東方異血姉   作:エンゼ

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 遅くなりました。その分長くなってると思うのでどうぞ最後までご覧ください。


第九話 戦いごっこ、そして

 Side: フランドール・スカーレット

 私の部屋に着いてすぐ、エレナお姉様がこのさっき出した『レーヴァテイン』っていうやつの使い方を教えてくれた。どうやらこれに魔力を宿させると、炎を纏った剣みたいになるらしい。

 

「分かった!ありがとうエレナお姉様!」

「使い方を分かってたほうがいいしね。さて、やろうか」

 

 思えばエレナお姉様とこうして二人っきりで戦いごっこをするのは初めてな気がする。いつもレミリアお姉様も一緒だからかな?

 あ、そうだ!

 

「エレナお姉様!手加減とかしないでね!」

「...うん、善処する」

 

 なんか苦々しい顔してる。手加減するつもりだったんだ...釘を指しといてよかったかも。

 

「じゃあ...よーい、スタート!」

 

 私がそう言った瞬間に、私はレーヴァテインに魔力を宿させつつ、エレナお姉様に全力で向かった。でもエレナお姉様は避けようとも迎え撃とうともしないでただ立っている。どうしたんだろ。まぁいいや!このままレーヴァテインで攻撃だ!

 私がレーヴァテインを振りかぶり、エレナお姉様を狙う。すると、

 

「レベルスタート」

 

 エレナお姉様がそう呟いたかと思ったら、いつの間にか私の後ろにいた。急いで後ろに攻撃しようとするが、エレナお姉様に背中を殴られ地面に落下してしまった。

 

「あ、やり過ぎた!フラン!大丈夫!?」

 

 起き上がってエレナお姉様を見ると、とても不安そうな顔で私を見ていた。

 

「エレナお姉様...心配しすぎ!私吸血鬼なんだからこのくらいなんともないよ!」

「そ、それならいいんだけど...」

「心配しないで!今は私との戦いごっこに集中しよ!」

 

 その言葉の終わりとと共に私はまたエレナお姉様の元へ行く。でもまた背中に移動するかもしれないのでその対策として、段幕を全方向に撒きながら行っている。これなら逃げられないはず!

 

「...いくよ、フラン!」

 

 エレナお姉様がそう言ったかと思えば、私の段幕が掻き消されていた。何があったのかと思って周りを見る。するとそこには、沢山の矢が段幕を掻き消していた。続いてエレナお姉様の方を見ると、エレナお姉様はまさに弓で矢を射ようとしてるところだった。

 

「フンッ!こんな矢、全部切ってやるわ!」

 

 私はレーヴァテインを振り回し、矢を切った。そしてたった今エレナお姉様が射た矢も同じようにした。

 

「フフンッ、終わりよエレナお姉様!!」

 

 私は最初の時のようにレーヴァテインを振りかぶる。ちゃんと段幕も張り忘れてない。今度こそどうしようもないはず!

 

「...フラン、幻術っていうのはね、『無い』ものを『ある』とするだけじゃないんだよ」

 

 ...?いきなりどうしたんだろエレナお姉様?気でも狂ったのかな?

 そう思ったすぐ後、どこからか来た私の体に10本くらい矢が刺さった。

 

「ッ!!??」

 

 私は痛みでそのまま落下した。エレナお姉様はすぐに私の所によってきて、治療をしてくれた。すると怪我はみるみる治っていく。

 

「...教えてエレナお姉様。どこからあの矢は来たの?射る動作なんて全然見せなかったのに」

「幻術魔法だよ。最後に放った矢にちょっと仕込んでね。まぁ本物を見えないようにしてたってわけ」

「それじゃあ私がレーヴァテインで払ったあの矢は幻術?」

「フランの段幕を消してたのは本物。それ以外は幻術だよ」

「そう...はーぁ、やっぱりエレナお姉様にはかなわないなぁ」

「因みにね、幻術魔法には弱点があるんだよ」

 

 思い付いたように言うお姉様。私は思わず釣られる。

 

「え!どんなの!?」

「幻術魔法...幻覚もそうなんだけど、見破られたらおしまい。だから見破れる感覚を持ってる相手とか同じ幻術使いとかが苦手かな」

「感覚かぁ...私も持てるようになるかなぁ」

「そこは経験だからねぇ...私と戦いごっこをしてるうちに身に付けれるかもね」

 

 そうなのかなぁ...。だったらこれからもエレナお姉様とレミリアお姉様と戦いごっこしたいな。でもまだ二人には勝てないから頑張らなきゃ!

