キーン、コーン、カーン、コーン。
花野中学校の土曜日、一時間目終了のチャイムが鳴った。
「おせーな、優香の奴」
瀬戸大地が、俺に話しかけてきた。
「そだな、いつもはしっかり来るはずなのにな」
俺・高木悠人は応える。
そして、隣の席の女子・日野愛菜が呟く。
「あの二人の事だし、きっと今日も異世界転移に巻き込まれたんだよ」
と。
花野町には、石造の闘技場や教会、ちょっと大きめの花壇のある公園、商店街、小中一貫校(花野小学校と花野中学校の事だ)などがある。
そして、エルフをはじめとした亜人達や、ゲームやアニメから出てきたような人達などがいる。
今も机の上で、頭のてっぺんに大きな白い花を咲かせた赤い生き物……赤ピクミンが、鉛筆を筆箱からずりずり引き出している。
見てると和む……ってそうじゃねぇ!
今はピクミンを例に出したが、他にもいろんな世界から、人や物が集まって来るのだ。
人呼んで__異世界と繋がる町・花野町。
そして、その繋がりの皮切りになるのは、
大抵の場合、花園優香・真紀姉妹なのだ。
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世界が繋がり始めたのは、俺と優香が2年で、真紀が花野中に入ってから3か月が経った頃だった。
て言っても、一年も経ってないけど。
そしてその年の夏休みに、優香と真紀は精神年齢がいっこ上がった。
いわゆる浦島太郎状態って奴だな。
何があったかは、九月から学校の昼の放送で流された『自作動画』が教えてくれた。
旅と戦いの日々だったようで、そのせいか今年のスポーツテストでは、二人とも女子でぶっちぎりのトップ。運動会でも大活躍だった。
そして、忘れもしない、九月二十日。
花野町の教会に、人が倒れていた。
様子を見ようとして、驚いた。
尖った耳が見えた。
(嘘だろ、エルフ!?しかも剣士って__いや、この重装備、まさかガーディアン!?)
そう。そのエルフの男性は、ガッチガチの重装備で、腰には剣。
更に隣に、盾も置いてあった。国の一兵士かは解らんが、誰かまたは何かを守る事を生業にしていたとは容易に想像出来る。
更に、教会の一室は、時空が歪んでいる。
そこを通して、RPG的なファンタジーワールドからここに来ても違和感はさらさらなかった。
とりあえず、声をかけた。
「大丈夫かー?」
答えは、返ってきた。
「腹、減った……何かくれ……」
と。
それが、俺こと高木悠人と、異世界にある王国アラハギーロの近衛兵クロウリーの、出会いだった。
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あれから早くも九ヶ月くらい経っている。
様々な世界から人やもの、技術や魔法(!)が集まるこの町は、様々な国籍の人が訪れる必見の街となっている。
町の変化は異常だった。そして人の変化も。
クロウリーがピクミンを見た時はものすごくびっくりしてたし、町中でマリオがきょろきょろしてたりと珍しい姿も見れた。
勿論自分達にも変化は訪れ、同中の何人か__その殆どが優香クラスの面々だったのは必然だろう__が魔法を習得。
更にマンガやラノベと、とんでもない世界線まで繋がり出した。
具体的には……もう色々ありすぎてわかんねーくらい。
六子ニートとか、美少女ゲーマー(ちなみに、ウデマエはSだった)とか。
それはそうとして、今回の問題に目を向ける。
優香達の今回の転移先は、予測可能だ。
なぜなら、最近それしかやってないから。
すなわち、スプラトゥーン。
もっと言うと、その主となる街・ハイカラシティ。
俺は学校から帰り、お昼を食べ、宿題が終わったところでスプラトゥーンを起動した。
結局、優香ことフェル及び真紀ことシェリィと会えたのは、日曜日のことだった。
でもそのバトルは、始めから意外すぎた。
優香達の異世界転移慣れは、あの環境あってこそです。
悠人や愛奈も、異世界転移経験者です。
後、書きながら気付いた。
超絶フラグ爆誕!
でも『運命の光』の方まだ終わらなさそう……てか始まったばっかなんだよなー。
進めねば……