今回初めてライディングデュエルを書いたのですが凄く難しかったです。ですのであまりライディングデュエルぽくないと思いますがよろしければご覧下さい。
「なんだってんだよ…畜生…」
突如乱入してきたゴーストに対し悪態をつく悠吾。そんな悠吾に対し竜二は未だ状況をつかめずにいた。
「こいつらまさか巷で噂のゴーストとかいうやつか?二人組なんて聞いてねえよ!しかもなんでよりによって俺たちに…」
その様子からかなり動揺しているようだった。ゴーストといえば今ネオドミノシティを騒がせている謎のDホイーラーで遭遇したデュエリストは悉くクラッシュさせられている。そんな相手が自分の目の前にいるとあっては竜二の狼狽っぷりも納得できる。
「私のターン、ドロー!」
竜二
SPC1→2
悠吾
SPC1→2
ゴースト1
SPC0→1
ゴースト2
SPC0→1
そうこう考えているうちにゴーストのターンがスタートしてしまう。このままではまずいと悠吾は竜二に声をかける。
「竜二!今はデュエルに集中だ!二人で乗り切るぞ!」
「お、おう!やってやらぁ!」
悠吾の言葉によって冷静に戻る竜二。しかしゴーストがどんなカードを使ってくるか全く予想できない。
「私は《ワイズ・コア》を召喚!」
ワイズ・コア
ATK0
あらわれたのは何かの卵のように見える機械の玉だ。しかし攻撃力はたったの0、攻撃するのを目的に召喚されたわけではなさそうだ。
『攻撃力0、なんかネタがありそうだな…』
「そしてカードを2枚伏せてターンエンドだ。」
ゴースト1
LP4000
モンスター
ワイズ・コア
ATK0
魔法・罠
伏せ2枚
攻撃力0のモンスターを棒立ちでターンエンドとは予想とは違い静かな立ち上がりだ。それを見た竜二は、ハッと鼻で笑う。
「攻撃力0のモンスター棒立ちでターンエンドかよ?とんだ拍子抜けだな!」
「煽るな竜二!あれで終わりとは思えねえ…」
普段なら悠吾も多少気を緩めるだろうが原作を知っているだけに油断はしない。しかしどうしても肝心なところが思い出せない。
『《ワイズ・コア》…何だ…見たことあるはずなのに思い出せない…そもそもどこで見たんだ…?』
ここで悠吾は自分の前世の記憶が消え始めていることに気づいた。この世界での記憶が蘇るに比例して前世の記憶が消えているようだ。
「私のターン!ドロー」
竜二
SPC2→3
悠吾
SPC2→3
ゴースト1
SPC1→2
ゴースト2
SPC1→2
自分のことについて新たな事実を発見したはいいが、今はそんなことを考えている暇はない。
「この瞬間私はトラップカード《スパーク・ブレイカー》を発動!私のフィールドのモンスター1体を破壊する!私は《ワイズ・コア》を破壊!」
「なんだと!?」
二人目のゴーストのターンに入ったと思うと一人目のゴーストが自分のモンスターを破壊する。わざわざ自分のモンスターを破壊するということは何かカラクリがあるのだろう。
「この瞬間破壊された《ワイズ・コア》の効果を発動!デッキから《ワイゼルT》、《ワイゼルA》、《ワイゼルG》、《ワイゼルC》、《機皇帝ワイゼル∞》を特殊召喚!」
ワイゼルT
ATK500
ワイゼルA
ATK1200
ワイゼルG
DEF1200
ワイゼルC
ATK800
機皇帝ワイゼル∞
ATK0
「一気に5体のモンスターを特殊召喚だとぉ!?インチキ効果も大概にしやがれ!!」
どうやら効果破壊をトリガーにしてデッキからモンスターを呼ぶ効果だったようだ。正直5体のモンスターの特殊召喚には驚いたが1体1体のステータスはそれほど高くない。
「クククク…恐ろしいのはこれからだ。私は《機皇帝ワイゼル∞》の効果を発動!このカードの攻撃力は存在するパーツの攻撃力分圧倒的する!合体せよ、機皇帝ワイゼル!」
4体のバーツが《機皇帝ワイゼル∞》に集まっていき1つのロボットへと姿を変える。
「モンスターが合体したのか?あんなカード見たことねえぞ!」
