッロが気絶した原住民を適当に積み重ね始めまして、ついにわたくし達は勝利しましたの。

 

 「ワイ! 助かったよ」

 

 聖櫃君がお礼を言うので、あとで賞金首として持っていってもいいでしょうかと尋ねてみたが、謎のガッツポーズをして笑いながらシルバーノアに戻っていきましたの。

 

 「ククク、殺すのなら手伝うぞ」

 

 頼もしく物騒なグッロですこと。

 さて、これからどうしようかと考えようとした矢先、原住民の中から一人毛色が違う人間が出てきて話しかけてきましたの。

 

 「お前達の船……シルバーノアだな。見るかぎり故障しているようだが、なぜこの島に来た?」

 

 なんだかいきなり沢山聞かれたので面倒になって無視していると、シルバーノアから聖櫃とジジイが出て来て状況を説明し始める。

 どうやらワイちゃんが殴って気絶させた運転手とアラブ人がシルバーノアを修理をしているらしい。

 

 「それならわしの研究室にある材料を使うといい。海岸にこんなものを置かれては村の皆が怖がってしまう」

 

 話の通じる人間がいて一安心する聖櫃くん。

 ワイちゃんは裸足になって海岸を走ってみる。これぞお嬢様やね……

 そう考えながらグッロとキャッチボールをしていたのです。

 

 ふとシルバーノアの横を見るといつの間にかガイストが登場したのです。

 聖櫃くんは驚いた顔をしていますし、ジジイは風で飛ばされて腰を打ってますの。

 こんな所に着陸されるとワイちゃんも吹っ飛びそうでしたが、マウンドに足が着いてましたので特に何も起こりませんでしたのよ。

 

 「ワイ様! ご無事ですか」

 

 アンデル達がひょいと登場するのでした。

 

 「あら、あなた達こそ無事でいらっしゃったみたいね。子供達は式典を楽しんでいたのかしら」

 「途中ヤグ……猿が倒壊した女神像の瓦礫に当たってしまいましたが、そこはワイ様の日ごろの調教のおかげで大事には至っておりません」

 

 GPと子供達も着陸したガイストから出て来る。

 子供達は水辺で追いかけっこをしはじめていました。GPは脱いで放置していた、わたくしの靴と靴下を見ながら何か呟いていましたわ。

 

 「貴様はアンデル!」

 「おや? 聞いたことのある声がすると思えば」

 

 険悪ムードに勝手になっていていく二人。わたくしはとりあえずGPの視姦から解放するために脱いでいた装備品を回収し履き直したのです。

 わたくしの靴下と靴を見つめ続けていたGPは正気に戻り、辺りをキョロキョロと見回し始め、毛色の違う人間に気づき声をかけていた。

 

 「ビルマー……なので、しょうか」

 「お前さんは?」

 「白い家に、居た、ジェフリー、です、博士」

 

 GPにビルマーと呼ばれた男は後ろではしゃぎ回っている子供達について尋ねる。

 

 「まさか……あの子達は」

 「ええ、ですが、今は、あの人達の、おかげで、笑えて、います」 

 「……ずいぶん変わったな。お前さんも」

 

 何か知り合いイベント発生し過ぎてワイちゃん疎外感を感じてPULLOUTしそうですの。

 とりあえずムカムカしたので猿を塩水につけていると……

 アルフレッドが走りながらこちらに向かい助けを呼んでいましたの。

 何事でしょうと見てみると。子供に追いかけられ泣いていましたのあの方。さすがに弱すぎではないでしょうか。

 

 「助けてくれ……」

 

 いつも通り台詞を吐きながらグッロに助けを乞うていたのですけど、グッロはグッロでジジイとまたボール遊びをしていますし。

 

 「アンデル! 貴様!」

 「先ほどからそれしか言っておらんがアーク、貴様壊れたか?」

 

 なにやら不意の遭遇で聖櫃君は、あんまり言葉が出てこないみたいですわね。

 助け舟を出そうと聖櫃君に助言してさしあげましたの。

 

 「聖櫃(アーク)君、レスバトルは言葉に詰まった方が負けですわよ」

 「ワイ様、今は私の応援はしてくださらないのですね……」

 「ワイ! ありがとう! というか君はアンデルの仲間だったのか!?」

 

 ワイちゃんに向けられる100万Gの男の純粋な瞳にワイちゃんは答える。

 

 「ワイは球界を統べる者ですわよ、野球の前で敵も味方もないんやで」

 「ワイ……アンデル! レスバトルで勝負だ!」

 「アーク! お前ごときひねり潰してやろう」

 

 こうしてレスバトルが始まりましたわ。

 

 「では審判はわたくしが」

 

 何だかすごく続いていてわたくし飽きてしまいましたわ。

 審判の仕事を放置して、おまけにアークとアンデルも放置して、一同はヴィルマー博士のお家へお邪魔する事になりましたわ。

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