気まぐれで作りました

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キャプテン・ファルコンがダークトリニティにファルコンパンチを決めたようです

 アローラ地方にある、ポニ島にある海の民の村と呼ばれる場所に、新参者のクルーザーが停泊している。クルーザーの主はそこから島にある古めかしい1軒家を訪れた。

「今後お世話になります、キャプテン・ファルコンです・・・冗談だ。シンデンだ、よろしく」

 金細工の鷹のエンブレムに、鋭い眼光を思わせる白のペイントが描かれた黒のバイザーがついた赤いヘルメットを外した筋骨の青年が少女に挨拶する。

「な、なんか変わった男じゃ・・・」

 古風な喋り方をする、少女ことハプウに挨拶する。何故、彼女に挨拶をしているのか、それは彼女が島の守り神カプ・レヒレに認められた島クイーンだからだ。

「お主の噂は聞いておる、バトルタワーと呼ばれる塔で勝ち抜き、他の地方で殿堂入りするレベルのトレーナーとな。じゃがこんな変人とは思わなんだ、キャプテン・ファルコンって誰じゃ?」

「ヒーローって言っておこう。ってかF-ZEROって知らない?」

 ハプウは横に首を振る。シンデンはF-ZEROについて簡単に説明する。

「まさかゲームのキャラとは・・・まこと、変わっとる」

「まぁ俺の船に暇があれば来るといい。挨拶周りしてくる」

 

 

 

 

 

 

 シンデンはクルーザーに戻り普段の姿に戻ってから挨拶周りに行く。ナマズンの形をした船に入り、住民に挨拶しに行く。

「どうも、シンデンと申します。お見知りおきを」

「あらいらっしゃい。シンデンさんね、よろしく」

 シンデンから見て右側のアトリエを見る。飾られている絵画を見て、ハッとした。何故なら少年時代の自分と顔に絵具の付いた少女が隣合わせになっている絵だったからだ。

「これは何の絵ですか?」

「娘のマツリカが幼い頃、ブルーの似顔絵を噛まれて落ち込んでね、ナッシーアイランドに一人でいた時に励ましてくれた少年の絵なんです。上手でしょ?」

 マツリカという少女の父親が説明してくれた。

(・・・そういえばガキの頃、ホウエン地方の戦いの後、この島に寄ってアローラのナッシーを一目見ようと来たんだっけ。穴に女の子がいて、どうにかして涙を拭ったっけな)

 

 

 

 

 

 

 

 

 挨拶周りを終え、クルーザーに戻る。タンスの上にある、鉛筆で描かれた自分の似顔絵を見つめた。

(思えば名前を聞いてなかった。そうか、マツリカというのか)

 テレビに繋いだゲーム機の電源を入れ、F-ZEROの最新作を楽しもうとしたそのとき、ドアが叩かれる音がする。

「はいはい何の用ですか?って、島クイーンが何の用だ?」

「実はな会わせたい奴がおっての。さっさと来んか」

 長い金髪を無造作に括り、絵具が作画用スモッグと顔についた女性がハプウの後ろからのんびり歩いて現れた。

「わたしマツリカ、キャプテンして・・・!?」

「!?」

「どうしたんじゃいったい、まるで会ったことがあるような反応を」

「ハプウ。席を外してくれないか?」

 何か察したのかあっさり了承する。

「わかった。わしは農作業に戻る」

 

 

 

 

 

 

 

