ここは、とある洞窟。
ひんやりした空気とジメジメした湿度で体感温度が余計低く感じる暗い洞窟内を俺達は進んでいた。
メンバーは俺、キャロ、エリオ、フェイトさん、なのはさんの5人だ。ティアナさんは謎の体調不良で、スバルさんは、そんなティアナさんの看病で、不参加だ。
それにしても、謎の体調不良て‥
心配だ。まあ。女性だし色々あるんだろう‥
そんな事を考えながら、歩みを進めると、やがて、開けた場所に出た。
ホールのように広がっている空間の中央に、何人かの人影が見えた。
紫の長髪に白衣を纏った男が一人。他にその男を中心にして、横一列で此方に向かって並んでいる、年齢もバラバラの女性達。
「スカリエッティ‥!」
フェイトさんが後ろから一歩前に出る。
あれがスカリエッティか。
並んでるのが、戦闘機人部隊。ナンバーズかな?
と、視界の左で何かが光った。
左を向くと、そこにも女が一人。ゴツい対戦車ライフルみたいな武器を構えていた。
狙いはフェイトさんか‥!
俺はフェイトさんの前に身体を投げ出す。
と、同時に、ライフルから一条の光線が放たれた。
わー。結構シャレにならない威力っぽいなー。
「蒸着!」
説明しよう!
修練を重ね、フリードとの、シンクロ率400%を達成した俺ならば、0.05秒で聖衣を蒸着することが可能なのだ。
向いくる光線に、最早見慣れた翠の輝きの盾を掲げる。
光線を盾で受け止めたは良いものの、その勢いに押され、俺は後ろへと押されてしまう。
両爪先に力を込めて、なんとかその場で押し留める。
が、それが良くなかったのか‥盾で受け止めていた光線がまるで風船のように、膨れ上がり、その場で爆発した。
◆◆◇◇
私は呆然としていた。
ジムが私を庇い、敵の砲撃を受けてしまった。
私の目の前で大爆発に、巻き込まれたジム。
私は震える足でなんとか立ちながら、砲撃手を探す。
‥が、既になのはが、制圧しているようだった。
相手砲撃手をバインドで雁字搦めにして、サッカーボールのようにリフティングしていた。
それより、ジムは!
「あー‥びっくりこいたー‥」
と、能天気な声でジムが煙の中から現れた。
彼の周りは、砲撃の余波で所々地面が溶けていた。
改めて、砲撃の威力の凄まじさが伺われた。
それでも、彼はピンピンしている。
確かに盾で受け止めていたけど‥おかしくない?
ジムは本当に人間なの?
「フェイトさん!」
ジムの警戒を孕んだ呼び掛けに
私は益体もない思考を中断する。
ジムの指した方角を見ると、敵がなのはを囲むように動いていた。
いけない!いくらなのはでもあの人数のAAクラスに囲まれたら危険だ。‥多分。危険だよね?
「キャロ!エリオ!」
「「はいっ!」」
私の呼び掛けに意図を察してか即時に二人揃ってなのはに向かって走り出す二人が頼もしい。
ジムは既に走り出している。私もバルディッシュをセットアップして地面を蹴るのだった。
◆◆◇◇
ジム君を砲撃した敵女性を手早く無力化し、リフティングして遊んでいたら、それが相手の逆鱗に触れたのか、一人の女が向かってきた。
茶髪のロングにカチューシャをつけた、まだあどけなさの残る少女。魔力のダガーを両手に構え、
がむしゃらに振り回してくる。
「よくも‥ディエチ姉樣を‥!」
相手の動きを一切意識せず、ただ振り回すだけの行為。確かに、スピードは早いけど‥見切れない速度じゃない。欠伸をしながらでもかわせる斬撃。軽く、ステップを踏んで、左右に動くだけで、その攻撃は、私には届かない。
少女の顔に悔しさが滲む。
と、背後に殺気を感じた。
赤毛のショートの勝ち気な瞳の少女が向かってくるのが見えた。
どこか、スバルに似ているその少女の右ストレートを、私は首を少し傾けてかわす。と、さらに右から赤毛を後ろで纏めた少女がサーフボードのようなものに乗って、こちらに向かってくるのが見えた。
―イラッ―
ちょっといい加減うざったいかな。
どうしよう。蹴散らすのは簡単だけど、
この相手、キャロとエリオに実戦経験積ませるのに、丁度良いレベルなんだよね。
見ると、キャロもエリオも向かってきてるし‥
うん。二人にヤラセテみようかな。
失敗したなあ‥あの砲撃手も片付けないでおけば良かった。
ティアナも締めないで、参加させれば良かったなあ。ティアナを指揮役において、キャロ、エリオ、スバルで当たらせたら、経験値稼ぎに丁度良い相手じゃないか。教導役失敗だなあ‥はやてちゃんに後で謝らないと。
と、私が後悔している間に、サーフィン少女がボードから砲撃してきた。
その砲撃を片手で弾くと、サーフィン少女は顔を青ざめて、逃げ出そうとした。
勿論逃がす筈がない。しっかりエリオとキャロの肥やしになって貰わないといけないからね♪
私がサーフィン少女の逃げ道に回り込むと、
何を思ったかサーフィン少女はボードの上で土下座を始めた。
どういう事なの?
私がまるで弱い者虐めをしてるみたいじゃないか。
すると、サーフィン少女を庇うように、赤毛のショートの少女と、茶髪のロングの少女が立ちはだかった。
美しい姉妹愛なの。だが無意味だ。
二人は震えているが、安心してほしい。今はまだ何もしないから。
私は安心させるように、ニコッと微笑むと、ゆっくり前に進んだ。
すると、二人は向き合って頷き合うと、覚悟を決めたような顔で襲いかかってきた。
解せぬ。
私は前に進みながら、最小限の動きだけでその攻撃をかわす。
周り、そして当事者からはすり抜けたように見えたかもしれない。
二人とも自分の得物と私を交互に見ながら、呆然としている。
まあ。今の動きが見えるのは、フェイトちゃんとジム君位だろうし、仕方ないと思う。
頃合いなので、私は後ろにゆっくり退がる。
そんな私の横にキャロとエリオが並ぶ。
「二人とも助けに来てくれてありがとー♪」
私が笑顔でお礼を言うと、二人はひきつった笑顔を浮かべた。
どういう事なの。
《はい。注目!作戦&ミッション発表するよ~♪ドンドンパフパフ~♪》
《今日は折角の実戦チャンスだからね♪出きるだけ二人に戦ってもらうよ~♪》
《声が小さい!》
《イエスマム!》
《だから、のらりくらりと戦ってたんですね‥》
《キャロ‥なんか言った?》
《いえ!それで作戦とは?》
《私とキャロが砲撃で敵を分断。そして、エリオが分断された敵を各個撃破で、行こうか!》
《僕ですか!?》
《やめろ‥ジェガンじゃもたない!》
エリオが悲鳴のような声をあげる。
キャロはちょっと何言ってるのかわからない。
《私は基本敵を堕とさないから‥二人で敵を殲滅してみせて♪》
《出来なかったら罰ゲームね♪》
《鬼!悪魔!なのは!》
《は?》
《本当にごめんなさい‥》
ナンバーズ戦数多くてめんどい(笑)
何人か省略するかも(笑)