イッセーと黒猫の恋物語   作:kue

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第十二猫

「……アーシア」

俺はすでに亡骸になってしまっているアーシアの綺麗な金髪を撫でながら

地面に座っていた。

既に白音と木場もこっちに合流して白音は仙術で回復力を高めてくれているが

悪魔の弱点である光の力をもろに喰らっているのでやはり、回復速度はかなり遅い。

「イッセー。堕天使を倒すなんてすごいわ」

遠くの方から姫島先輩と別行動を取っていたらしい部長さんがこちらに歩いてきた。

さっき、俺が殴り飛ばした堕天使の女を魔力で拘束して引きずってきながら。

「朱乃」

「はい♪」

姫島先輩は魔力で水を作ると顔にビシャっとかけた。

「げほ! げほ!!」

「お目覚めはいかがかしら?堕天使レイナーレ」

「……その髪、グレモリーのものか」

レイナーレは部長をまるで汚いものでも見るかのような目で見ていた。

グレモリー……確か、現魔王を輩出した家の名前だったはずだ。

「まあ、最後になるけど消えてもらうわ」

「ふふふふ!」

部長が言っている事にレイナーレは不敵な笑みを浮かべる。

「もう直ここに堕天使の援軍が来るわ!お前たちは死ぬのよ!」

な! 堕天使の援軍だと!? 早くここから立ち去った方がいいんじゃ!

「残念だけどこないわ。堕天使側はこの教会を捨てたみたいよ」

しかし、部長は堕天使の言ったことに一切動揺せずに淡々と真実を語り

レイナーレは部長が語った真実に驚きを隠せないでいた。

「そ、そんな筈はないわ! それに、ここにはドーナシークたちも」

「じゃあ、これじゃ何かしら?」

「っ!」

部長が取りだした一枚の黒い羽を見たレイナーレは

驚愕の色に顔を染め上げた。

……この感じ……多分、あいつが言ってたドーナシークって奴の羽根か。

あいつの気配がかなり焦ってる。

「そ、そんな」

「最後になるけど貴方には消えてもらうわ堕天使さん。

貴方が持っている神器を回収してだけど」

「冗談じゃないわ! この力はシェムハザ様とアザゼル様に!」

「愛のために生きるのもまた素晴らしいわ。でもあなたはあまりに汚れている」

部長は手に魔力を集めてレイナーレに向けた。

「さようなら」

余りにも冷徹な言葉とともに魔力が放たれ堕天使は消滅した。

 

 

 

「……俺はアーシアを」

部長はアーシアを見ながら俺にあるものを見せてきた。

「これは?」

「これはビショップのイーヴィルピースよ。今ならまだ、

悪魔として転生出来るかもしれない」

「え、えぇぇ!?」

俺はそれを聞いて驚きのあまり、みっともない声を出してしまった。

「私を信じてくれるかしら?」

「はい! 勿論です!」

部長はイーヴィルピースを持ちながら何かをつぶやくとアーシアの

下に赤色の魔法陣が現れ、彼女の体の中に駒ともにレイナーレから回収した

セイグリッドギアが入っていった。

「……う……ん……あれ?ここは。イッセーさん?」

イーヴィルピースが入って、数秒経つとアーシアは瞼を開けて

その綺麗な瞳で俺を捕えた。

「……帰ろう。アーシア」

「はい?」

アーシアは未だに今の状況を理解できていないのか首を可愛く

傾げながら俺の手を取った。

 

 

 

 

それから数日、アーシアは部長のビショップとなり俺の家に

ホームステイ扱いで居座ることとなった。

「にゃにゃ~。この子がイッセーの言ってたにゃ?」

「ああ、アーシア・アルジェントだ。で、この黒髪猫は

俺の愛してやまない黒猫さんの黒歌だ」

「もうイッセーたら!」

「は、は~。よろしくお願いします」

「にゃ~♪」

アーシアは少々、戸惑いながらも黒歌に会釈をした。

ん~黒歌の黒髪にアーシアの金髪、そして白音の白髪……俺の

周りの人はまともな色の髪をしている人はかなり少ない様な気が。

まあ、何はともあれアーシアが無事でよかった。

「アーシア先輩。そろそろ部屋を出ましょう」

「へ? どうしてですか?」

「……いいから」

そう言って白音はアーシアを連れて部屋を出て俺と黒歌の二人っきりにしてくれた。

たっく、俺のマイシスターは本当にできた子だ。

二人っきりになった途端に黒歌は尻尾を左右に振らして俺に抱きついてくる。

「にゃ~♪イッセーの匂いを嗅ぐと日々の疲れが取れるにゃ~」

「俺も黒歌を抱きしめたり、こうやって」

「ん」

ちゅっ。

俺は黒歌にキスをしてから猫耳の生えた頭を優しく撫でた。

「キスしたりするとめちゃくちゃ幸せな気分になるんだ」

「にゃ、にゃ~♪」

黒歌は顔を真っ赤にして俺によりかかってきた。

可愛い奴め、この野郎!

俺はしばし、黒歌とのイチャイチャタイムを楽しんだ。

 

 

 

「あ、あの何故私を連れ出したんですか?」

「……兄様と姉様のイチャイチャタイムを邪魔する権利は

誰にもありません。…………たとえ魔王様だとしてもです」」

「は、はぁ~」

と、言ってアーシアと白音はリビングでお茶を飲んでいたとさ。




こんばんわ!
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