ゼロの使い魔~ハルケギニア上空、敵機なし!~   作:疾風海軍陸戦隊

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破壊の杖捜索

6人は、ロングビルを案内役に、早速出発した。

馬車といっても、屋根無しの荷車のような馬車であった。

襲われたとき、すぐに、外に飛び出せるように、という理由らしい。

道中、キュルケが御者を買って出たロングビルに、何かと話しかけようとして、それを止めようとしたルイズと口論になっているが、直哉はそれよりも、隣のナオを気にしていた。

ナオは、馬車に乗ってから殆ど喋っておらず、座ったまま俯いている。

よく見ると、その手は微かに震えていた。

 

「ナオ・・・・怖いのか?」

 

直哉はナオに話しかける。

 

「・・・・うん・・・少しね」

 

ナオはか細い声で呟く。

 

「恐怖を感じるのは仕方ないさ。誰だって、怖いときは怖い」

 

「うん・・・・・ナオヤは・・・・本当に怖かった時・・・・どうしたの?」

 

ナオは恐る恐る訊いた、すると

 

「俺か・・・・・そうだな…怖くなかったって言うのは嘘になるかな。やっぱり命を懸けたそれこそ戦争で恐怖を感じない奴なんていなかったと思う・・・・・でも戦っている最中はそんなこと忘れていたな」

 

「・・・・忘れる?」

 

「それに近い物って言えばいいのかな?あの時の俺たちは自分の命を国に預けていた。そして俺たちのするべきことは愛する国をそこに住む人をそして家族を敵から守るため命がけで戦ってきた。だからこそ俺たちは逃げちゃいけない。時には勇気を出して戦わなければいけないんだってな。確かに、怖いときは怖い。でも、そこで逃げずに、その恐怖に立ち向かう勇気が大切なんだよ」

 

「恐怖に立ち向かう・・・・勇気・・・」

 

ナオの言葉に直哉は頷く

 

「ナオ。人間だれしも勇気を持っている。もちろんナオも勇気を持っている。でなきゃ、ここにいるはずがない。ナオに足りないのは自信だけだ」

 

「・・・・・・・・」

 

ナオは、その言葉を聞き、考え込む。

 

「ナオ。もっと自信を持て。ナオは俺を召還したんだ。しかも今までの召喚で前例がなかった異世界人をしかも大日本帝国軍の戦闘機のパイロットをな」

 

「ナオヤ・・・」

 

一行を乗せた馬車は深い森に入っていった。暫くして、馬車から降り、徒歩で森の小道を進んでいると開けた場所に出た

真ん中に廃屋がある。

7人は小屋の中から見えないように、森の茂みに身を隠したまま廃屋を見つめた。

 

「わたくしの聞いた情報だと、あの中にいるという話です」

 

ロングビルが廃屋を指差して言った。

タバサの作戦で、先ず、偵察兼囮役が廃屋の様子を確かめることになった。

 

「で、偵察兼囮役は誰がやるの?」

 

キュルケがそう言うと

 

「俺が行く」

 

「宮藤さんが行くなら俺も行くぜ」

 

と、直哉と才人が志願した。そして直哉は刀と九四式拳銃をもち、そして才人はデルフに手をかける。

そして二人は慎重に小屋に近づき、

 

「行くぞ才人」

 

「ああ・・・・」

 

直哉の言葉に才人は小さくうなずき、直哉が静かにドアを開ける。そして二人は中へ入り、直哉は拳銃を才人はデルフを構えあたりを警戒する

 

「・・・・・誰もいないみたいだな?」

 

「そうだな・・・・」

 

二人は小屋の中に誰もいないことを確認し、待機しているルイズたちに合図を送った。合図を確認したルイズたちは小屋に恐る恐る近づきそしてタバサがドアに向けて杖を振った。

 

「罠は無いみたい」

 

そう呟いて、ドアを開け、中に入っていく。ルイズは外で見張りをすると言って、後に残った。

 

ロングビルは、辺りを偵察すると言って、森の中に消えた。

 

小屋に入った拓也たちは、手がかりが無いか調べ始めた。

 

そして、タバサがチェストの中から、

 

「破壊の杖」

 

なんと、『破壊の杖』を見つけ出した。

タバサはそれを持ち上げると、皆に見せた。

 

「あっけないわね!」

 

キュルケが叫んだ。

 

それを見た直哉と才人が呆然としている。

 

「おいこれって・・・・・・」

 

「宮藤さんこれは・・・・・」

 

二人が驚いた顔をし、直哉が

 

「なあ。これは本当に『破壊の杖』なのか?」

 

直哉が驚きながらも尋ねる。

 