機皇帝ワイゼル∞
ATK0→2500
「ワラワラ湧いてきただけじゃなくてそんな効果まで持ってたのか…」
初めて見る合体するモンスターに各々驚きを隠せない二人。だが今はもう一人のゴーストのターンであることを忘れてはいけない。
「私は《スカイ・コア》を召喚!」
スカイ・コア
ATK0
二人目のゴーストが召喚したのは先ほどと似ているが若干カラーリングの異なったモンスターだ。
「そして手札から《Spーハイスピード・クラッシュ》を発動!SPCが2以上あるときフィールドのカードと自分のカードを破壊する!私が破壊するのは《スカイ・コア》と神代悠吾の《快刀乱破ズール》を破壊する!」
稲妻がゴーストと悠吾のフィールドに降り注ぎ《スカイ・コア》と《ズール》を粉々に粉砕する。本来なら2対1交換でアドバンテージとしてはイマイチだが今回に限ってはそうとも言えない。
「《ズール》が…しかもあの《スカイ・コア》とか言うやつが破壊されったってことは…」
「ククク…その通り。《スカイ・コア》が破壊されたことによりデッキから《スキエルT》、《スキエルA》、《スキエルG》、《スキエルC》、《機皇帝スキエル∞》を特殊召喚する!」
スキエルT
ATK600
スキエルA
ATK1000
スキエルG
DEF300
スキエルC
ATK400
機皇帝スキエル∞
ATK0
「そして合体せよ!機皇帝スキエル!」
機皇帝スキエル∞
ATK0→2200
悠吾の予想どおり《スカイ・コア》が破壊されるとデッキから5体のモンスターが特殊召喚される。《機皇帝ワイゼル》と違い見た目は鳥のような形状をしている。
「ま、また合体しやがった…このモンスターがゴーストの戦術なのか…?」
1ターン目から主力モンスターを出してきたゴースト二人。それに対して悠吾も竜二もフィールドはがら空きでこのままでは大ダメージは免れない。
「バトル!私は《機皇帝スキエル∞》で神代悠吾にダイレクトアタック!!」
ここはライフポイントが僅かに少ない悠吾を狙ってきた。ダイレクトアタックを受けてしまうと2200のダメージを受けてしまう。悠吾のフィールドには1枚の伏せカードがある。これでダメージを軽減できればなんとかなるだろう
「おい!悠吾!防御札あるなら発動しろ!このままじゃやべーぞ!」
「分かってるって!罠発動!《ロスト・スター・ディセント》!。墓地からシンクロモンスターの《HSR快刀乱破ズール》を守備表示で蘇生する!」
HSR快刀乱破ズール
DEF0
その効果により守備力は0、表示形式も変更出来ないがこの攻撃を耐えてダメージを無くすには十分だろう。モンスターを残すことはできないが大ダメージを受けるよりかは遥かにマシだと考えとった行動だった。
「悪あがきを…では《ズール》粉砕せよ!《機皇帝ワイゼル∞》!」
そう言って《機皇帝スキエル∞》から《ズール》に向かってビームが放たれ直撃して破壊される。本来ならソリッドヴィジョンの映像演出のみだが、悠吾の体にはまるで本当に近くで爆発が起きたかのように爆風がふりかかる。
「な、なんだこれ…まるでモンスターが本当に破壊されたみてえに…」
「悠吾!大丈夫か!」
悠吾のDホイールが爆風により左右に大きく振られ危うくクラッシュしてしまいそうになるが懸命にバランスをとりなんとか持ちこたえる。
「今のは一体なんだ?ソリッドビジョンにこんな機能ないはずだぞ!」
悠吾本人は自分の身に起きたことを理解することができなかった。その問いに答えるようにゴーストが笑いながら解説する。
「ククク…気づいていなかったのか?このデュエルではモンスターの攻撃、及びプレイヤーのダメージが実体化するのだ!」
「アァ!?なんだってそんな…」
ソリッドヴィジョンは確かにリアルだがそれが実体化するなど聞いたことがない。にわかには信じがたい話だが今自身の身に起きたことを考えると、それは本当のようだ。
