クローゼットの奥がガリアだった件   作:ロンメルマムート

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静岡イベントは飛ばした(酷い)
2期のある日(だいたい6話の直後前後、2018年の5月半ば)のことです。


ロマーニャの日常

 501が再結成して一ヶ月ほど経ったある日、ペリーヌはいつものように起きると身嗜みを整えていつものように食堂に向かった。

 食堂につくと宮藤が挨拶する。

 

宮藤「おはようございます、ペリーヌさん」

 

ペリーヌ「おはようございます、宮藤さん」

 

 それにペリーヌは返すとテーブルの上に置かれた新聞を手にとって読み始める。

 すると横から宮藤が声をかける。

 

宮藤「何か面白こと書いてますか?」

 

ペリーヌ「大したことは載ってませんわよ。

     やれ何処何処で戦いが起きた何処何処に辿り着いた、政治家のスキャンダル、汚職、ゴシップ、株価がどうこう、その程度ですわ」

 

宮藤「ならなんで読むんですか?」

 

 ふと宮藤は気になった。

 以前のペリーヌは新聞を読んでいるところはあまり見なかったからだ。

 

ペリーヌ「新聞は時流を掴むのにいいのですわ。

     できれば複数読んで各紙の論調を比較するのも面白いですわね」

 

宮藤「へぇ、そうなんですか」

 

坂本「感心だな、ペリーヌ」

 

 すると突然坂本がペリーヌに声をかけた。

 ペリーヌは驚いて振り返る。

 

ペリーヌ「坂本少佐!

     ええ、軍人としてだけでなくパ・ド・カレーの領主としても時流を掴む必要がありますから」

 

坂本「うむ、感心感心」

 

 坂本はペリーヌの態度に感心していた。

 ペリーヌは最近は坂本に対する過度の尊敬めいたものが減り常に落ち着いた感じであった。

 だがもちろんこの急な変貌に違和感を持っている者もいた。

 

シャーリー「なーんか最近ペリーヌが変わったよなぁ」

 

バルクホルン「そうか?リベリアン」

 

 シャーリーもその違和感を持った一人だった。

 最近のペリーヌとリーネの変貌にシャーリーは気づいていた。

 そのことを向かいに座るバルクホルンに言う。

 

シャーリー「だってさ、前だったらあんな風に坂本少佐に褒められたら『そんなことありませんことよ~』とか『もっと褒めてくださいまし~』とか言ってたのに最近は妙に落ち着いてるというか、ちょっと距離取ってるような気がするんだよね~」

 

バルクホルン「言われてみればそうだな。

       まあ、ガリアが解放されて落ち着いたんだろう。

       ペリーヌ達は半年でパ・ド・カレーを復興させたんだからな」

 

シャーリー「しかし、半年でパ・ド・カレーの住居の8割を直してインフラをすべて直すってすごいよな。

      最近は近くの飛行場の拡大工事までやってるよ」

 

 二人はペリーヌの態度が最近変わったということとパ・ド・カレーの復興のことを話していた。

 パ・ド・カレーの復興は他の地域と比べても目覚ましいものがあり他の地域と比べて頭一つ抜けていた。

 

バルクホルン「しかし、そんな物資どこで見つけてきたんだろうな?」

 

シャーリー「私も一回聞いたけど内緒らしい。」

 

バルクホルン「半年であれ程までに復興させられる人脈か…

       それがあったらカールスラントが解放された後楽になるな」

 

 シャーリーの言葉にバルクホルンはカールスラントの解放後のことを考えた。

 

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宮藤「ふんふんふ~ん♪」

 

 朝食後宮藤は廊下の掃除をしていた。

 ご機嫌なのか鼻歌を歌いながら掃除をしていた。

 するとふと廊下の隅に何かが落ちているの気が付いた。

 

宮藤「あれ?なんだろうこれ?」

 

 宮藤はしゃがんでそれを手に取った。

 それは非常に質のいい(当時比)紙に何かで印刷されたキリル文字の書かれたメモだった。

 

宮藤「なんだろうこれ?オラーシャ語かな?」

 

 宮藤は疑問に思いそれをポッケに入れ掃除を続けた。

 掃除が終わると宮藤はサーニャの下に行った。

 

 

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宮藤「サーニャちゃん、こんなの拾ったんだけど分かる?」

 

 サーニャたちの部屋についた宮藤はさっそくサーニャにメモを見せた。

 エイラはそれを見て宮藤に聞く。

 

エイラ「なんだこれ?」

 

宮藤「廊下に落ちてたの。もしかしてサーニャちゃんの?」

 

サーニャ「ううん」

 

