東方異血姉   作:エンゼ

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 展開が急すぎるところがありますが、なんとか理解してくださいお願いします。


第四話 準備

 Side: エレナ・スカーレット

 

「とにかくまずは情報集めだ!」

 

 というわけで、今私達は図書館にいる。呪いの羽、狂気とか私は知らない。というより、スカーレット家について私は全く知らないのだ。

 

「お姉様、こんなのもあったよ!」

 

 我が愛しの妹、レミリアが本をたくさん持ってきてくれた。全てスカーレット家に関する本だ。

 一応レミリアには事情を話した。疑われるかな...と思っていたがあっさり信じてくれた。...うーん、レミリアはまだ人を疑う心を知らないのかな?お姉様心配になってきたぞ。

 

「ありがとうレミリア」

「えへへ、何かあったらいつでも言ってね!」

 

 頭を撫でると本当に幸せそうにするレミリア。もう何百回も何千回も言っただろうが敢えて言おう。

 私の妹マジ天使!!

 

「あ、そろそろお父様との訓練の時間だ。行ってくるねお姉様」

「あぁ、行ってらっしゃい。頑張ってね!」

「うん!」

 

 そう言ってレミリアが図書館から出ていく。

 さて、読書を再開しようかな。まだ読んでない本は20冊くらいあるけど、1日もあれば読み終わるでしょ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ...予定よりめっちゃ早く読み終えちゃった...。何?6時間も掛からなかったんだけど!?全部割と分厚かったのに...まぁいいや。

 とにかく情報は集まった。

 整理すると、

・呪いの羽...宝石みたいなのが沢山付いてる。資料だとめっちゃ綺麗だった。

・狂気...時々暴走するみたいなやつっぽい。

・能力...呪いの羽を持ってたら、何かに特化した能力を持ってる可能性が高い。

こんな感じかな。

 それを踏まえて私が出来ることは、フランドール...長いからこれからフランって呼ぼっと、フランの狂気を消すことぐらいかな...

 狂気を消す。そんな魔法は図書館には無かった。けど、多分感情を一つ消す魔法に近いものだと思う。やり方は、特殊な魔方陣の真ん中に対象となる者を置き、決められた呪文を唱える。そしたら消したい感情が対象から切り離されるから、それを粉々に砕く。これだけ見ると簡単そうなんだけど呪文がややこしくて噛んじゃう。まぁ練習すればいいし、呪文自体は覚えてるから頑張れば出来ないことは無さそう。とにかく狂気についてはこれでいいだろう。

 後心配なのは...能力だ。何かに特化した能力っていう情報だけじゃあ対策の立てようがない。思い出せ...多分あの夢の中にヒントがあったはず...!

 

 

『お前達があの能力によって「破壊」されてほしくないんだ!』

 

 

 ...!そうだ、「破壊」の能力だ!

 仮に...「破壊に特化した程度の能力」とでもしようか。

 その能力に関してはどうしようもない。そして私が怖いのが、その能力が産まれた瞬間に発動してしまったら...?というものだ。その時は間違いなくお母様や周りに付いている従者さん達が犠牲になるだろう。赤ん坊というものはまだ理性を持って行動が出来ない場合が多い。だから後から部屋に入ってきた者達まで犠牲になる可能性もあるのだ。...私が見た予知夢もその場合だったんだろう...それだけは避けないと。

 それだったら紅魔館にいる全員に保護魔法でも掛けとこうかな?うんと純度が高いやつ。最低1ヶ月は持つし、それまでにフランのことは色々分かってくるだろうしね。それ掛けた次の日に倒れることは決定事項だけど致し方ないよね!

 なんて試行錯誤してたら、図書館の扉がノックされた。

 レミリアかな?と思ったけどレミリアはまだノックをしないから違うはずだ。わざわざノックをするのだから、私がここにいることを分かっててのことだろう。まぁ私は基本的にいつも図書館にいるけどね!

 

「どうぞ」

 

 私が声を掛けると扉が開き、お父様が入ってきた。

 

「お父様でしたか。レミリアとの訓練、お疲れ様です」

「あぁ、日に日に上達していっている。エレナ同様、私を越える日が近いな」

「そうですか...姉として非常に嬉しいです。ところでお父様、用事でもあるんですか?」

 

 私がそう言うと、お父様の顔付きがガラリと変わった。

 

「実はな...お前に頼みたいことがあるんだ」

「ッ!...なんですか?」

 

 いかにも真剣、という感じで頼んでくるお父様。私はそれを見て緊張の震えが身体中に響き渡るのを感じた。

 

「周りの一族から聞いたのだがな...近々人間共が我々吸血鬼に対して戦を仕掛けるそうだ。エリザは妊娠中で行けないし、私も現当主としての仕事もある。だからエレナ、お前にはスカーレット家の代表として、その戦に参加してもらいたいんだ」

 

 な、なんだそれ...私だって忙しいんだぞ!呪文の練習とか...あれ?それって戦いながらでも出来るじゃん。なら問題ないな。

 そう思ってお父様の方を見る。なんとなく、断ってほしそうな感じだなぁ...。あくまで私に断ってほしいってことだろうけど、このままだったらこの紅魔館にも被害が出るだろうし...よし、行くか!

 

「構いませんお父様。但し条件があります」

 

 あぁ、お父様がかなり残念そうな顔してる。あれ、でも切り替えてくれたみたい。やったぜ。

 条件については、このまま行くのはいいけど、スカーレット家の娘として出るのは駄目だ(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)ってことだ。時期当主はレミリアなんだ。なら世間的にはレミリアが長女であった方が自然で受け入れられやすい。私がスカーレット家の娘として出たら、色々と面倒くさくなるのは火を見るより明らかだ。まぁこれは私の考えなんだけど。

 

「条件...か、言ってみなさい」

「私をスカーレット家に住まわせてもらってるだけの吸血鬼だと他の吸血鬼に伝えてください。それだけです」

「...?どういうことだ?別に......なるほどな、そう言うことか」

 

 お、流石お父様。察しがいいねぇ。

 そう、私はヴラド・スカーレットとエリザ・スカーレットの娘ではない、と伝えてくれってことだ。まぁ事実なんだけど、事実じゃない。

 

「では後日また連絡する。意外とすぐかもしれんから準備をしておくように。後...レミリアにはこの事を黙っててくれ。あいつに心配を掛けさせたくない」

 

 勿論そのつもりだ。私は深く頷いた。

 

「うむ、では私は行くぞ。...一応言っておくが、無理はしないでくれ。お前は誰がなんと言おうが私の...私達の娘なんだから」

「...分かりました」

 

 そう言ってお父様が図書館から出ていく。まぁ保証は出来ないかなぁ...。私は別にどうなってもいいしね。

 そうして、私は呪文の練習をしながら戦の日を待つのだった。




来ると思うけど来ないであろう疑問に先に答えるコーナー
Q‚エレナが読んでた本ってどれくらい分厚かったの?
A ‚20冊全部合わせて広辞苑2冊分くらいだと思います。多分。
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