イッセーと黒猫の恋物語   作:kue

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第十七猫

「せいやぁ!」

俺はカーラマインさんに向かっていき、殴りかかるがナイトの特性である

高速移動で俺が反応できない速度で辺りを移動をし始めた。

高速移動で攪乱させておいて、隙ができれば斬りかかる……普通の奴なら効果的だろうけど!

「そこか!」

「――――ッッ!」

俺は仙術でカーラマインさんが次にくる場所を先読みして、そこへ

殴りかかると俺の拳と鉄がぶつかり合った音が響いた。

「見きったというのか!」

「別に見きってねぇよ!」

――――ドコォォォ!

「ぐっ!」

俺はカーラマインさんの腹部を殴りつけるが甲冑に阻まれてしまい、

あまり相手にダメージを送ることはできなかった。

「その甲冑うぜぇ! でも、今度の一撃で砕いてやる!」

「ならそれよりも先に貴様を切り捨てる!」

カーラマインさんは先ほどよりもはるかに速い速度で俺の周りを移動し始めた。

さっきの速度は本気じゃなかったっていうのかよ! まったく見えねぇ!

『相棒……そろそろ俺を使ってほしいんだが』

頭に悲哀に満ちたドライグの声が響いてきた。

……ヤバ……すっかりこいつのこと忘れてた……

『ハァ……相棒が強くなるのは構わないんだが……二天龍と謳われた

俺が宿主に存在を忘れられる……滑稽な話だ』

そう言い残してドライグはセイグリッドギアの奥深くに沈んだ。

……あとで使うからな。

俺は目を瞑って意識を集中させた。

 

 

 

『イッセーは木を見て森を見ていないにゃん。例えるなら煙が

広がっていく様子を想像するにゃん。そうしたら、イッセーの範囲はもっと広がるにゃん!』

 

 

 

 

 

以前に黒歌に教えてもらったことを頭に思い浮かべながら意識を研ぎ澄ませていく。

「右……左……上……左……」

徐々に、本当に少しづつだけどカーラマインさんの動いている方向が分かってきた。

「終わりだ!」

「右だ!」

『Boost!』

俺はブーステッドギアを発動して右から振るわれてくる

剣を殴りつけると刀身にヒビが入った。

「なっ! こんな事が!」

「これで」

――――――ボコォォォォ!

「ぐうぇ!」

カーラマインさんに止めを刺そうとした瞬間、脇腹に衝撃が走り

俺はそのまま吹き飛ばされてしまった。

「イ、イザベラ! き、貴様」

「カーラマイン。これはレーティングゲームだ。一対一を望むのは

構わないが主人を第一に考えろと前に言ったはずだ」

聞いたことのない声が聞こえてきた。

俺はわき腹の痛みを我慢しながらも起き上がると顔の半分を仮面で隠した

女性がカーラマインさんの隣に立っていた。

やっべ……カーラマインさんに集中しすぎて近づいてくるのを感じられなかった。

「カーラマイン。お前はここで休んでいろ。

そこヒビが入った剣ではもうあいつには勝てない」

「……分かった」

カーラマインさんは悔しそうに歯ぎしりをしながらも

半分を仮面でかくしている女性の後ろに下がった。

「君は中々の強さだ。だからこそ不意打ちで君を

倒す……そうしたかったんだがなかなか丈夫なんだね」

「けっ! これでも鍛えてるんでね」

威勢よく言うが状況は俺の方が若干不利だな。

わき腹の痛みから見るに確実に骨は何本か逝ってる。

仙術で治癒力を上げたいんだが俺はそのレベルにまで達してねぇ……ヤバいな。

『Boost!』

「倍加をしているのか……セイグリッドギアを使わずしてあそこまで戦える君は

危険だからね。ここで潰させてもらうぞ!」

仮面の女性が俺に殴りかかってきた瞬間、目の前に何かが差し込まれて

仮面の女性の拳を防いだ。

 

 

 

「遅れてごめん! 助太刀するよ!」

「おせぇんだよ……木場」

「ちっ! 話し過ぎたかな?」

そう言いながら仮面の女は数歩下がって、俺たちから距離をとった。

「朱乃さんと小猫ちゃんは」

「今、相手のクイーンと――――――ッッ!」

おいおいウソだろ!

