如何して…。
助けてよ。
心の中に封じこむ自分のSOS。
二学期の初め、一学期と同様傑は陰湿なイジメを受けていた。
小学校のクラスの大半が浮つく席替えの日。「誰々の隣になりたい!」など期待を胸に膨らませている者も少なくない。しかし一人だけ泣きそうになっている者がいた。
「おい、パンツ脱げよ!傑すぐる俺との約束破ったもんな」
クラスのいじめっ子である祐一がそう叫んだ。
「祐一君ごめん、約束を破ったつもりじゃなかったんだ、信じてよ!」
傑は今にも泣きそうな表情をして叫ぶ。クラスで傑は陰湿なイジメに遭っていた。
「駄目だ!パンツ脱げよ。良いじゃんか、女子に自分のちんこ見てもらえるんだぞ」
祐一は止めるどころか笑いながら傑を虐げる。クラスの視線が集まる中、傑は助けて、とクラスの同級生に助けを求めるも、助けるものはいない。
祐一は悪魔みたいな奴だと思った。人を平気で笑いながらイジメる。なんで自分だけなのかと叫びたかった。
「傑君は、自分で脱げないの?しょうがないな、脱がしてあげる」
祐一は、自分より小柄な傑をいとも簡単に床に組み伏せ、他のいじめっ子達と共に傑の抵抗も虚しく、ズボンのチャックに手をかけた。
下半身が露わになった傑を見て
「おー!どんな気分だ、クラスの奴らに自分のちんこ見られるのって」
と反吐がでるようなニヤついた笑みを浮かべて言う。他の男子も「気持ち悪っ」とか「でけぇ」などとそれに乗じてからかうのだ。
死にたいと傑は思った。こんなこと、一度や二度じゃない。イジメられる度内容がエスカレートしていく。
「パンツとズボン返してよ!」
傑は叫ぶ。傑の瞳は屈辱に耐えていた。
もう殺してほしいと傑は恥ずかしさに震えた。もう、やだ。自分はこんなはずないのに。
如何して祐一はこんなことをするのか。
「おっと、手が滑ったぁ!」
と言い教室の外にズボンとパンツを放った。
「頑張って取りに行くんだよ、傑くん」
そう祐一はせせら笑って傑の元を去っていった。
傑は屈辱で震えながらパンツとズボンを取りに行く。他のクラスの男子の一言一言がまた傑の心を傷つける。
あいつ祐一を見返してやりたいと傑は思った。何でも良いからあいつに勝って同じ屈辱を味合わせてやると。傑は固く心に決めたのだ。
傑は、頭の中で祐一が得意にしているものを考えてみる。
確かあいつは…。
祐一は少年野球チームに入っている。これなら祐一に勝てると傑は思った。
傑の心は思いから確信へと変わっていった。
絶対、お前を見返してやる、絶対に…。
お前を絶望の淵へ…。
傑の瞳は、もはや自信と反骨心の何者でもなかった。
なろうでRINNEで活動しています。野球小説投稿しました!