 マツリカを部屋に入れ、ソファに座らせる。

「ミックスオレしかないけど、いいかな?」

「あの絵、まだ持っててくれたんだ」

「生まれて初めて自分の似顔絵を描いてくれた子を忘れはしない」

「そうやって、紳士に振る舞うのも変わってないねーシンデン君。あの時はゴメン、落ち込んでて名前が言えなかった」

「今思えばあの頃って意外に繊細なんだよ女の子は。わかるよ、その気持ち」

 ミックスオレをグラスに注ぎ、マツリカに渡す。懐かしそうに中身を見る。

「あの日もミックスオレもらったっけ。なんだかしょっぱかったなー」

「塩は入ってなかったんだけどね」

「ププ、冗談ヘタだよーシンデン君」

 ふとテレビ画面を見る。F-ZEROのオープニング画面が映っていた。

「あっ新作出たんだ!買ったの!?」

「奮発してね。俺、このゲーム好きだし」

「すっごいなー、速すぎて目が追いつかないよー」

 棒読みのような喋り方だが、目は非常に輝いている。不覚にもときめいてしまうシンデン。

「どーしたの?」

「実はさ、あの日から君の事をずっと・・・」

 彼女の肩を抱き、真剣な目で見つめる。顔がオクタン顔負けの赤さにマツリカがにやけ始めた。

「すっごい本気だーマツリカ照れちゃうー」

「え?」

「だってー待ってたんだずっとーシンデン君が来るのー。楽しみで描いたんだーデートしてる妄想」

 誰にも見せたことがない笑顔を見せ、シンデンの心をつかむ。

(お、俺の心がブーストファイヤーしそうだ・・・くっそ反則だぜ)

 ちょうどいいタイミングでペリッパーが帰ってきた。

「ぐわっ」

「ペリッパー。ムード壊さないでくれ・・・」

「くわっ・・・」

 途端、外が騒がしいことに気がつく。ペリッパーは異変を伝えるために帰ってきたにもかかわらず邪険にしたことを謝罪する。

「すまなかった。一度ボールに戻れ。ちょっと様子を見てくるから待っててくれ」

「これでもキャプテンだよーマツリカも行く」

「・・・そうだな、一緒に行こう」

 部屋の奥へ行き、黄色のスカーフを巻き、引き締まった肉体がよくわかる青のボディースーツに右肩に肩パッド、これまた黄色のグローブとブーツを纏い、ファルコンメットを被った。

「待たせたな」

「かっこいー」

 

 

 

 

 

 

 

 島の中央の民家に人だかりが見える。

「くっ・・・何者じゃ」

「島クイーンも言うほどじゃないな。この島の守り神とやらに」

 不気味な黒装束に長い白髪の男3人がハプウとバトルし勝ったようだ。

「その必要はない。俺に負けるからだ!」

「き、貴様は壊れたゲーチス様を完全にトドメ刺した!?」

「キャ、キャプテン・ファルコン!」

 ハードロックが聞こえてきそうな派手な登場に、村の人々が歓声を上げる。

「キョウヘイに倒されたゲーチスの部下が何故、この島にいる?さてはカプ・レヒレを狙って来たな」

「そうだ。かの守り神ならゲーチス様を元に戻し、あの憎っくきキョウヘイに引導を渡せる。邪魔をするなファルコン!」

「俺とバトルだ。貴様らには遅れはとらん」

 モンスターボールを手に取り、投げようとする。

「貴様とのポケモンバトルでは大敗する。人間同士の戦いで勝負だ」

「・・・わかった。マツリカ、ボールを預かっていてくれ」

 

 

 

 

 

 

 トリニティは目に見せぬ速さでファルコンに襲い掛かる。普通の人間ではあっけなく倒れてしまう攻撃だったが、彼は全ての攻撃を見切り、カウンターのパンチやキックを入れ優勢に立つ。腕を組み、白い歯を見せる笑みを浮かべた。

「そんな」

「我々が」

「押されてる!?」

 怯んでいる彼らにトドメと言わんばかりに、ファルコンは拳に炎を纏わせ大きく構えた。

「ファルコン・パーンチ!!」

 その拳の纏った炎は翼を広げたムクホーク状に形を成し、3人まとめて水平の彼方へ吹き飛ばした。その雄姿を見た村民達は彼を勇者として祭り上げ、夜通しで宴会を開いたという。




 素顔はマツリカとハプウにしか知らないって設定です

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