将をなんちゃらするならまず馬をなんちゃら。   作:stan

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思い付きでつらつらと書いてしまった。
不定期更新になるとおもいますが、気長に付き合って貰えるとうれしいですm(__)m


ある兄妹の始まり。

「つんつん♪」

 

チクチクと頭に違和感が走る。

薄目を開けて、状況を確認する。

擬音を口に出しながら、ピンク色の髪の白い帽子を被った、ピンクを基調とした明らかにサイズの合っていないダボついた洋服を羽織った幼女が木の枝で俺の頭をつついていた。

 

そう。まるで某アラ○ちゃんのように‥

 

って‥誰がウンコやねん!

 

取り乱しました。失礼した。

私の名前は山田正樹と申します。

簡単に言うなら、転生者です。

アラサーでリリなの大好きな大きなお友達というやつです。

その日、俺の部屋。

日課であるリリなの同人で武者修行に励んでいたところ、

 

リリなののお気に入りサークルのフェイトさん陵辱本の出来が良すぎて、テクノブレイクした模様です。

やべえ。俺、人として終ってるそして、人生も終わってた。

すると、突然、身体が空へ引き寄せられる感覚へと襲われた。

待ってくれ。せめて、あと一冊分、続きを読んでから逝かせてくれ。

このままじゃ成仏出来ない!

空に吸い込まれるような浮遊感に俺は気合で全力で逆らった。

すると、やがて吸い込む力は弱まり、

俺は、自分の部屋でふよふよと浮かんでいた。

ベッドの上では、フェイトさん陵辱本をひろげながら、胡座でちんこをにぎりしめて死んでいる俺ガイル。

俺がこんな死に方をするなんて間違っている。

その不様な死に様を見て、俺はハッとする。

俺には愛して止まない、可愛い可愛い妹(ただし胸は無い)が一人いる。そんな愛しい妹(ただし胸は貧しい)にこんな不様な死に様を見せて良いものか?

否!断じて否であろう。

 

これは‥どげんかせんといかん!

とりあえず、何とかしようと俺は、俺の死体に触れようとする。

しかし、当然のごとく、その手は空を切る。

俺のモロチンの死体は勿論、俺のバイブルにさえ、触れる事は叶わなかった。

その時、俺のバイブルのページが目に入る。それは勿論、俺がテクノブレイクした、俺のお気に入りのシーンであった。

そう。俺の死因のシーンである。あれ?今俺上手いこと言った?

エリオの嫁ことキャロちゃんが密輸組織の犯罪者に捕まり、俺の嫁たるフェイトたんが、仕方なくナブラレテイル。というシーンである。

当然のように下半身に違和感を覚える。

見れば、俺のバルディッシュが張るディッシュにセットアップしていた。

最早、パブロフの犬である。

死にたい。死んでた。

反射的に股間に手を伸ばすが、張るディッシュを掴む事は叶わなかった。

なん‥だと‥‥どういう原理だ。今の俺が霊体だとする。

それで、俺の死体や、バイブルに触れないのはまだ納得できる。だが、霊体である俺の身体の一部に触れないのはおかしいだろ!

 

俺は茫然自失で立ち尽くしていた。

 

いや、勃ち尽くしていた。

 

自分の不様な死体の前で、フル勃起で浮遊している、自爆霊。

ヤバい。こんな地縛霊、美神さんでも徐霊嫌がるかもしれない。いや、横島くんなら理解してくれるかもしれない。

 

しかし、どうしたものか。

 

現世に留まる事には成功したが、このままでは当然新作もPCでポチれないし、ページもめくれない。

 

八方塞がりである。何より、ちんこが握れないんじゃ、生きている意味等ないではないか。

 

いや、死んでるけど。

 

死んで、尚も、絶望している。

ちょっとー!神様ー!早く何とかしてよー!不具合起こってますよー!

そんな俺の天への願いが届いたのか、

再び、空へと吸い込まれるような、感覚に襲われる。

今度は逆らうことなく、

 

空へと導かれるまま、昇る俺。

 

バイバイ。現世。妹(残念な胸)よ。達者でな。

 

あっ。俺の不様な死体そのままやん。

ちょっとマッテー!

