将をなんちゃらするならまず馬をなんちゃら。   作:stan

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ある実妹の事情。

◆◆千秋side◆◆

 

その日、私は何時まで経っても夕飯を食べに来ない兄に痺れを切らせて、兄の部屋へと駆け込んだ。

そこにいたのは、下半身裸の兄をひきずりながらベッドから下ろそうとしている緑色の肌の変な人間‥いや、人間だろうか‥触角があるし、ていうか、見た目ピッコロ大魔王だ。

「「あ?(へ?)」」私とピッコロ大魔王の声が被る。

「何‥してるの?正兄をどうする‥気?!」

 

「いや‥これは‥」

不思議だ。見た目ピッコロ大魔王なのに、CVはサトリナだ。

「ていうか誰ですか?変質者?」

「とんでもねえ。あたしゃ神様だよ」

「貴様のような神様がいるか!」

「兄妹揃って無礼なヤツラじゃな‥」

「あっ。すいません‥って正兄?!」

私はピッコロに引き摺られながらぐったりしている兄へと声をかける。兄は血の気が感じられない、真っ白な顔をしている。

まるで‥

すると、ピッコロ大魔王はアチャーと頭に手をやり、私を不憫なモノを見るように目線を下ろす。

 

ちょっと‥待ってよ‥

私は兄へとかけより顔に手を当て‥

冷たい!温もりが‥無い?!どころか、呼吸もしてない!

 

 ――ウソでしょ!?何のドッキリ?

え?モニタリング?これ‥

テレビカメラどこ?いやいや‥テレビだとしたら‥正兄何露出させてんの‥私はとりあえず正兄の下半身を毛布でくるむ。

正兄が死んだ‥‥?

一鞠の涙とはよく言ったものだ。

人間は本当に悲しい時には涙が出ないんだなと、私は、想い知らされた。

そしてピッコロ大魔王に問い詰める。

「どういう事なの?!貴方がやったの?」

「いや‥え?なんで今毛布でくるんだの?わかった‥説明するからとりあえず落ち着け」

「カクカクシカジカ‥フンフンディフェンス‥センセイバスケガシタイデス」

 

「転生‥なんて‥羨ましい‥」

 

「は?」

 

なのはの世界に転生‥だと‥しかもあの金髪巨乳狙い‥で‥!?

私を一人遺して‥?自分は巨乳とキャッキャウフフ‥ってか?

久久に、切れちまったぜ‥あんの愚兄。不運と、踊らせてやる!

 

「お、おい‥?」

 

「ねえ?神様?」

 

「なんじゃ?」

 

「私と契約して私を憑依させてよ」

 

「憑依?なんじゃそれは?意味がわからないよ」

 

「1から?1から説明しないとダメなの?」

 

「お前達、間違いなく兄妹じゃな‥」

 

兄の記憶で造り出された世界の登場人物に憑依なら簡単でしょ?

それに、今生じゃ、実の兄妹故に諦めなければいけなかった想いを遂げるチャンスだ。そう考えると、天祐とも言える。

いや、このまま、私が就職したタイミングで、兄を酒で酔い潰し、子種をゲッツ大作戦を諦めるわけにはいかない。それにしてもテクノブレイクって‥何よそれ‥あんの巨乳‥何処までも私の華麗なる家族計画を邪魔してけつかる‥おっと。はしたない。オホホホ。

フェイトに憑依しても良いけど、巨乳キャラはあんまり好きじゃないから、よく覚えてない。ボロが出ても困るしね。

それにどうせなら、自分からアタックして、落としたいのだ。

自分じゃない人間に憑依してアタックされても、例え相手が兄でも面白くない。なのはさんは、兄は魔王と呼んで崇めていたから、無しかな。はやてちゃんは中の人含め、好きなんだけど政争とかありそうで、社畜っぽくてめんどくさそう。私はあんなに優秀じゃないし。

ここはみったん好きとしては、キャロ一択だね。エロオは邪魔になりそうだから、キツメに当たっておこう。ルーテシアちゃんとお幸せに。

余計な希望を持たせるのは可哀相だしね。

私ってばなんて良い女。

「ふむ‥なるほどの‥大体わかった」

 

私の頭に手をかざしていたピッコロさんがそう口を開いた。

わあ。便利。

 

「面白そうじゃし。良かろう」

 

「ありがとー。神様大好きー」

 

「はいはい‥それじゃいくぞ?」

 

「あ。その前にラ。ステル。マ。スキル。マギステル。って言ってー」

 

「はあ‥ラ。ステル。マ・スキル・マギステル」

「キャーネギせんせー!‥ああ‥やっぱその見た目で言われても気持ち悪いわ‥」

 

「お前達やっぱ兄妹じゃな‥」

 

何故かげんなりしているピッコロさん。

「しかし。良いのか?お主は別に死んでるわけではないんだぞ?」

 

「私は兄さえいれば良い」

 

その瞬間、私は急激な浮游感に襲われ、意識を手放した。

次に目が覚めた時、私の身体は縮んでいた。

8才くらいだろうか‥?