「イッセー君?」

『リアスグレモリー様のルーク一名、クイーン一名戦闘不能!』

俺の慌てっぷりに不審に思った木場が話しかけてきた瞬間、姫島先輩と

白音が戦闘不能状態に陥ったことを知らせるアナウンスが流れた。

「そんなバカな……白音があの程度の敵に」

「あっ! 獣とナイト君発見!」

後ろから声が聞こえてきたから振り向くと

そこには残りっているライザーの下僕たちの姿があった。

「意外と耐えるものですね」

「てめえ! どうやって白音を倒しやがった!」

上からも声が聞こえ、見上げると空に翼を生やした魔導師の女が地上に降りてきた。

「かなりヤバかったわ。二対一とは言え勝てると思っていたんだけど……

あの白髪の子に妙な術をやられて魔力を錬れなくなったのはヤバいと思ったけど……

数で攻めればそんなのは関係なかったわ」

数……そうか、あいつらは白音を倒してからこっちに来たのかよ……

こんなところで人数の問題が浮き彫りになってくるとわな。

『Boost!』

今、三回目の倍加か……こいつらを倒すのは……

『ギフトしかないな』

俺が今言おうとしたことをドライグが俺の頭の中で勝手に言いやがった。

まぁ、あってるから何も言わないけど……もっと、こいつらが俺達の

傍に来ないと意味ねぇしな。

木場のセイグリッドギアは魔剣を生み出す……それをギフトすれば

恐らく一度に生み出せる数は格段に増える……

「木場、ちょっと耳かせ」

「何?」

俺は傍にいた木場に俺が考えている戦術を

耳打ちすると少し、驚いたような表情を浮かべた。

「そんな能力が……ロンギヌスはやっぱり違うね」

「そんな訳だから……準備しておけよ?」

「もちろん」

「作戦会議は終わったかしら? これで一気に片付ける!」

魔導師の女の言葉を合図に一斉に俺たちの周りを囲んでいた焼き鳥南蛮野郎の

下僕たちが襲いかかってきた。

「行くぞ木場!」

「うん!」

『Transfer!』

籠手からそんな音声が流れた瞬間!

 

 

 

 

――――――ギイィィィィ!

金属が擦れあう音が何度もグラウンドに響くと

同時に、肉を貫く気味の悪い音も響いた。

「ごほっ! ……これは」

「ドラゴンの力……なのか」

仮面の女とカーラマインさんのつぶやきが聞こえた瞬間、グラウンドに

集まっていた焼き鳥南蛮野郎の下僕たちはほぼ、全員光に身を包まれて転送された。

『ライザーフェニックス様のポーン二名、ルーク一名、ナイト二名、ビショップ二名戦闘不能!』

俺の譲渡の力によって強化された木場のソードバースが生み出す魔剣が

グラウンドを埋め尽くしていた。

「ふぅ。後は取るに取らない戦力だな。魔力が錬れないダメダメ魔導師と

空中で高みの見物をしている……この魔力からして焼き鳥南蛮野郎の妹か」

「……気づいていましたのね」

悔しそうな声を出しながら金髪の女の子が上空から降りてきた。

「知ってるぜ? フェニックス家は傷を何でも癒す涙を持っているって。

でも、残念ながらそれは傷だけを癒すものだ。状態までは回復できない」

俺の言っていることが当たっているのか魔導師の女も金髪の女も

忌々しそうな表情を浮かべて俺たちを睨みつけてくる。

「後は……焼き鳥南蛮野郎だな」

「イッセー君。ここは僕に任せて君は行ってほしい」

「そうするつもりだった。任せる」

俺は木場に二人を任せて焼き鳥南蛮野郎がいる校舎の屋上へと歩みを進めた。

どうやら一足先に部長と戦っているらしくさっきからすさまじい魔力の奔流を感じる。

「どうやって登場しようか……ハァ、黒歌が見ているんなら

カッコよく行くんだけど…………まぁ、良いか」

俺はいつも使っている校舎の階段を使い、最上階へと歩みを進めていき

屋上へと通じるドアをいつも通りにあけるとそこに、焼き鳥南蛮野郎と

部長とアーシアがいた。

「イッセーさん!」

「……てめえ」

「よう、焼き鳥南蛮野郎。てめえを喰らいに来たぜ」




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