 宮藤はサーニャに聞いたがこれはサーニャのではなかった。

 この基地でオラーシャ語ができるのはサーニャだけであり彼女でないということはさらに謎が深まった。

 

宮藤「そう、じゃあなんて書いてるかわかる?」

 

 すると宮藤は何が書いてあるか聞いた。

 サーニャは言われると書かれた文を読み始めた。

 

サーニャ「Страна Советов и Китай,Поляк и чех, румын, болгарин -Попробуй нас пересчитай!」

 

宮藤「えっと、どういう意味?」

 

 サーニャはその分を読んだが宮藤には理解できなかった。

 

サーニャ「えっと、それがよくわからないの。

     最後のПопробуй нас пересчитайは私たちを数えてみるがいい、的な意味なんだけど主語が全く分からないの」

 

 サーニャにもこの文の意味が分からなかった。

 

宮藤「え?どういうこと?」

 

サーニャ「まずКитай,Поляк и чех, румын, болгарин って部分。

     そもそもオラーシャ語にこんな単語がないの。

     頭文字が大文字だから多分固有名詞なんだと思うから恐らく何かの造語だと思うの」

 

 サーニャが言うにはオラーシャ語にはКитай、Поляк、чех、румын、болгаринという単語はないのだ。

 そもそも存在しない単語、さらに言えば書き間違いや綴り間違いとは違ってちゃんと発音できるオラーシャ語であった。

 

サーニャ「もっとわからないのが最初のСтрана Советов、Странаは国家って意味だけどСоветовの方はアドバイスとかヒント、会議、協議会的な意味のсоветの活用形なんだけどこれじゃあ会議の国っていう意味になるの」

 

宮藤「えっと、つまり文として通じるけどまったく意味をなさないってこと?」

 

サーニャ「そういうことよ。」

 

 つまるところこの文は読めるがまったくもって意味が分からない文であった。

 

エイラ「気味が悪いなぁ…中佐に見せたらなんかわかるんじゃないか?」

 

 このことをエイラは気味悪がった。

 エイラはこのメモをミーナに見せるよう言う。

 

宮藤「そうしてみるね、ありがとうサーニャちゃん、エイラさん」

 

 エイラに言われると宮藤は立ち上がってミーナの部屋に向かった。

 

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 その日の夕方

 

ミーナ「はぁ…いったい何かしらこれは?」

 

坂本「どうした?」

 

 メモを見ながら溜息をつくミーナに坂本が声をかける。

 かけられたミーナは坂本に振り向いた。

 

ミーナ「このメモよ」

 

坂本「なんだこのメモは?どういう意味だ?」

 

 そこにはオラーシャ語の文が書かれていた。

 宮藤が拾ったものがミーナの手元に来たのだ。

 坂本がミーナにどういう意味の文か聞いた。

 

ミーナ「それが分からないのよ。

    存在しない単語が書かれてるの。」

 

坂本「は?」

 

ミーナ「サーニャさんが言うにはКитай、Поляк、чех、румын、болгаринっていう単語は存在しないСтрана Советовっていう部分も理解できないそうよ」

 

 ミーナは坂本に文のことを説明した。

 

坂本「それで、誰のか分かったか?」

 

ミーナ「いいえ、基地のオラーシャ語ができる人全員に聞いたけど心当たりのある人はいないそうよ」

 

 ミーナは基地のオラーシャ語のできる人全員に聞いたが誰も心当たりがなかった。

 

坂本「謎だな」

 

ミーナ「それだけじゃないわ、これを見て頂戴」

 

 ミーナが不思議がったのはそれだけじゃなかった。

 ミーナは虫眼鏡を取り出すと坂本に見せた。

 

ミーナ「こっちは普通のタイプライターで打ち込んだ文章よ。」

 

 まずミーナは通常のタイプライターで打ち込んだ文を見せた。

 

坂本「そうだが、これがどうした?」

 

ミーナ「こっちがその文よ。おかしいと思わない?」

 

坂本「ん?こ、これは!」

 

 坂本はメモの文が通常と違うことに気が付いた。

 文は拡大すると活版印刷やタイプライターとは違う“点”で書かれていた。

 点で印刷する機械など坂本は知らなかった。

 

ミーナ「そうよ、点で印刷されてるの。

    おかしいと思わない?」

 

坂本「ああ、気味が悪いな。」

 

ミーナ「ええ。このことは秘密にしておくべきね」

 

坂本「そうだな」

 

 あまりにも気味が悪い話であったため二人はこのことを秘密にすることにした。

 だが、このメモに書かれた意味と書かれた方法を熟知する者は基地の中にいた。

 

