犬飼が9人で3回を抑えると魁も同じく9人で仕留める。
4回表
ワイルズの先頭は昨年入団し、新人王を獲得したショートの元太。
守備、バッティングともに高水準なプレーを見せる。
司馬が守備固めで入る終盤はセカンドへ回る。
キインッ
外のボールを三遊間綺麗にやぶるヒット。
『出ました!!トップバッター出塁!!!』
『いくら犬飼と言えど全打者抑えられるわけではありませんからこの回集中ですよ!』
『彼は盗塁も得意で今季は44個決めています』
2番は高卒3年目の平間。
この若い1、2番が中盤以降はまり、優勝の原動力にもなった。
『左腕の犬飼くんに対してワイルズは特に1、2番を右打者で並べるようなことはしませんでしたね』
『シーズン通して1番良い形だったから変えなかったのでしょう』
『シリーズ初戦は大事にという気持ちもありますかな』
その平間は積極的に打ちに行くもセカンドゴロ。
幸い元太のスタートがよく、アウトはファーストだけ。
3番牛尾
言わずと知れた万能選手。
牛尾(犬飼くんの緩急とキレにしっかりと対応すればなんとか…)
バスッ
ズバン
ズドン
『やはりいい投手ですね彼は!!』
『ブレーキの効いたチェンジアップにキレのあるカットボール!!』
『世界大会では3投手を軸に先発を回したいなと考えているのですが、』
『彼はその第一候補ですわ!!』
『村中さん、屑桐選手がいる前でそれは……』
『私もその第一候補だと思っているのでお気遣い無く』
代表監督の隣で強気な発言の屑桐。
『そ、そうですか』
『追い込まれた牛尾!!第4球目をーーーーー』
(やはり面白いのこいつは)
(村中監督、いつまでも掴めない人だ…)
しっかりと踏み込み弾き返したボールはショートのグラブの少し上を超えていく。
『届かなーーーい!!!』
御柳「ちっ!!!」
元太(抜けた!!!!)
レオンズの外野陣は12球団一鉄壁だと言われている。
センターはご存知飛鳥。
ライトは捕手も兼任する強肩の森本。
レフトにはバックホームに定評のある安打製造機の夏川。
その夏川のもとに打球が転がる。
ライナーであったためスタートが遅れた元太は3塁を回ることができない。
元太(あれ抜ける前にゴーはできないよなあ)
『牛尾が繋ぎました!!!』
『鋭い当たりを放ち1アウト1.3塁ーーー!!!』
『ここでセカンドラウンドが開幕されます!!!!』
それぞれマウンドと打席にいる。
一瞬目が合うが、何も起きはしない。
お互い100%集中し始める。
ファーストランナーの牛尾は塁上から水を差すつもりはない。
牛尾(特等席で見てるよ)
谷海「ナイスバッティンです」
牛尾「ああ、ありがとう」
プロではファーストとランナーが少し話す映像がしばしば見られる。
何を話しているかはわからない。
2人はオールスターで面識があった。
谷海「俺はあいつらと同い年っすけど甲子園出られなかったんであの時は雲の上の存在でした」
「この対決楽しみにしてるやつ大勢いると思いますよ」
嬉しそうに笑う牛尾。
「うん、僕もそう思うよ」
その初球ーーー。
カキンッ
少し振り遅れたが、鋭い打球がファーストの左を抜ける。
由太郎「させねえーーー!!!」
ズシャアアアァァァ
『おおお!!!』
『セカンドファインプレー!!!!』
『前進守備を敷いていましたが驚きの反射神経と運動能力!!!』
『しかし、ホームもセカンドも投げられそうにないか!』
由太郎は仕方なくファーストにボールを送ってこの回2つ目のアウトをとる。
『ワイルズ先制ーーーー!!!!』
『1アウト1.3塁から4番猿野の内野ゴロの間に1点を取りました!!!』
『あいつ守備ほんとうまくなったな』
『そうです!セカンドの村中由太郎が捕れなければまだ大ピンチが続いていたでしょう!!!』
『1点は失ったものの犬飼を救うファインプレー!!!!』
猿野「くそーぅ、あれが抜けねえのか」
犬飼「ちっ、あれを初球から打ってくるのか」
普段はファーストを守る指名打者のロスをあっさり外のチェンジアップで三振にとり、マウンドを後にする。
猿野「大崩れはしないか」
すぐにサードの守備へ向かう。
犬飼「とりあえず…」
猿野「次は打つ!!!!」
犬飼「次は打たせない!!!!」
4回に1点を先制したワイルズ。
とうとう試合が動き始めた。
ワイルズの安打は2。
内訳は元太と牛尾のレフト前ヒットが1本ずつ。
レオンズの安打は1。
その唯一安打を打っている打者が先頭で出てくる。
選手が増えてきたらまた選手名鑑作ります。
次回は明日の夜に投稿したいと思います。
森本の説明を編集しました。