西武の先発は俵。
大卒3年目のドラフト一位投手。
2点リードしている、
まだ1負しても余裕がある、
今日負けても次はエース犬飼が投げる、
本拠地で日本一を決められるかもしれない。
こういった思考になればワイルズとしては楽だったが、
俵の頭には今日日本一になることしかなかった。
今季は負けて越したものの初めてローテーションを守り抜いた。
おそらく最後の登板だろうこの試合で勝ち星を欲しがった。
元太「おっと」
平間「ちっ」
あっという間にツーアウトを奪う。
牛尾「僕たちの夢はまだ終わらない!」
森本(ふんっ、気取っとんやねーぞ)
犬飼先発の時以外、ほぼスタメンマスクを被る森本。
この人も規定打席到達のレギュラーの1人。
バシッ
牛尾「うわあぁ」
内角への厳しいボールに思わず仰け反る牛尾。
「ちょっとおー!牛尾様にケガさせたら承知しないんだから!!」
「そうよ!謝りなさいよー!!」
スタンドの牛尾ファンが色めきたつ。
今年最後のホーム試合に詰めかけるワイルズファンは過去最多の人数。
その分1つのアクションに対するリアクションもスケールが大きい。
牛尾「ははは、手厳しいね」
俵(手元が滑っただけなのに…)
森本(ここ打たれたら球場を乗せてまうで)
カキンッ
『クリーンヒット!!!』
『内角のボール球のあと、アウトコースに勇気を出して踏み込みヒット!!!』
『そして、バッターは平成最後の三冠王猿野!!!』
カキンッ
『行ったーーーーー!!!!!』
『これは文句なしーーーー!!!!』
追い込まれてアウトコースボール気味のスライダーを振り抜いた。
『この男の前では2点など吹けば飛ぶような点数なのかー!!!!!』
シーズン50本塁打のうち半分以上をランナーがいる場面で打っている。
まさに吹けば飛ぶような点。
目の色が変わったワイルズナインには初回に取られた2点など取るに足らないものだった。
同点に追いついたワイルズ、この回はこれで終了するが、
カキンッ
『行ったーーーーー!!!!!』
『これも文句なしーーーー!!!!』
『8番大神の今シリーズ初ホームランは勝ち越しの2ランホームラーーーーン!!!』
そして落ち着きを取り戻した魁。
3回表
ズバッ
『三振ーーーー!!!!!』
『1アウト2塁のピンチから御柳谷海を連続三振でピンチを切り抜けたーーー!!!』
6回裏
カキンッ
『いい当たりがライトの前へ落ちてヒットーーー!!!!』
『ランナー牛尾は一気にホームイン!!!』
『6番
7回表
『次の回打席が回る魁はおそらくこの回がラストでしょう!』
『中4日で7イニング投げてくれればチームもとても助かると思います』
『しかし、その魁に最後のピンチが』
『1アウトからヒットで出塁した剛村に代走源武、9番に代打兼古』
剛村はかつてホームラン王を何度も取ったことのあるサード。
兼古はどこのポジションでも高水準で守り、バントなどの小技もできるスイッチヒッター。
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レオンズの左投左打控え外野手。
主に代走で起用され、盗塁走塁技術が高い。
基本ノーテンキでいつもあっけらかんとしている。
源武(やっとミーの出番ね)
『ここは盗塁かバントでしょうか』
大神月(来るなら来い!)
高校時代同地区で何度も戦った同級生の彼ら。
盗塁も許したり刺したりとまさに5分。
ここから一気に風向きが変わろうとしていた。
月(まずは初球、アウトコースにボールを)
兼古(そのボール球をドーン!)
この源武を警戒した初球、ナックル以外のストレート系が来ることは予想できた。
月のような肩に自信がある選手はきっちり外さず様子を見ることがよくある。
そのボール球を強引にレフトの前へ落としていった。
兼古(ふぅ、うまくいったぜ)
初球はランナー警戒に対するものであったため球威が乏しかったのも打たれた要因だろう。
『チャンスを広げてバッターは1番の飛鳥!!』
『ここで交代でもおかしくはないか…』
『おっと、レオンズのネクストバッターズサークルにはあの男が出てきました』
『パ・リーグNO.1アベレージを誇った男!!!』
由太郎「兄ちゃん、勝負だ」
『ワイルズは投手を交代しづらくなりましたね』
『この2人の相性を見ると魁くんが弟を圧倒しています』
『そして何よりこの兄弟対決を観客全員が期待してしまっている』
『ではここの飛鳥にどう勝負をするのか』
『一旦マウンドに集まっていますワイルズ内野陣』
魁「逃げるわけにはいかないな」
四神初登場は源武でした。
次回は明日の夜に投稿したいと思います。