至るところにテントが張られている。

そういえば、キャロちゃんはルルシエとかいう部族の子だっけ?

キャロちゃんとしての記憶も千秋としての記憶もちゃんとある。

―キュル‥?

おや?キミはフリードだっけ?

見ると、小さい白竜が心配そうに私を覗き込んでいた。

私の入れ替りに気付いているのか‥いぶかしげにこちらを見ている。

よしよしと、頭を撫でてやると、安心したように、こちに身を寄せてきた。

キャロちゃんの記憶によると、部族の仲間との関係は余り良くない。フリードがほぼ唯一の友達だ。

「仲良くしてね?フリード?」

―キュル?

今の自分を取り巻く環境は決して幸せとは言えないけれども、私の口から出る声は憧れのみったんの声である。

これには流石の私もにっこり。

「ラブラブラブメールラーブコールラブラブだーリーン♪」

好きな曲を歌ってみる。自分の口からCD音源である。ニヤニヤが止まらない。

テンション上がった私は、某笑顔動画でみったんと一緒に踊って、覚えたダンスを躍りだす。

「なぞなぞ~みたいに~ちきゅーウギーをーときーあーかーしたらー♪‥」

――好きでしょう?♪」

決まった‥。少し身体が縮んでる分、動きにくかったけど、肩で息をしながら、横を見ると、フリードが私と似たようなポーズで決めポーズを取っていた。

やーん。可愛いー。

一緒に踊ってくれてたの?フリード♪ありがとー。

―これは‥フリードにフォーメーション迄覚えさせたら‥金がとれるレベルになるんじゃなかろうか‥。

アイドルデビューしちゃう?

ハイアット美佳子に、なっちゃう?

いやいや‥兄にバレちゃうね‥

ここで、無理なく‥原作を壊さない程度に兄と結ばれる為に、私がすることは、

私の灰色の脳細胞が活性化を始める。

―先ずはFの排除。

いや‥それは無茶だ。

Nなら兎も角、キャロでFを落とせる筈が無い。

だが、こと恋愛においては別だ。

肉体の性能の差が戦力の決定的戦力差ではない事を、教えてやる‥。

―先ずは、Fと仲良くなる。

その上で、出し抜く!

Fと絆をつくっておけば、それだけで牽制になるはずだしね。

女というものは、少し仲良くなっただけで、聞いてもいないのに、自分の好きな男の事を、話し出す。

話す事で、その男が自分の獲物だと主張しているのだ。

そのあとは、ひどいものだ。

こちらがアプローチかけたわけでもなく、男からアプローチかけてきただけでも、被害者ツラで騒ぎ出す。弱き者よ。汝の名は、女なり。

兄には悪いけど、その想いは叶わない。

 

―Fには退いて貰う。

 

そして、傷心の兄をゲットだぜ!

うん。これに決めた。

―将をなんちゃらするなら、まず馬をなんちゃらってね。

 

 

―フッフッフ‥

兄のツボは大体わかってる。一緒に家族として暮らした時間は伊達じゃない。実の兄妹じゃなければ、落とす自信はある。

せっかくだし、この人生も楽しまないとね。

さて、先ずはFと出会わないとか‥んーと。このあと、部族を追い出されるんだっけ?

あれ?キャロちゃん割と人生ハードモード?

とりあえず、追い出される準備だけはしとかないとね。先ずは情報収集かな。キャロってば、マジ箱入り娘。彼女の記憶には、外の事は何もなかった。マジ卍。

先ずは、部族の大人達に外の世界の事を、聞いておこう。

それから‥まぁいいか。

 

―ノープランで行こう♪

魔法少女らしく、魔法の呪文でも言っときますか。

 

          ―絶対大丈夫だよ―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ネタを入れすぎただろうか‥
かえって詠みにくくなってる気がする。
丁度良いコメディ分量がわからない‥
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