ダンジョンに灰色の大狼シフがいるのは間違っているだろうか?   作:ワンワンお!

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ダンまち世界のLvは単純に換算できないので
無理に考えると素性が戦闘職で武装した人間が
最初のベル君より弱いとは思えないのでLv2でスタート

スタート時点でLv2、グンダさんに死にまくって鍛えられたお陰でLv3
ロスリックの騎士達にフルボッコに切り刻まれてLv4(ラウル)、羽の騎士に潰されまくってLv5(アイズ)、赤目騎士隊長にみじん切りにされてLv6(フィン)、冷たい谷のボルドにぺしゃんこにされてLv7(オッタル)になって不死街へ行く時には貴公も百戦錬磨の不死
ダンまちなら倒せば偉業と称えられる強敵がそこら中に出てくる
死なないって便利ですね(白目

薪の王達っていうのは修羅神話世界の神様を殺した神殺しの修羅達を、
更に殺してその強さを奪った連中じゃろ?
楔石の原盤で鍛えればダガーですら神器になるじゃろ?
ほんで主人公連中は24時間365日殺し続けても死なないじゃろ?



第4話

 

シフは見知らぬ洞窟(ダンジョン)の中を歩きながら考えた。

(彼らは…亡者ではなかった)

日が陰り、ダークリングの表れた人間は不死となる。

あまりにも悍ましい常識。

光と闇がぶつかりあえば日は陰り、闇のみが残る。

だが闇から光を求めて全ての生命が生ずるのもまた真理である。

皮肉なことに、グウィン王ですら光を最初の火から見出して闇から出た存在である。

(彼らの存在は、闇ではない…むしろ光…神族に近い)

奇妙に彼らの存在は光と闇が入り混じっている。

だからこそこの闇の領域でも彼らは活動できるのやもしれない。

(尤も、ソウルの量という点から見ればあまりにも脆弱だが)

活動中のモンスターをことごとく粉砕していたが、連中のソウルはシフが生きていた昔に比べれば微々たるものである。

ソウル石にしてもそこから得られるソウルの量は極めて弱い、いやどちらかというと薄い。

尤も、その薄さが幸いしてなのかもしれない、

あの人間達がまだ不死では無いのは。

火が陰る、最初の火が弱まる。

火にソウルを注ぎ、燃やし続けるためには高純度のソウルを必要とする。

火の陰りは暗闇を、暗闇は淀みを、淀みは深淵を、深淵が人を不死の存在へと引き戻す。

淀みとは、ソウルが流れず溜まっていくことである。

淀んだソウルは火の陰りゆえであり、同時に火にくべられる薪ともなる。

貴公…貴公らが狩っているのは…人間だよ…彼らは皆…人間なのだ。

闇の中では人は光による定型を失い、ソウルのあるがままに定型される。

どこまで本当か、そもそも正しいのかはわからないが人間は何にでもなりうる。

人は不死になり、闇の卵となり、蛹となり、蝶となって羽ばたいていった。

いつかは人間性という鱗をまとった竜になるだろう。

遥か未来、暗く、冷たく、優しい世界。

闇しか無い世界にいるのは竜となった人間ばかり…

そこに少女が灰で火を描くと闇から小人達が出てきて懐かしい匂いのするソウルを見出す。

神話の再現、あるいは遥か上古は環になった未来だったのか。

そんな夢を見た気がした。

それだというのにシフが見た人間はほとんど皆同じであった。

そして人間たちが呼んでいたモンスター…デーモンとも人とも違う存在。

(わからぬことだらけだ、我輩はどうすればいい?)

最早、墓はなく神々は去り騎士は不要なのだろうか?

 

 

「グルルルル(なんだ貴様は…そこをどけ!)」

彼が迷宮ダンジョンを歩いていると、迷宮の王とも呼ばれ上級冒険者のパーティーですらあっさりと殲滅する巨大な骸骨のモンスター、ウダイオスと接触してしまった。

モンスターには理性も知性も存在しないとはシフも理解できていた。

こいつらは哀れにも炎に向かう蛾のようにソウルを求めて破壊を続けるだけの存在でしかない。

 

 

 

「ガウ!(言葉を解する気もないか…我輩に剣を向ける意

味はわかるな?)」

 

迷宮の王ウダイオスが剣を構えようと地面から生えた天然武器の大剣に手をかけた瞬間…

シフは瞬時に目の前の敵を見据え、すかさず抜剣の勢いもそのままに空中で剣を加えながら突進。

首、顎、全身の筋肉をバネとした体そのものを巨大な一振りの剣とかす戦技、狼騎士の剣技を持って上空からの渾身の一撃を加えた。

ウダイオスはすかさず取り出した剣を掲げて防御の姿勢を取った。

その巨体にして咄嗟の判断は生まれたてであっても強者のそれであった。

惜しむらくは、ウダイオスは若すぎた。

もしも彼が自分よりも弱者である冒険者相手ではなく

深淵の主やデーモンの王といった圧倒的で絶望的な敵との経験を積んでいたら単純に受け止めるではなく剣を逸らすか身をひねって回避するという選択肢を選んだであろう。

それほどまでに強烈な一撃をシフは加えた。

それはまさに、かの狼騎士が放ってきた必殺の一撃であった。

アルトリウスの大剣が、ウダイオスの黒い剣とかち合うこともなくまるで紙のようにあっさりと切り裂く。

『バウ!(一撃!アノール・ロンドの騎士に二の太刀は不要!)』

それでウダイオスは剣も骨もするりと頂点から断たれ真っ二つにされた。

ウダイオスの特殊能力である、地面からの棘攻撃も防御体制も間に合わない完全な先手を取っての一撃必殺。

多くの不死人の心を葬ってきた強烈な一撃は今もなお受け継がれている。

(なんだこいつらは…まるで悍ましいはずなのにソウルはまるで生まれたてだ。

巨大な洞窟、湧き出る異形、突然生まれ変わった我輩、奇妙な人間たち…)

シフは踵を返した、まずは人間の謎を解かねばならない。

この洞窟の奥に何があるのかを知ることも重要だが、今は先にできることから解決しようとした。もしも、冒険者が彼の実力を知っていたら。

もしも、話ができたら。

もしも、シフの大剣に価値が無かったら。

あるいは悲劇も回避できたかもしれない。

しかしダンジョンでは人間以外はモンスターであり、モンスターは人類の敵でしかない。

結果として、かつての”あの不死人”とシフとの再開の時の過ちが繰り返されることになる。

 

(人間というものは不死身だろうが定命だろうが、いつの時代も変わらんものだな)

人間と接触しようとしたシフに向けられたのはその身ににおびる大剣への欲望。

正確には大剣を売って得られるだろう

 

だがこれはモンスターと人間との関係でもある。

人間から見ればモンスターは人類の敵だが、同様のことは相手からも言える。

 

「う…うわぁぁぁぁぁ!」

「くっ、ファイアボーr…」

「畜生!早すぎる…がフゥ!」

 

獣の力と人間の技の組み合わせほど恐ろしいものはない。

しかしシフは手加減をした、剣士としてはあるまじきことだが峰打ちで済ませた。

具体的には剣の腹で持って打ち据えるだけだが、長さが8mにも達する巨大な剣で殴られれば冒険者といえども重症は免れない。

 

(お前達は所詮は死ねる定命者。

亡者ならいざ知らず、ここで無駄に死ぬことはあるまい

我が友の剣を盗人のごとく狙ったことは無知ゆえの強欲ゆえ大目に見てやろう)

そう言うと、彼は更に奥深くへと足を進めて行く。

 

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