「まだ終わりではない!機皇帝は5体で1つのモンスターだがそれぞれのパーツは1体のモンスターとして扱う!よって追加攻撃させてもらう!」
「ウソだろ…オイ……」
パーツの数は《スキエル∞》を除いて4体。《スキエルG》は守備表示だが他のカードは攻撃表示。大ダメージは避けられない。
「まずは《スキエルA》でダイレクトアタック!」
「う、うがぁぁぁぁぁぁ!」
悠吾
3350→2350
ダメージが実体化すると考え咄嗟に身構えるが予想を遥かに超える衝撃が体全体をかけぬける。意識が飛びそうになるのを必死でこらえる。
「まだだ。次は《スキエルC》でダイレクトアタック」
「う…がっ………」
悠吾
LP2350→1950
追い討ちでダメージが入る。先ほどまでとはいかないが感じるダメージは本物だ。その証拠にDホイールの装甲が一部吹き飛んでしまった。
「がっ…ハァ……。てめぇ後でちゃんと修理代払えよコラァ…」
「まだ軽口を叩く元気があるとはな。しかしその様子を見るにもう限界だろう。次の攻撃でクラッシュするがいい。《スキエルT》でダイレクトアタック。」
最後の攻撃の爆発が悠吾を襲う。辺りに立ち込める煙の中からフラフラと大きく蛇行しながらも悠吾は無事に出てきた。
悠吾
LP1950→1350
「た、耐えたぜ……。アテが、ハァっ…外れたな…」
「強がりを…私はカードを2枚伏せてターンエンド」
「エンドフェイズ、破壊された《ズール》の効果で墓地から《SRバンブーホース》を手札に加える…」
ゴースト2
ATK4000
モンスター
機皇帝スキエル∞
ATK2200
スキエルT
ATK600
スキエルA
ATK1000
スキエルG
DEF300
スキエルC
ATK400
罠・魔法
伏せ2枚
「お、俺のターン…ドロー。」
なんとかデッキからカードを引くが正直長引くと不利になると感じた。速攻で決めないと悠吾のほうがもたなくなる。となるとあのドラゴンに頼るしかないだろう。
『長期戦になるとこっちがヤベぇな…このターンで出来るだけ大ダメージ与えて竜二につなげねえと!』
「自分フィールドにカードが無いので《SRベイゴマックス》を特殊召喚!」
SRベイゴマックス
DEF600
【SR】の中核となるモンスターが特殊召喚される。このカードならばアドバンテージを稼ぎつつ悠吾の切り札を出すことができる。
「《ベイゴマックス》の効果で《SRタケトンボーグ》を手札に加えて…そのまま特殊召喚…!」
SRタケトンボーグ
DEF1200
「通常召喚せずに2体のモンスターを並べたか」
「まだこれからだ…ハァ、《タケトンボーグ》の効果でリリースすることでデッキからSRチューナーを特殊召喚する…俺は2枚目の《赤目のダイス》を特殊召喚!」
SR赤目のダイス
DEF100
「《赤目のダイス》の効果で《ベイゴマックス》のレベルを6に変更する……!」
昨日のツァン戦でも見せた《ベイゴマックス》1枚からの展開パターン。昨日と違う点はシンクロ召喚するモンスターが悠吾のエースモンスターという点だ。
「俺はレベル6となった《ベイゴマックス》にレベル1の《赤目のダイス》をチューニング!」
《ベイゴマックス》が6つの光の輪となりそのなかを一筋の光が駆け抜ける。レベルの合計は7。となれば呼び出されるモンスターは1体しかいない。
「その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!現れろ!レベル7《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》!」
クリアウィング・シンクロ・ドラゴン
ATK2500
「来たぁ!ユーゴのドラゴン!これで一気に逆転だ!」
竜二がガッツポーズをして喜ぶ。昨日のツァン戦を見ていたからこそ《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》がどれだけ頼りになる存在か分かる。いくらゴースト達が未知のモンスターを使っていようと逆転できる、そう考えている2人を見てゴーストはまるで無駄なあがきだと言わんばかりに嘲笑う。