慌てて戻ろうとするが、そこで一気に昇る速度は加速した。

 

 

そして‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

気がつくと俺は闇の中にいた。

目をいくら凝らしても、少しも慣れる気配の無い

漆黒。

 

ああ。ここが地獄かな。

 

天国に逝けるなんて思ってなかったが、

なんか思ってたのとも違うな。

 

えーき様はまだかな?

 

三途の川を渡る舟はどこかな?

舟が揺れたことにして、巨乳の渡し守の胸にエッチスケッチワンタッチしたいです。

小町ったらまたサボっているのかしら。

 

そんな妄想をだらだらと垂れ流していると、

 

上から光りが差し込んできた。

 

そして顕れたのは、石原さとみ似の

美しい女性だった。

‥‥‥‥‥‥俺がなんとも言えない面持ちで見つめていると、

「ナンだ‥そのがっかりした顔は?」

 

神々しいお声で威嚇してきた。

 

「いえ。なんていうか、コレジャナイ感が凄くて‥」

 

「わざわざ、声もお前好みにしてやったのにか?」

 

「いえ。CVサトリナは有り難いんですが。」

「肝心のヴィジュアルが‥」

 

「ん~?この姿が現世では人気と聞いたんだがな‥」

 

「そうですね‥人気といえば人気なのですが、

我々の業界とは違うというか、神様といえば、アクアちゃんか、ヴェルダンディ様にしか興味ないもので‥」

 

「ふむ‥」

 

「仕方ないのう。貴様の記憶から神のイメージを検索させてもらうか‥」

 

と、神様が俺に手をかざす。と、神様の姿が光りに包まれる。

 

おお。有り難い。俺は慌てて、アクアちゃんのお姿(履いてない)を想像する。

 

神様‥神様といえば。

 

いかん。雑念は捨てるのだ。とんでもねえ。あたしゃ神様だよ!

 

違う!コレジャナイ!

 

やがて、光りが収まり、

 

そこには、緑の肌に触覚の生えた、ヨボヨボの‥

 

ズコー!

 

いや。神様だけど!それ大魔王でもあるからね。

神様が大魔王になってしまったこの世に救いはないのか。

CVサトリナでもコレハキツイ。

 

「お主‥変わった趣味をしておるな‥」

 

と、自分の姿を見ながら神様。

 

「違う!俺の趣味じゃない!」

 

「だが、この姿はお前の潜在意識がイメージしたものだぞ?」

「潜在過ぎるよ!懐かし過ぎて、一瞬=神様にならなかったよ!」

 

全力で突っこみながら号泣する俺。

 

そんな俺の様子に引いている神様。

 

「あと、気持ち悪いからその声で喋らないでよ!」

 

まさかサトリナの声を気持ち悪いと思う日が来るとは思わなかったよ。

ヴィジュアル大事。はっきりわかんだね。

 

「それで?間違って殺したの?」

 

「え?」

 

「転生先はリリなのでフェイトさんの相手役でお願いします」

 

「は?」

 

「は?って‥俺を間違って殺したからお詫びに転生な♪迄がテンプレの流れでしょうが!」

 

「ちょっと何いってるのかわからないな。」

 

こいつ。一般人かよ

 

「1からか?1から説明しないとダメか?」

 

はあー。と大仰にタメ息を付きながら、神様に問い掛ける。

 

「なんだか、そこはかとなくむかつくな‥」

げんなりした顔で返す神様。

 

「あのな。リリなのの世界?とかないから‥」

 

「」

 

わかってはいた。俺はオタクだが廚二ではない。

 

二次元と三次元の区別くらいついている。

 

それでも、心のどこかで期待していたのだろう。

 

だが、神様からハッキリと言われてしまっては、諦めるしかない。

ショックを受けている俺に構わず、神様は言葉を続ける。

 

「まあ。貴様が死んだのは予定外ではあるのだがな‥」

 

「え?」

 

貴様は百回連続でオナッて死んだ」

 

 

「」

 

 

ちょっ正確にあらためて言われると流石に恥ずかしい。

 