 

「ねぇねぇエレナお姉様!他にも私の足りないとこっえてある?」

「足りないとこ?うーん、そうだねぇ...」

 

 私が色々質問してそれにエレナお姉様が答えてくれるという時間が始まった。心地がいい。何時までもこんな時が続けばいいのに...。なんとなくだけど、あの時顔を赤くしてたレミリアお姉様の気持ちが分かる気がする。多分こんな気持ちだったんだろうなぁ...。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Side: エレナ・スカーレット

 フランのお喋りに耽った後、いつの間にか吸血鬼の就眠時間になってたのでフランを寝かせ、急いで図書館に戻った。多分バレてないよね...怒られてもいいって思ってたけどやっぱやだし。

 現在時刻は午前9時。さっきも言ったように吸血鬼にとっては就眠時間なのでお父様やレミリアも寝ている頃だろう。だが私は寝ない。こっそり魔法の実験をするためだ。まぁ図書館でやるからいつも誰もいないようなものだけど。

 

「さて...何の魔法を開発しようか...画像とか映像記録魔法はまた今度にして...ん?なんだろこれ」

 

 私が見つけたのは鎖が付いている魔法の本だ。題名は...『Tabou』かな?かすれてよく見えないけど、これから察するに、なんか危ない魔法の事が書かれているのかも知れない。

 

「どれどれ...」

 

 鎖を粉砕し本を開く。中は普通のようだ。なんか開いた瞬間何かが私を襲ってくるかなって思ってたけど、そんなことはなさそう。

 そして私は面白そうなページを見つけた。

 

「憑依魔法?」

 

 どうやらこの魔法は人や物にとある紋章を書くことで、それに憑依が出来るってものらしい。なんか怖そうだが実用性は高い...かな?

 流石に私としては勝手に紋章を書くのは気が引けるので、物に書くことにした。でも何にしようか...人の形をしてたほうがいいし...そうだ!最近覚えた『錬金術』ってやつで新しく私の体でも創ってみよう!予備の体ってやつだね!

 

「よし、善は急げだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんやかんやありまして、体完成したぜ!吸血鬼みたいに羽はなく、人間っぽい感じになったけどそこはご愛敬。

 さて後は紋章を書くだけだけど...この紋章難しいな。いや出来ないことはないのよ?ただ難しいってだけで...。

 

「ふ、筆が震える...」

 

 

 

 ...なんとか書けた。怖いねぇ。さて今私の目の前にあるのは私の部屋に余ってた予備の服を着せた魂のない肉体。紋章はお腹に書いたし一応準備はオーケーのはず。...ここからどうするんだ?

 

「本にはそれについては何も書いてない、か」

 

 うーん、念じればいいのかな?

 憑依...憑依!ってあれ...意識が遠く...。

 

 

 

 

 目覚めたら目の前で私の体が倒れてました。多分視点的に創った肉体だと思うんだけど...これ普通に体動かせるのかな?

 そう思って私は手足を動かしたり、声を出したりしてみる。声が若干いつもより高いってこと以外は問題ないね。まぁそりゃ本物の私の体よりも小さく創ったからね。しかもこの体でも魔法は使えるみたいだ。試しに幻術とか身体強化とかしてみるけど、いつも通りに出来た。ただ魔力は本体のほうが高い。だから魔法の乱用ができないってことだ。...そろそろ戻ろうかな。これ戻れるよね?戻る...戻る...うん、意識が遠退く...。

 

 

 

 また目覚めるとさっき創った肉体がそこにあった。そして私は倒れてた。まぁとにかく実験は成功やで。やったぜ。さて...この体どうしようか。図書館の奥の部屋にしまっとこうか。盗まれたらやだし鍵もかけてっと。

 

「ふぁぁ...」

 

 欠伸が出てきた。時計を見るともう午後3時、そりゃ眠くなるわ...。

 速攻で後片付けをして自分の部屋に帰ってベッドにダイブする。

 そして今日覚えた憑依魔法を振り替える。うん、なんとなく実用性はありそうだね。人間の里への潜入捜査とか...逆にそれぐらいしか無いんじゃね?

 今更だけどあの本の鎖壊しても良かったのかな?なんか取り返しのつかないことをしちゃったような...まぁ、大丈夫でしょ!それだったらまた今度あの本に鎖付ければいいだけだしね!!

 不安だらけだったが、深く考えるのは止め、眠ることにした。はぁ...いい夢でも見れるといいな。




 戦闘シーンは苦手だけど頑張りました。戦闘シーン以外でも、ここをもっとこうしたほうがいいよー?ってのがありましたら感想等でお願いします!
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