「ククク…。確かに見たことのないモンスターだがシンクロモンスターである限りこの機皇帝に勝ち目はない。」
「ああ、そうかい…だったらオマケだ!俺は手札から《SRシェイブーメラン》を召喚!」
SRシェイブーメランATK2000
「《シェイブーメラン》の効果で召喚したターン攻撃できない…が、もうひとつの効果発動!このカードを守備表示にしてモンスター1体の攻撃力を800ダウンさせる!」
「なるほど。機皇帝の攻撃力を下げに来たか…」
「俺はこの効果を《クリアウィング》を対象に発動する!」
「何!?」
今まで余裕な表情を崩さなかったゴーストが初めて動揺した声をあげる。自分モンスターにデメリットのある効果を使うのだ。悠吾が何か企んでいることは明白だ。
「この瞬間《クリアウィング》の効果発動!レベル5以上のモンスターがモンスター効果の対象になったときそのモンスターを破壊し、破壊されたモンスターの攻撃力を《クリアウィング》に加える!」
クリアウィング・シンクロ・ドラゴン
ATK2500→4500
「成る程…厄介な効果を持っているな。」
大幅に攻撃力をアップした《クリアウィング》。攻撃するパーツによってはワンショットキルも可能だ。ゴースト2人のフィールドにはいずれも5体の機皇帝パーツが存在している。悠吾は迷いなく攻撃力の低いパーツを狙いに行く。
「てめぇにゃさっき散々イジめられたからな…お返しだ!《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》で《機皇帝スキエルC》を攻撃!旋風のヘルダイブスラッシャー!」
これが通れば与えるダメージは4100。一撃でライフを全て削り取ることができる。
「そんな単調な攻撃が通ると思っているのか?私は罠カード《強制終了》を発動。《スキエルC》を墓地に送ることでバトルフェイズを終了する。」
「なっ…伏せカードか…!」
勝負を焦るあまり相手の伏せカードのケアを怠ってしまった。いつもならそのようなミスはしないがダメージ実体化、初めてのライディングデュエルなどにより心に隙が生じてしまった。
「クソッ!!!俺はカードを伏せてターンエンド…この瞬間《クリアウィング》の攻撃力も元に戻る…」
悠吾LP1350
モンスター
クリアウィング・シンクロ・ドラゴン
SRシェイブーメラン
ATK2500
魔法・罠
伏せ1枚
相手に大ダメージを与えるチャンスを逃してしまったせいで苛立ってしまう。その様子を見たゴーストが追い討ちをかけるように悠吾を挑発する。
「シグナーにも匹敵する力を持っていると思ったがどうやら見込み違いのようだ。」
「我らの機皇帝には遠く及ばない。」
『ダメージを全然与えられなかった…このままじゃ…』
先程まで冷静だったのにも関わらず激しく動揺してしまう悠吾。スタンディングデュエル又は普通のライディングデュエルならまだしもこれはダメージが実体化するデュエルだ。一歩間違えれば命を落とすかもしれない命懸けの戦いだけに、頭が真っ白になってしまう。
「ユーゴ!あいつらの言うことに耳貸すな!相手のペースに呑まれたら勝てるデュエルも勝てねえぞ!」
竜二の呼び掛けに我に帰る悠吾。このデュエルが始まった時には竜二も今の悠吾のように動揺していたが今は落ち着いておりむしろその目には闘志が宿っている。これはやはり経験の差ということなのだろうか。自分もしっかりしなければと気合いを入れ直す。
「分かってるって!次のターン頼んだぞ!」
「任せときな!俺のターン!」
悠吾
SPC3→4
竜二
SPC3→4
ゴースト1
SPC3→4
ゴースト2
SPC3→4