「うん。宝物庫を見学したときに見たことがあるから、間違いないよ」

 

そう答えたのはナオ。

 

直哉と才人は近寄って、『破壊の杖』をまじまじと見つめた。

そして、互いに顔を見合わせる。

と、その時、

 

「きゃああああああああ!」

 

ルイズの悲鳴が響く。

 

「どうした!?ルイズ!!」

 

才人が叫び、一斉にドアに振り向いたとき、小屋の屋根が吹き飛ぶ。

 

そこには、巨大なフーケのゴーレムの姿があった。

 

「ゴーレム!」

 

キュルケが叫び、タバサが即座に反応した。自分の身長より大きな杖を振り、呪文を唱える。

杖の先から巨大な竜巻が巻き起こり、ゴーレムにぶつかっていく。

しかし、ゴーレムはビクともしない。

キュルケが胸にさした杖を引き抜き、呪文を唱えた。

杖から炎が伸び、ゴーレムを火炎に包むが、ゴーレムは全く意に介さない。

 

「無理よこんなの!」

 

キュルケが叫ぶ。

 

「退却」

 

タバサが呟く。

 

キュルケとタバサは一目散に逃げ始めた。

ナオに至っては、恐怖で身体が動かない。

才人はルイズの姿を探す。

ルイズはゴーレムの背後に立っていた。

ルイズが呪文を唱え、ゴーレムの表面で小さな爆発が起こる。それで、ゴーレムがルイズに気付いて振り向いた。

小屋の入り口から才人は叫んだ。

 

「逃げろ!ルイズ!」

 

「嫌よ!あいつを捕まえれば、誰ももう、私をゼロのルイズとはよばないでしょ!」

 

そう言うルイズの目は真剣だった。ゴーレムはルイズを狙うか、ナオを狙うかで迷っているようだ。

 

「あのな!ゴーレムの大きさを見ろ!お前があんな奴に勝てるわけねえだろ!」

 

「やってみなくちゃ、わかんないじゃない!」

 

「無理だっつの!」

 

才人がそう言うと、ルイズはぐっと才人を睨みつけた。

 

「あんた、言ったじゃない」

 

「え?」

 

「ギーシュとの決闘のときに言ったじゃない。下げたくない頭は下げられないって!」

 

「そりゃ言ったけど!」

 

「私だってそうよ。ささやかだけど、プライドってもんがあるのよ。ここで逃げたら、ゼロのルイズだから逃げたって言われるわ!」

 

「いいじゃねえかよ!言わせとけよ!」

 

「私は貴族よ。魔法が使えるものを、貴族と呼ぶんじゃないわ」

 

ルイズは杖を握り締めた。

 

「敵に後ろを見せない者を、貴族と呼ぶのよ!」

 

ゴーレムはルイズに狙いを定めたらしい。

 

ゴーレムの巨大な足が持ち上がり、ルイズを踏み潰そうとした。

 

ルイズは呪文を詠唱し、杖を振るが、ゴーレムの表面で小さな爆発が起こり、僅かに土がこぼれただけであった。

 

「ルイズッ!!」

 

才人はデルフリンガーを構えると飛び出した。ルイズの視界に、ゴーレムの足が広がった。

 

ルイズは目を瞑った。

その時、烈風のごとく走りこんだ才人が、ルイズの身体を抱きかかえ、地面に転がった。

才人は身を起こすと、思わずルイズの頬を叩いた。

乾いた音が響く。

 

「死ぬ気か!?お前!!」

 

ルイズは呆気に取られて才人を見つめた。

 

「貴族のプライドがどうした!?死んだら終わりじゃねえか!馬鹿!」

 

ルイズの目からぽろぽろと涙がこぼれた。

 

「泣くなよ!」

 

「だって、悔しくて・・・・・・私・・・・・・いっつも馬鹿にされて・・・・・」

 

目の前で泣かれて才人は困ってしまった。

しかし、ルイズが泣いても敵は待ってくれない。

振り向くと、大きなゴーレムが拳を振り上げている。だが才人は

 

「悔しいからって泣くなよバカ」

 

才人が小さく呟く。

 

「なんとかしてやりたくなるじゃねえかよ!」

 

才人はデルフリンガーを構え、ゴーレムを真っ向から睨み付けた。

 

「それでこそ、才人だな」

 

それを見た直哉は頷き。才人の横に並ぶ。

 

「行くぞ!宮藤さん!」

 

「おう!」

 

そして直哉は才人と同じく三日月宗近を構える。そして太陽の光に反射され妖しく光る

そして直哉は刀を構えこう言った

 

 

 

 

 

「・・・・・不名誉より・・・・・・死を」

 

 

 

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