「通常どんな人間にでも神の加護はある」

 

「貴様のような猿にもな。神は等しく人間を愛しているのだ」

 

「本来であれば、貴様が百回イク前に貴様の妹が貴様の部屋をノックして、貴様のオナニーを阻止した筈だったのだ」

 

それはそれで、なんとなくやだな。と想いつつ、続きを黙って待つ。

 

「そういう、縁とでも言うのかな‥ふと思い立った行動の偶然も全て、神の加護なのだ。」

 

 

「それで?」

 

「毎日毎日何度もオナニーしおって‥正直見るのに飽きていたのだ。それで、目を離したら‥」

 

「死んでいた‥と」

 

「仕方ないじゃろ!特に変化もなく、同じ姿勢で同じリズムで擦り、同じページでイキ果てる!」

 

「た、たまには左手使ってたし!」

 

「だからどうした!」

「毎日毎日、猿のオナニーを見るだけのお仕事!儂はもう疲れたんじゃ!」

 

「いや。知らんがな」

 

「ふむ。良いこと思いついたぞ」

 

悪い笑みを浮かべながら、こちらを見てくる神様。いや、今のヴィジュアル、元々人相悪いんですがね。というか顔色も悪い。

 

「貴様。転生させてやる」

 

「本当に!」

 

「だがさっきも言ったが、リリなのの世界なぞ無い」

「貴様の記憶を頼りに、擬似的にリリなのの世界とやらを作り上げてやる」

 

「あとはそこで生きていけ」

 

「わかった!ありがとう!神様!」

 

「うむ」

 

「で、転生者特典なんだけど‥」

 

「は?」

 

「1からか?」

 

またげんなりした顔でタメ息を付く俺。

 

「ああいい。また検索する」

 

そう言って、俺に再び手をかざす神様。

 

「ふむ。なるほど。そういうのもあるのか」

 

少しの時間のあと、手を下ろすと、神様は重々しく口を開いた。

 

「残念だが、チート能力?とかそういうものはつけられん。そんなものあっては面白くないではないか」

 

「面白くない?」

 

「うむ。こちとら、そのリリなのの世界?とやらでお前が足掻く姿を見たいのだ。精々楽しませてくれよ?」

 

なんかカマセキャラっぽいこと言っている。

 

「いや。チート能力はいらんから、最低限の魔力だけはお願いします。あと、キャロちゃんの知り合いとしてお願いします。あと、俺の不様な死に様を何とかしてくださいお願いします。なんでもしまむら!」

 

「えー。アレに触りたくないんだけど‥」

 

そこだけCVと顔を妹(だが乳は無い)にするのやめてくれませんかね。

 

「あと、俺の分迄妹(ナイチチ)に加護を与えてやってください」

「ふむ。見上げた心意気じゃないか」

 

「安心しろ。お前が死んだお陰で妹の人生は幸せに向かうであろう」

 

「そ、それってどういう‥?」

 

まさかと想いつつ震える声で、神様に尋ねる。

「お前の存在は妹にとって障害でしかなかった。ということだ」

 

憐れむような視線を俺に向ける神様。

 

「ウボアーー!!」

 

決定的な一言に俺の感情は振り切れた。

その場に膝を付き、意識が遠くなる。

 

 

そして現在。

 

「つんつん♪」

 

頭をつついているこの幼女はキャロ=ル・ルシエ!?

ガバッと身体を起こし、キャロの姿を確認する。

「うぐっ‥!」

その時、割れるような痛みが頭を襲い、俺は頭を抑える。

その瞬間、この肉体の記憶だろうか、産まれてからの思い出が脳内にバーッと広がった。

俺の名前はジム=ニー。

この場所の傍の小さな集落で産まれ育った。現在11才の男の子である。小さい頃にウチの親が孤児院から引き取ってきた、この少女、キャロ

とは兄妹同然に育った。

おお。ナイスです神様。

キャロちゃんについていれば、フェイトたんに会える筈である。

そう。将をなんちゃらするならまず馬をなんちゃらである。

夢はあのお気に入りシーンの再現だ!