竜二の手札はこのドローで3枚。相手のフィールドには未知の機皇帝が存在している上に《強制終了》がある。単純に考えれば、ゴーストはあと4回攻撃を止めることができる。《強制終了》を攻略できるかがこのデュエルの流れを掴めるかを決めるだろう。
『ユーゴ…もうこいつを傷つけさせやしねえ!』
悠吾のダメージを受ける姿を見てこれ以上ゴーストに好き勝手させる訳にはいかないと考え己の闘志に火をつける竜二。そして手札から1枚のカードを選び勢いよく召喚する。
「俺は手札から《XXセイバーダークソウル》を通常召喚!」
XXセイバーダークソウル
ATK100
【Xセイバー】は戦士族が多いイメージだが現れたのは死神のような格好をしたモンスターだった。しかしその攻撃力は100と低い。
「トラップ発動!《ガトムズの緊急指令》発動!墓地から《ソウザ》と《フラムナイト》を特殊召喚!」
悠吾に破壊された《ソウザ》とそのシンクロ素材に使われた《フラムナイト》が復活する。条件が厳しいとはいえ1枚で2体のモンスターを並べられるのはやはり強い。
「自分フィールド上に【Xセイバー】が2体以上存在するとき手札から《XXーセイバーフォルトロール》は特殊召喚できる!」
XXーセイバーフォルトロール
ATK2400
「これでシメだ!《フォルトロール》の効果で墓地から《XXーセイバーレイジグラ》を特殊召喚!」
Xーセイバーエアベルン
DEF200
『すげぇ…モンスターを5体も並べた!でも…』
いくらモンスターを並べたとしてもゴーストのフィールドには《強制終了》がある。しかし竜二もそれは折り込み済みだ。
「俺はレベル3の《ダークソウル》にレベル3の《フラムナイト》をチューニング!赤きマント翻し、剣の舞で敵を討て!シンクロ召喚!《XXーセイバーヒュンレイ》!」
XXーセイバーヒュンレイ
ATK2300
「《ヒュンレイ》の効果!お前らのフィールドの《強制終了》と伏せカード2枚を破壊するぜ!!」
《ヒュンレイ》がその手に持った刀を1振りするとゴースト2人の魔法・罠カードが破壊される。
「ぐっ…」
「やってくれたな…」
これには流石に顔をしかめるゴースト達。これで攻撃を妨げる者は何もない。
「もう一丁!俺はレベル6の《フォルトロール》にレベル3の《エアベルン》をチューニング!」
合計レベルは9。【Xーセイバー】最強のモンスターが呼び出される。
「白銀の鎧輝かせ、歯向かうものの希望を砕け!シンクロ召喚!《XXーセイバーガトムズ》!!」
ATK3100
その姿はまさに【Xーセイバー】の隊長に相応しい風格を纏っていた。それに加え竜二のフィールドには2体の【Xーセイバー】シンクロモンスターがいる。これを見て悠吾は正直驚いていた。
『上級モンスターを3体召喚した上に伏せカードのケアまで…俺は《クリアウィング》だけで精一杯だったのに…』
昨日のデュエルアカデミアの試験前には緊張していた素振りを見せていただけに今の竜二に違和感を覚えると共に頼もしくも思えた。
「バトルだ!まずは《ヒュンレイ》で《スキエルA》に攻撃!」
「伏せカードを破壊したからといい気になるな。《スキエルG》の効果。攻撃を一度無効にする。」
「なにっ!?そんな効果までありやがったか…!」
《ヒュンレイ》の一太刀を《スキエルG》がバリアを発生させ弾く。しかし攻撃を防げるのは一度だけだ。
「今度こそぶっ壊してやる!《ソウザ》で《スキエルA》を攻撃!」
ゴースト2
LP4000→3000
「ぐぅっ…」
初めてゴーストにダメージが入り、今まで崩れなかった表情が痛みで歪む。それと同時にまた《スキエル∞》の攻撃力が下がる。これでパーツが2個減ったことになり上昇した分の攻撃力も大きく下がる。
「ユーゴの仇だ!続けて《ガトムズ》で《スキエルT》に攻撃!」
ゴースト2
3000→500
その残りのパーツを容赦なく叩き割る《ガトムズ》。2500というこのデュエルで最大のダメージを与える。しかしゴーストは顔をしかめるが怯む様子は全くない。
