問題児が召喚されたようですよ?   作:神ジーク

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文章力を鍛える方法ありませんかね?


第八話 問題児が頼まれごとをされたようですよ?

あの黒装束との戦いから数日。

何か思うことがあったようで、十六夜はまた図書室にこもっていた。

机の上に山のように積み上げられた本は魔法に関するモノが多い。

以前は興味本位で読んでいたその手の本も、今日からはわりと真剣に読んでいた。

やはり、黒装束との戦いが理由だろう。

そのまま時が過ぎていくと思いきや、図書室の扉が音を立ててゆっくり開かれた。

 

「あんた、やっぱりまたここにいたのね!」

 

ルイズだった。

実はここ最近、ルイズはよく図書室に来ていた。

もちろん、十六夜に使い魔としての自覚を持たせるためである。

言わずともがな、成功するどころか、相手にすらされていないが。

しかし、十六夜もルイズを無視している訳ではない。

きちんとからかっている。

おかげでルイズは授業中でもいつも不機嫌にしている場合が多い。(そのため、一部の生徒は爆発の危機におびえている)

 

「よお、桃チビ。朝っぱらからテンション高そうで何よりだ」

 

読んでいた本から顔を上げ、息抜きのからかい相手が来たという顔をしてルイズを見る十六夜。

少しは態度が軟化しているようだった。

十六夜はふと、あることに気付く。

 

「どうした?今日は随分マジな顔してるじゃねえか」

「どうしたもこうしたもないわよ!こっちはあんたのせいでうんざりさせられてるの!いいから来なさい!」

「いやだと言ったら?」

「あんたの意志に構ってられないの!無理にでも連れていくわ!」

 

ルイズは十六夜の腕を掴んで引っ張る。

彼女の目は冗談など欠片もない真剣な目だった。

十六夜は決していい人とは呼べない。

だが、本気で困っている知り合いを無視するほど外道でもなかった。

 

「悪いな。エスコートされるよりエスコートする方が好きなんだ。失礼させてもらうぜ」

 

十六夜はルイズの手を解くと、彼女が何か言う前に、手を取った。

ルイズはポカンとして固まっている。

 

「どうぞ、御チビ様。目的地を言いつけください。僭越ながらお送りして差し上げましょう」

 

口調は丁寧に取り繕っているが、顔は笑っていた。

ルイズが赤くなってプルプル震えていることも気づいていたが、華麗にスルーする。

 

「おや?御チビ様はお言葉が不自由なのですか?ああ、それは困った」

 

ついにルイズは爆発した。

 

「て、手を離しなさい!このバカ使い魔!」

 

ルイズは全力で十六夜の手を振り解く。

十六夜はおどけた上に、慇懃無礼な一礼まで決めて、

 

「これは失礼しました。御チビ様は男に慣れておられないだなんて思ってもみなかったもので」

「うるさいわね!それにその口調をやめなさい!」

 

杖を取り出して威嚇するメイジ。

主人を主人とも思わない使い魔はそれを見てケラケラ笑っている。

 

 

 * * * * * *

 

 

なんだかんだで十六夜とルイズはルイズの部屋の前にいた。

どうやらこの部屋に問題があるようだった。

 

「昼夜関係なく男を部屋に連れ込むってのは如何かと思うぜ?桃チビ」

「あんたをこの部屋に連れ込んで何の問題があるのよ?」

「オーケー。箱入り御チビ様にいいことを教えてやる」

 

十六夜はルイズの耳元でごにょごにょと何かをつぶやく。

数秒後、真っ白な肌を真っ赤に染めたルイズ。

 

「な?いいこと聞けたろ。それとも箱入り御チビ様には刺激が強すぎたか?」

「ななな、何がいいことよ!この変態!そ、そんな卑猥なことを白昼堂々ささやくなんて・・・・・・」

 

ルイズの文句は長く続かなかった。

十六夜が勝手に扉を開けて中に入ったからだ。

自分の家のごとく、一切の遠慮なしにずかずかと入っていく様子に言おうとしていた次の文句が頭から吹き飛んでしまう。

 

「なかなかいい部屋つかってんじゃねえか。ずりいな、オイ」

 

日本の採寸で十二畳ほどもある。

家具は多い方ではないが、どれもこれも高級なアンティーク品であるのは十六夜の目でも一目瞭然だった。

現代でこれだけの部屋に住もうとしたらいくらかかるか分かったものではない。

特に、人口密集地である日本の東京は。

 

「で、どの辺に問題がある?俺には高級ホテルの一室が私物化されているサマしか見えないんだが」

「高級ホテルって何よ?ていうか、本当にわからないの?こんなに匂いがこびりついてるのに」

「匂い?」

 

十六夜は軽く嗅いでみる。

身体能力が高いということは、大体の場合、それを制御する五感も鋭い。

十六夜も例にもれず、人一倍以上に鼻が利いた。

 

「ああ、確かに桃チビの匂いとは別に女の体臭がするな」

 

十中八九、気に入らない奴の匂いなんだろうと考えるが、誰のかまではわからなかった。

 

「あのキュルケの匂いが染みついてる!わたしの部屋に!許されないことだわ!」

「そうか。それで、そのキュルケってのは色黒でグラマーな赤髪の女のことか?」

「そうよ!あんなの邪魔なだけよ!」

 

あんなのが何を指しているか十六夜には理解できたが、ここでからかっても話が進まないので流す。

こんなバカらしいことにいつまでも付き合うほど十六夜は暇ではなかった。

 

「じゃあ、そこにいる奴のことだな」

「!」

 

十六夜が指している場所には、一人の女がいた。

十六夜が先ほどあげた通りの容姿をしている。

 

「はぁい。あたしはキュルケ。よろしくね、使い魔さん」




キュルケ登場。原作通りのような、違うような、よくわからない展開です。
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