真っ暗な洞窟の中を進んでいく。
一応道は整備されていたが、それ以外には人の手は加わっていなさそうだった。天井には大量の蝙蝠がぶら下がり、至るところに虫がいたりと、とてもではないが人がいて気持ちの良いものではない。
「まだセイバーのところに着かないのー」
「もう少しだと思いますが・・・、ドクターあとどれぐらいですか?」
《うん?ああ。もうすぐというか、もう見えるよ》
ロマニからの通信が終わると広い空間に出る。大きい岩山があるだけのそこはさっきまでの窮屈な洞窟とは反対のただただ大きな空洞だった。
「ここが・・・」
あまりの広さに驚愕しながら、辺りを見回す。すると岩山の上に人が立っているのが見えた。
遠くからなので、ぼんやりとしかわからないがどうやら黒い鎧を着ているようだった。
「先輩。あれが・・」
「うん。多分そうだと思う」
私達はすぐにそれが誰だか理解する。その時、小さくもキレイな声が聞こえてくる。
「来たか・・・」
「!?」
その声を聞き私は驚く。勝手なイメージだが、セイバーは筋肉もりもりで剣を持った男だと思っていたからだ。だが、声からしてセイバーは女性のようだった。
「ほう。面白いサーヴァントがいるな」
「では、試すか」
そう言うとセイバーは凄まじい速度でマシュの目の前に来る。
いきなりの事にマシュの反応は遅れてしまい、吹き飛ばされてしまうが何とか体勢を崩しはしなかった。しかし、セイバーは休むことなく攻撃を続けてくる。
その威力はランサーとは比べものにならず、マシュのことを簡単に吹き飛ばしてしまう程だった。
「うぐぅ・・・!」
「マシュ!」
マシュの元に駆け出そうとする私だったが、所長に止められてしまう。
「所長・・・!」
所長は何も言わずにただこちらを見てくる。その目には恐怖からか涙が浮かんでいた。
そうこうしている内にマシュはセイバーの攻撃によりこちら側に吹き飛ばされて来た。マシュはすぐに立ち上がるが、もう体力の限界が来ていてふらふらと揺れ足に力が入っていなかった。
「つまらんな」
冷たい目で見ながらセイバーは言う。
「これで終わりするか」
セイバーの剣が黒く光り始める。それはやがて全てを呑み込む闇の剣となった。
「!私の後ろに先輩!」
「光を呑め 約束された勝利の剣」
剣から光が放たれる。私達を飲み込もうとするそれは、光の濁流となり襲いかかる。
マシュの盾で防ぐが、すぐに突破される事など誰が見ようと明らかだった。
「あぁぁあぁあ!」
マシュの叫びが聞こえてくる。一人で立ち向かうその姿はあまりに儚かった。
だから、といった訳ではないとは思うが盾に手を伸ばす。
「先輩・・・」
「嫌だ・・・!死にたくない・・・!」
ただ死にたくないと思い、一緒に盾を支える。無駄だとわかっていても指をくわえて死ぬのを待つなどしたくはなかった。
すると急に光が弱まっていくのを感じた。
前を見ると黒い光とは別の、水色の光の壁ができておりそれがセイバーの攻撃を打ち消していた。
黒い光は弱まっていき、数秒後には完全に消え去る。
「馬鹿な・・・」
セイバーもしばらく呆然としていたが、また戦闘体勢をとる。
「待ちな」
洞窟の入口から声がする。そこにはキャスターとバーサーカーが出てきた。どうやら無事にアーチャーは倒せたようだ。
「それ以上やるのなら私達が相手になるぞ?」
それを聞くと、セイバーは静かに剣を下ろす。
ようやくこの戦いがおわったのだ。
本当に文章がひどい。