東方異血姉   作:エンゼ

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 いつも以上に訳がわかりにくいかもです。先に謝ります。ごめんなさい。


第六話 戦闘

 Side: エレナ・スカーレット

 さて、人間の...人間だよね?まぁ人間だとして考えるか。

 とにかく人間の術師との戦いが始まったんだけど...思ってた以上に強いわこいつ。

 隕石が降ってくる幻覚とか地面から巨大な火柱の幻覚とか一級品だぞ。私も出来ないことはないけどね!

 

「伊達に4年間行方を眩ませてた訳じゃ無いんですねぇ。私の幻覚に対応出来るとは」

 

 余裕の表情を崩さない相手。ニヤケ顔がくっそ気持ち悪い。

 

「ではそろそろお仕舞いにしましょう...貴女のトラウマでね!」

 

 そう言うと空間が変わる。ここは...教会?

 

「貴女はここで産まれました。誰もが貴女を人間の子だと信じて疑わなかった」

 

 そう言って語り出す相手。...寒気が増してきた気がする。かすかながら息も荒くなってきた。

 すると空間がまた代わり、何かが寝ている女の人の中から出てきた場面になった。

 

「クックック...あれは貴女ですよ。いやぁ!なんていう見た目でしょう!!もはや悪魔だ。人間ですらない!!!」

 

 笑いながら相手が指してるものは...蛇の獲物を狙うような目、鋭く尖った爪、そして...吸血鬼の羽を持った赤ん坊だった。そして比較してみればすぐ分かる。相手が言っているのは本当のことだと。

 

「そう、貴女は人間と吸血鬼のハーフ!つまり雑種なんです!!何でそう言う経緯に至ったのかは私も知りませんが...貴女はそういう存在なのです!」

 

 高らかに笑う相手。そして場面は次々に変わり始める。

 私が町の人から虐待される場面、物を投げつけられる場面、兵士によって流水や銀の剣で切り裂かれている場面...私のトラウマを甦らせるのには十分だった。

 以前私は人間には恨みがあると思っていたが...違う、これは恐怖だ。怖かったのだ。私は。

 

「貴女と一緒に来た吸血鬼もこの噂を知っているでしょうねぇ。貴女は吸血鬼でも人間でも無いのだから!貴女に味方など存在しない!!この事実を知れば、皆、貴女から離れていくでしょう!!」

 

 楽しそうに喋る相手。しかし私はそんなのを見る余裕は無い。...身体が震える。恐怖。恐怖。恐怖...なにより一番怖いのは、相手が言ったように、お父様やお母様、レミリアが離れていってしまうことだ。

 私を恐怖で支配していたその時、リーダーの声が頭をよぎった。

 

『どんな生まれでも嬢ちゃんは嬢ちゃんだからな』

 

 ...そうだ。私は私だ。どんな過去を持ってたって私だ。そして、私にはやらないといけないことがある。こんなところで死ぬわけにはいかない。

 

「ハァ...ハァ...ふぅ」

 

 少し落ち着いてきたかな?割と私って単純かもしれない。

 

「な、何!?何で...そんなに落ち着いている!??」

 

 驚く相手。そりゃそうか、トラウマを見せつけられて落ち着いているやつなんていないからね。

 

「いーや。ほんの少し吹っ切れただけですよ。術師さん」

「くっ、精神攻撃がダメなら力付くだ!是が非でも殺してやる!!」

 

 幻覚を展開しようとする相手。しかしその前に私の幻術で景色を変える。それは私とかレミリアがいつも訓練してる紅魔館の大広間だ。

 

「な、バカな!これほどの幻覚を...お前はどこで!!」

「フフッ、さてね。言う義理はありませんよ」

 

 そして私は指を鳴らす。そしたら私の幻覚の分身が二人出てきた。でも、そうとうレベルの高い者じゃないと実体を見分けるのは無理だと思う。現にお父様は無理だったし。

 

「では私の技をお見せしましょうか...人間相手には初めてなんですけどね」

 

 私は一呼吸置いて、言う。

 

「神話『三種の士具』!!」

 

 その瞬間、私とその幻覚の分身は各々、違う武器を装備した。

 一人は炎に纏われたような感じの剣を持ち、一人はオーラで出来た槍を持った。そして最後の一人は...二つに比べたら見た目はショボいが、それ以上の力を感じる弓矢を持っていた。

 

「それぞれ、レーヴァテイン、グングニル、イチイバルです。聞いたことないですか?全て北欧神話に登場する武器ですよ。まぁ全て私が独自解釈して具現化させてますけどね」

 

 そう言って紹介してみる。でも相手はまだ強気だ。

 

「ふっ、それも所詮幻覚。実体ではない」

「フフッ、さぁそれはやってみないと分かりませんよ?」

 

 そういう会話をしたあとで、私はある呪文を唱えた。

 

身体強化(レベル)...始動(スタート)!」

 

 そう、身体強化魔法だ。掛け声はなんかカッコいいからそうしてる。

 その魔法を残りの二人にも掛け、私達は相手に向かった。

 

「ぐぅ!舐めるな!!」

 

 相手が幻覚を出しなんやかんやするが粉砕する。

 

「ぐ!格闘が出来る術師なんて邪道だぞ!私は認めん!!」

「フフッ、おかしなことをいいますね。現に存在するのだから認めなくても意味がないのに」

 

 余裕が取り戻せた私。さて、そろそろ止めを刺そうかな。殺すのは嫌だからしないけど。

 

「よし、いきますよ」

 

 私はイチイバルに魔力を溜める。そして矢を放った。

 矢は乱れることなく相手に向かい...10本に分裂した。

 

「ッ!??」

「イチイバルは一本の矢を引く力で10本の矢を放てることが出来ると言われています。それを私なりに解釈して再現しただけですよ」

 

 矢は全て吸い付くように相手に向かっていく。

 

「ば、馬鹿なぁ!!この私がこんなところでぇ!!!」

 

 そう言った後、矢は相手に当たり、爆発した。

 ...はぁ!?なんで爆発したし!!爆弾とかしかけてないんですけど!!!

 ...ん!なるほど、爆発に紛れて逃げるって作戦かぁ。流石やな。

 はぁ、疲れた。帰りたい...けどお父様にはどうしよ...隠しとけばいいか!知らぬが仏ってね!!

 あ、まだあっちのほう戦闘してる!助けに行こっと!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 戦が終わった。結果は吸血鬼側の圧勝。人間側は大体なにもできずにくたばったらしい。ちなみにあそこまで戦闘が激しかったのは私のとこだけだったそうだ。なんだよそれ...

 リーダー達と別れ、私は家に帰った。お父様やお母様、レミリアは温かく迎えてくれた。私は疲れもあってそのまま寝込んでしまった。...あれ、そういや呪文の練習一回もしてない気が...明日やればいいか。とにかく明日からフランの為に色々せねばなぁ...頑張ろっと。




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