「これほど機皇帝のパーツを削られるとは…嘗めてかかっていたがお前の方は認識を改める必要があるな。」
「削りきれなかったか…でも俺にできることはない。ターンエンド。」
竜二LP4000
モンスター
XXーセイバーガトムズ
ATK3100
XXーセイバーヒュンレイ
ATK2300
XXーセイバーソウザ
ATK2500
魔法・罠
伏せ1枚
止めをさすことは流石に出来なかったが機皇帝のパーツを大幅に削ることに成功した上に竜二のフィールドには高レベルシンクロモンスターが3体。対抗するには十分だろう。それを見て思わず竜二に声をかける。
「竜二…お前スゲーな。まさかここまで展開するとは思わなかった…」
「何言ってんだよユーゴ、これくらいいつものデュエルでやって見せてるだろ」
何せこの世界に来たのはつい最近で竜二ともデュエルはしたことがないので驚いてしまった。慌てて平静を装う。
「あ、ああ…!そうだな、このまま押しきろうぜ!」
確実に流れは悠吾たちに傾いて来ている。しかしゴーストは追い込まれているのにも関わらず平静さを崩さない。
「私のターンドロー。」
ゴースト1
SPC4→5
ゴースト2
SPC4→5
悠吾
SPC4→5
竜二
SPC4→5
淡々とカードを引くゴースト。そしてそのドローしたカードを見て怪しく微笑む。
「お前たちに本当の恐怖を教えてやる…しかしお前のそのドラゴンは厄介だ。手札から《Spーシンクロ・シャット》を発動。お前のフィールドのシンクロモンスター《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》の効果を無効にする。」
光の鎖が《クリアウィング》を捕らえガチガチに結びつける。これでは強力な効果を使うことができない。
「これで邪魔者がいなくなった。私は《ワイゼル∞》の効果発動!フィールドのシンクロモンスター、《XXーセイバーガトムズ》を吸収する!」
「なんだと!?」
《ワイゼル》の核から触手が発生し、《ガトムズ》を捕らえ引きずり込んでしまった。そしてその高い攻撃力を我が物としてしまった。
機皇帝ワイゼル∞
ATK2500→5600
「《ガトムズ》が…そうか…!だから《クリアウィング》の効果を…」
《クリアウィング》の効果があれば機皇帝を封殺できるだろう。しかし今その効果は封じられておりなにもできない。
「攻撃力5600…!しかもシンクロキラー効果まで…」
闘志に燃えていた竜二ですらこの光景を目の当たりにして愕然としている。そして悠吾、竜二の二人の頭に同じ感情が浮かぶ。
〝絶望〟
ゆっくりとしかし確実にその言葉が頭のなかを占めていく。その感情は必然的に表情に現れる。
「良い表情になったな、もっと絶望しろ。」
まるでこれからどういたぶるか考えているようにゴースト達は不敵に笑う。
第5話最後までご覧頂きありがとうございます。どうでしたでしょうか?
今さらながら竜二とユーゴの性格設定について説明したいと思います。
ユーゴ君の性格は普段は冷静に物事を考えられますが、不足の事態や馴れない事が起こると少し平静さを失ってしまうという感じで設定してます。
また竜二は普段少し弱腰ですが、本番になると普段以上の実力を発揮できるという感じです。
今後機会があれば、この後書きでちょくちょく設定について書こうとおもっているので気が向いたら読んでください笑
オリジナルスピードスペル
Spーシンクロシャット
SPCが5以上の時に発動できる。相手フィールドのシンクロモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
さて!次回はいよいよゴースト達と竜二、ユーゴのデュエルに決着がつきます。エースモンスターが封じられ、心も折れかけている二人は逆転できるのでしょうか?
次回もよろしくお願いします!
※皆さんのお力を貸して頂きたく活動報告にお願いを書きました。よろしければそちらもご覧ください。