ガルパンってなによ?ただの大洗の生徒よ(現在、更新遅れ中 作:白桜
「本日も晴天なり、もう寝てもいいよね?」
今日もいい天気、お日様のおかげか歩いてても眠くなってくる。
にしても、春になってあんまり雨が降らない気がする。
学校や外出にはいいんだけど、野菜に影響あって欲しくない。
野菜が高くなると、ちょっと困るんだよね―
「寮暮らしの身。少しでも削れるところはそうしたい……」
なんとか軍資金が増えないものかと、登校中に思う。
うんうんと唸り考えてると、前方に見知った人が。
「おはよう、秋山さん。今日もいい天気ね」
「これは紫苑殿、おはようございます。そう言えば……最近あまり雨降ってませんね」
私の方に振り返り挨拶を返してくれた秋山さん。
秋山さんとは、この前の土曜日でも会った。
その日は戦車道の特別講習と模擬戦があり、生徒会長さんからのご招待?で見に行ったの。
ちなみに、突如に始まった模擬戦の勝者は……秋山さんがいたチームでした。
模擬戦とはいえ、初の勝利にとてもうれしいそうだった。
そうそう、その次の日は戦車道の活動は休みとなった。
流石に、何するか分からない生徒会長さんとは言え初めての模擬戦の疲れを考えてかそうしたって。
その休みの日に、秋山さんは同じ戦車メンバーで買い物に行ったとか。
流石に若い乙女にとって戦車の椅子はきついようで、クッションやちょっとした小物が欲しかったと。
買い物中に戦車内を土禁にしたいとか、ちょっとした声が出たらしいけど……
まぁ、土禁は無いとしても小物については置いていてもおかしくはない。
例えば、戦車道の名門校である聖グロ……そうそう、聖グロって聖グロリアーナ女学院で長いから聖グロっと。
聖グロのすべての戦車には紅茶セットがある。
ある理由は簡単、いつでもどこでもティータイムが出来るように。
そんな聖グロにはこんな言葉がある。
それは……
戦車がどんな走行しても皆、一滴の紅茶もこぼさない
である。
でも、こう言っちゃ悪い気がするけど聖グロの方々の運転って荒いと思う。
何度か聖グロの試合を見たことあるけど……
具体的なのは出さないけど、パッと何人かそんな気がするのよね。
さっきの言葉は、紅茶をこぼさないくらいに綺麗な運転ができるのか、どんな運転しても紅茶をこぼさないよう立ち回ることができるのか迷う私だった。
まぁ、聖グロのことは置いといて。
戦闘に使われる戦車、その内装は殺風景とも言える。
多少なら女の子向けにしたいのは分かる、どんなの買ったのかな?
流石に外装に関しては、索敵されやすくなるからと秋山さんが必死に止めたとか。
それを聞いて、お疲れ様ねと秋山さんに送った。
このとき買った物は、次の戦車道授業が始まる前に戦車に置くことにしたと聞いた。
そうそう、なんで私が秋山さん達の買い物を知ってるかと言うと。
昨晩に秋山さんから、電話がありその時に聞いたのだ。
少し長電話になったけど、その日あったことを楽しく嬉しそうに話す秋山さんだったから良き時間となった。
まてよ、長電話できるって友達と言えるんではないか?
もう、これは秋山さんとは友達でいいな!
ツチヤに続いて大洗にての友達2人目だ!!
これは、今後もっと増やせそうな気がしてきたな。
わくわく。
ちなみに、昨日の私はどうだったかと言うと……特に無いかな?
ツチヤ達、自動車部に恒例となりつつある差し入れと様子見に行ったくらいね。
模擬戦で少なくない損傷が戦車にはあるから、何度目かの泊まり掛けで修理してた。
直すだけでなく、模擬戦の様子を聞いて違和感があったところを確認しつつ調整もしたっと。
自動車部ってどこかのプロ部隊なのかと、時たま思ってしまうよ私は。
修理してるの見て、ふと感じたことがあるからツチヤ達に聞いたことがあったの。
それは、修理する為の部品とかってどこから調達してるのか。
戦車道に関する物の出費は基本的、戦車道連盟や文科省の学園艦教育局に申請あればある程度の補助とかしてくれる。
だから資金面はいい、だけど物はどうするのか。
一応、ここ大洗学園艦には戦車道の専門店が1店舗ある。
あるが店舗はそれほど大きくはなく、本や小さな部品とかあっても大きな物は無い。
一応、大きな部品とかも取り扱っており、お取り寄せとかを頼める。
とは言え、お取り寄せや注文しようとも、お店は学園艦にある。
学園艦は通常は海の上、それも常に進んでる。
すなわち、お取り寄せしてもすぐには届かない。
注文品がお店に着くには、学園艦が時々港に寄るときか連絡船とかで運ばれないといけない。
と言うことは、修理しようとも部品が無いと言う悲しいことが起こるのでは?