 

---------

 

ペリーヌ「あれ?」

 

リーネ「どうかしましたか?ペリーヌさん」

 

 その日の夜、基地の電話を使ってどこかに電話をかけようとしていたペリーヌがポケットを漁るが何かがないことに気が付いた。

 

ペリーヌ「合言葉のメモがありませんわ」

 

リーネ「え!大丈夫ですか?」

 

 ペリーヌは合言葉が書かれたメモをなくしてしまった。

 リーネはペリーヌを心配する。

 

ペリーヌ「はぁ、まあいいですわ。あの程度の文でしたら暗記してますし」

 

リーネ「そうですか、よかった。」

 

 ペリーヌは合言葉の文を暗記していたため問題なかった。

 ペリーヌは受話器を取ると交換手に電話の宛先を伝えた。

 

ペリーヌ「ガリア、クロステルマン邸でお願いします」

 

 しばらくすると電話の向こうから男の声が聞こえた。

 

『こちらペリーヌ・クロステルマン邸。』

 

ペリーヌ「Страна Советов и Китай,Поляк и чех,румын,болгарин-Попробуй нас пересчитай!」

 

 ペリーヌは電話であのメモに書かれた文を言った。

 

『ようペリーヌ、生きてたか?』

 

ペリーヌ「生きてますよ、茂さん」

 

 相手は茂だった。

 あのメモは茂との合言葉に使う文だった。

 奇妙な印刷も現代のインクジェットプリンターによるものだった。

 すると二人はさっそく世間話を始めた。

 

茂『そ、こっちは平和だぞ。先週旅行にも行ったし』

 

ペリーヌ「知ってますわよ、どうでしたか?」

 

茂『最高だった。絶品のハンバーグとかも食べたし何よりアメリーと旅行だったし。

  あ、ちゃんとお土産は買ったぞ。賞味期限が切れる前に帰ってこい』

 

 茂とアメリーこの前の週末に静岡に旅行に行っていた。

 勿論目的は毎年5月のホビーショーだった。

 

ペリーヌ「賞味期限って…なんですか?ケーキ?」

 

茂『いや、干物と茶葉。

  焼津で買った干物と帰りに買った茶葉。」

 

ペリーヌ「微妙ですわね…紅茶?」

 

茂『いや緑茶』

 

 二人は電話で世間話を続けていた。

 ペリーヌは世間話からパ・ド・カレーの復興に話題を変えた。

 

ペリーヌ「そう。

     ところでそちらの復興はどうですか?」

 

茂『順調だね。春になってから急激に増えたし。

  それとイージスアショアとVLSも設置、これでICBMはおさらばだよ』

 

 春になるとパ・ド・カレーに住民が一気に戻ったため復興が進んでいた。

 さらに茂は固有魔法を使って裏の森の中にイージスアショアと艦載用のVLSを設置して新しい作戦に切り替えていた。

 

ペリーヌ「実戦運用は?」

 

茂『早速始めてる。とはいってもレーダー回してるけど殆ど使ってないね。

  何せVLS使う時ぐらいだし』

 

ペリーヌ「ところでVLSには何入れましたか?」

 

茂『アメリカのMk.41とロシアの3S14UKSK。

  両方ともトマホークとクラブM入れてる』

 

 VLSにはアメリカ海軍が使用しているMk.41とロシアの3S14UKSKを使いその中に対地攻撃用トマホークとクラブMミサイルが入れられていた。

 

ペリーヌ「両方とも確か巡航ミサイルでしたわよね?」

 

茂『ああ、とはいっても終末誘導はレーザー誘導が必要だからまだ使ってないけど』

 

 この二つは終末誘導が必要であったためまだ使っていなかった。

 

ペリーヌ「ところで、レーザー誘導装置ってありますの?」

 

茂『えっと、米軍のLA-16u/PEQ Handheld Laser Markerってやつ作ってそれ使うつもり。

  サイズが拳銃ぐらいしかないから楽だよ』

 

ペリーヌ「それ本当ですの?それならありがたいですわ」

 

 またレーザー誘導装置としてLA-16uを使うつもりだった。

 これは拳銃サイズのレーザー誘導装置であったため何かと都合がよかった。

 

茂『ああ、それとアメリーが代われと』

 

ペリーヌ「いいですわよ」

 

茂『アメリー、ペリーヌが代わってもいいって』

 

 話が済むと茂からアメリーに相手が変わった。

 これがここ最近のロマーニャの日常だった。




出てきたロシア語の文はソ連軍歌「連合軍の歌」の一番です。

面倒なのでこれで二期は終わらせる
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