「お兄ちゃん?どうしたの?」

「ああ。すまない。ちょっと頭が痛くてな」

 

「大丈夫?」

 

キャロが心配そうに覗き込んでくる。

「ああ。大丈夫だ」

「ところで何で俺はここに倒れてたんだっけ?」

 

「一緒にフリードに乗ってお散歩してたら、お兄ちゃん落ちちゃって‥」

 

「キュルー‥」

 

小さい白竜が俺の顔をペロペロ舐めてくる。

 

「おお。フリード。大丈夫だよ。心配かけたな」

 

こいつはフリード。キャロが召還した竜である。

 

キャロにとてもなついていて、俺にもなついてくれている。

 

とても可愛いヤツである。

 

記憶の整理をしながらボーッとフリードの頭を撫でてやっていると、

 

「お兄ちゃん?やっぱりちょっとおかしいよ?」

 

「早く村のお医者さんのところいこ?」

「大丈夫だって。心配性だな。キャロは‥」

そう言いながら、キャロの頭をそっと撫でてやる。

「えへへ」

キャロは気持ち良さそうに目を弓にしながらされるがままになっている。

か、可愛いぃん。心がピョンピョンするとはこういうことか。

もうキャロでも良いんじゃないだろうか?

兄妹ではあるが、血は繋がってないのだ。誰に憚ることもない。今はちびっこだが、キャロもいずれは大人になるはず。

あれ?結構な時期迄ちびっこのままだったような。エリオ。いやエロオはだいぶデカクなっていた記憶はあるが。キャロは‥あれ?おきくなるよね?

兄と慕う男がこんな邪な考えを抱いてるとは露程も思っていないだろう彼女は安心しきった表情で、俺に身を任せていた。

「ぱよ♪」

ん?今何かきこえたような。

 

「キャロ?そろそろ帰るか?」

「ぱよぱよ~?」

撫でる手を止めた俺に不服そうな顔を向けるキャロ。

いや。ぱよぱよ?

そして、撫でるのをやめた俺の手を両手で掴み、うんしょうんしょと自分の頭に持っていこうとしている。

 

かわええ。

 

もうキャロでも良いんじゃないかな?

 

仕方なく、俺は

キャロの頭を撫でるのを再開する。

 

「ぱよぱよ~♪」

なんかキャラちがくない?

いや、可愛いから良いんだけどね。

その後、日が暮れる迄、キャロの頭を撫で続け、なんとか家路に付くことを説得し、フリードに乗って、二人で村へと飛んでいた。

キャロを後ろから抱き締めるように乗っているのだが、キャロからはミルクのような甘い臭いがする。

それは良い。良いんだが、キャロがグイグイと俺に身体を預けてくる。

 

「ちょっ‥キャロ!また落ちちゃう!お兄ちゃんまた落ちちゃうから!」

「ぱよ~?」

それがなにか?とばかりにキャロは更に俺にもたれかかってくる。

 

くっ。間違いない。俺はこのせいで落ちたのだろう。

キャロがこんなに甘えんぼうだったとは‥知らなかった。

だが、俺も伊達に長年お兄ちゃんをやっていない。

 

「どうした~?今日のキャロは随分甘えんぼうだな~?」

 

そう耳元で囁き、更にキャロを抱き締める力を強める。

 

「ぱ、ぱよっ?」

 

すると、突然キャロは慌てだした。顔は真赤になっている。

 

「フリード!ぱよ~~!!」

 

キャロが意味不明なことを叫ぶが、フリードにはしっかり伝わったらしい。

フリードの速度が更にあがった。

 

息をするのも苦しい程の速度である。

 

俺はキャロが落ちないように、しっかりと抱き締めるのであった。

 

「ぱよっ!?」

 

キャロがジタバタと暴れ出すが気にしない。

 

この速度だと本当に危ないのだ。

 

「ぱよぱよ~~~~!!」

 

キャロの叫び声が夕焼けの空にこだまして消えていった。夕焼けのせいかキャロの顔は真赤だったが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




みったん大好きこんなキャロは如何でしょうか?ネタと割り切って楽しんで頂けるとうれしいですm(__)m
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