これは戦車道を復活させた大洗にとって死活問題ではないかと、部外者ながら思ってしまう。
この疑問について聞いたところ、ツチヤ達の回答はこうだった。
春休み中に生徒会長さん達が、どこからか基本的な部品を調達してたって。
なので、自動車部に戦車道始まる前に修理等の依頼をしてきた段階で部品はあったと。
恐らく連盟や学園艦教育局に相談でもして、買ってきたんじゃないかとも。
おかげで基本的な物はそろってるから、ありがたいって言ってたね。
そう言えば、ちょっとした……まぁ、細かいことは置いとくとしようか。
秋山さんと共に登校中、土日の事を話したり戦車道勧誘があったりした。
戦車道勧誘はまぁまぁと流した、外から見てると楽しんだけどね戦車道って。
でも、実際するとなるとどうも……秋山さんには悪いんだけどね。
そうそう、勧誘中の秋山さんに幻想だけどけも耳や尻尾が見えるのは内緒ね。
―
時間が進み、今は選択授業が終わったところ。
本日の弓道はゴム弓や巻藁を使った練習や的紙・安土と言った直し方の説明とかがあった。
時間いっぱいまであったから今日は戦車道の方は見に行ってない。
どんなことしたのかあとで、秋山さんから聞くとしよっと。
「そう言えば、この前の休みの日に秋山さん達が、買った物を置くとか言ってたっけ?」
いろいろと買ったと聞いたから、どんな戦車になってるのか。
今からとても気になってる私、秋山さんに聞くことが増えた。
車内がきっと、女の子の部屋っぽい部屋になってそう。
「ふと思ったけど、秋山さん達の戦車以外も何か変化はないのかな?」
どうなんだろう?
この前に他のチームさんをパッと見た感じ、しそうな気がしてきた。
まぁ、流石に戦車が目立つことはさせないとは思うから……させないよね?
小物買い物中に戦車を好きな色に塗る意見がでたと、秋山さんから聞いた時の事を思い出す。
……目立ったら駄目なんだけどなーっと、心の奥底でつぶやく私であった。
特に書くことが無い、変わらない日々が続いていく。
私は、学園生活を中心で自動車部の様子を見に行ったり、戦車道の活動?を遠くから見る日々を過ごしてた。
戦車道のみんなは、日々の練習で戦車の扱いに慣れて行った。
初めて戦車に乗ったあの日と比べて、スムーズに動かしてる。
そんな変わらない日々が流れていく。
それでも、いつかはその時がくる。
そして、その時はついにきた。
「……ごめんだけど、もう1度言ってくれないかな?」
そうよね、きっと聞き間違いなんだよ今のは。
だって、まさかね。
今聞いた話が本当か、信じられずに秋山さんに聞き直す。
さっきは自身が興奮しすぎて、聞きにくかったのかと思ったのか、今度はゆっくり落ち着いて話してくれた。
そう、さっきと同じことをもう一度。
「そう、聞き間違いでなかったのねさっきの」
「本当にするんだ。あの聖グロと練習試合を」
「はい。今度の日曜日にあると昨日、生徒会長殿が」
っと。
ツチヤや秋山さんといっしょにお昼ご飯を食べてた私。
のんびりしてた私の動きが、一瞬止まった。
あの特別講習と模擬戦から少し日が経った、ある日のお昼のことだった。
―余談―
「そう言えば、ふと思ったんだけどいいかな秋山さん?」
秋「なんですか紫苑殿!?わたくしで分かることなら何でも聞いてくださいよ!」
「え、えぇ……なら聞くけど、戦車道に使える戦車は決まってたね?」
秋「えぇ、それは決まってますよ。連盟の公式サイト等に載ってますが、
仕様可能な戦車は、終戦までに設計が完了して試作に着手された車両や、配備されていた車輌と、それらに搭載される予定だった部材を使用した車輌です。
改造に関しては、この2つの条件さえ満たしていれば実在しない部材同士の組み合わせは認められます」
「設計が終わり試作された物または配備された車両は知ってるけど……確か例外的な物なかったっけ?」
秋「例外と言いますと……あぁ!あのことですか!!」
「えぇ、設計段階で終わった車両についてよ。さっきのでは少なくとも設計が終わり試作を初めてないとだめよね?」
秋「はい。基本的には、先の通り試作段階まで行ってないといけませんが……設計段階の車両についても決まりはあります」
「確か、相談しろだっけ?」
秋「大雑把に言えばそうなりますね。正確には、設計段階の車輌に関しては、連盟と個別協議を行い判断によってです」
「判断に時間かかりそうね」
秋「あと設計段階の車両については、補足的な物があります。それは、部材が調達できず再現が困難な場合は、許可された範囲内での改造が認められています」
「これはややこしい話しが、さらにややこしくなるね」
秋「まぁ、設計段階の車両を使おうとするのが少ないようですが。あんまり使ってる話聞きませんよ」
「私も聞いたことあったかな……?」
秋「そうそう。使用可能車両についてはもう少し決まりがありますが、少し長くなってきましたので、後1個だけとしましょう」
「そうねー少し喉が渇いてきたし、このあとどっか行きましょう!」
秋「ほんとですか!行きましょうぜひ!!……こほん。後1個は、一定の装甲を持つ有蓋車でないといけないことです」
「えーっと、確か自走砲や駆逐戦車等で見かける戦闘室の天井に装甲等が無く中から外が見えるのは駄目でいいよね?」
秋「えぇ、簡単に言ったらそうですね。オープントップとも言われますが、そのタイプのは駄目となってます」
「あとは、車輌には連盟公認の判定装置とか付けないと駄目とかだっけ?」
秋「はい、だいたいの決まりはこうなってますね。紫苑殿の疑問解決に役に立てたでしょうか?」
「えぇ、ありがとう秋山さん。助かったよ」
秋「それなら、よかったです」
「じゃあ、さっきも言ったけどどっか飲みに行きましょー」
秋「どこ行きましょうか?」
(どんな風に戦車に小物とか置いたのか聞いた電話にて、そんな会話があったかも知れないね)