ミスフル 続編!   作:トータス検二郎

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142発目 猿野の影響力

初回、埼玉ビクトリーズの攻撃を無事に終える鹿目。

 

獅子川「ナイスピッチングだッぜ!」

 

子津「良いボールでしたよ」

 

鹿目「ふんっ、これくらい当然なのだ」

 

 

スコアボードには3が刻まれている。

 

昔はキレッキレの変化球で打者を手玉にとっていたが、現在はトレーニング不足であまり有効なボールを投げられていない。

 

これは軟式ボールということも影響がある。

 

 

狸間(たぬま)「鹿目さん早く投げさせてくださいよー」

 

狸間は同級生の河馬地(かばじ)とバッテリーを組む投手。

 

猿野の一つ下世代のエースでもある。

 

鹿目「生意気なのだ、エースでキャプテンは僕なのだ!」

 

 

十二支高校の猿野世代は全国制覇も果たしたいわゆる黄金世代で今プロ球界に5人、子津も入るのなら6人入ることになる。

 

しかし、その下の近い世代でプロに入った選手はいない。

 

一個下では丑光と巳上は候補になったことはあるが、プロ入りまでは行っていない。

 

同じ年の大神月のように社会人で続けるほどの気持ちも無かったらしい。

 

そしてそれは2個下の世代も同じ。

 

 

その代で4番を打っていたプロに最も近かった男が打席へ向かう。

 

 

13亥狩(いかり) (かける)

 

このチームでは1番センターだが、高校時代は一塁手で猿野と一緒にクリーンナップを打っていた右投げ右打ち。

 

生意気な性格で怖いもの知らずだったが、巳上同様に猿野や犬飼の前に心を折られる。

 

その後は十二支高校の柱としてチームを牽引。

 

埼玉代表でも4番を打つほどの打者に成長したが、結局プロ入りは叶わなかった。

 

 

亥狩「3失点で上出来ってやばいだろ」

 

 

鹿目「おいそこ!聞こえてるのだ!!」

 

亥狩「やべ」ボソッ

 

「大丈夫!オレが打つから!」

 

 

そそくさと立ち去る亥狩。

 

 

鹿目「全く、あいつは礼儀がなってないのだ」

 

蛇神「少し猿野を思い出す面がある也」

 

虎鉄「あのバカはあれより生意気でしたYo」

 

ため息をつきながらも当時を思い出す虎鉄。

 

(まあ、あいつがいたからまだ野球やってるんだろうNa)

 

 

猿野がいたから、その想いは大袈裟なものでは無かった。

 

十二支高校は羊谷監督が就任するまでずっと低迷していた。

 

前監督の年功序列主義が(たた)って1年生の虎鉄は実力がありながら出場の機会が無かった。

 

 

そして2年の夏、

 

猿野がいなければ1回戦で負けていただろう。

 

1回戦負けなら県選抜にも選ばれず埼玉県の優勝も有り得なかっただろう。

 

3年の夏もほぼ同じ。

 

 

その高校最後の2年間で野球に真剣に向き合い、この28歳になる年まで野球を続けている。

 

他のメンバーもほぼほぼ一緒だろう。

 

 

キンッ

 

綺麗に二遊間を抜けるヒットを打ち、チャンスメイクする。

 

 

亥狩「へっ」

 

鹿目「まあ口だけでは無いのだ」

 

 

 

乱打戦になりやすい草野球。

 

この回虎鉄、蛇神のタイムリーヒットですぐに2点差に迫る。

 

 

紅印「まあまずまずね」

 

影州「けっ、うぜー」

 

 

点を取ったり取られたりで回は進んでいく。

 

6回表が終了して7対5。

 

草野球は7回で試合が終了するため、この6回裏は肝となるイニング。

 

 

金剛「この回大事ですね!!!!!」

 

武蔵「がはははは!楽しくなってきたな!」

 

2人はワイルズの神鷹が所属していた武軍装戦高校の元選手。

 

猿野が生まれて初めて野球の公式戦で対戦したチームがこの武軍装戦高校。

 

当時は卑怯なラフプレーなどを主とした戦い方をしていた。

 

しかし、次の年入学する金剛によって改心する。

 

 

その金剛は1年生で埼玉選抜のショートを守っていた逸材だったが、ヒザの故障でプロを断念した。

 

 

久芒「二遊間の仕事が多いな」ずずず

 

椿「フォロー任せてください!」

 

寒がりで鼻水を垂らしながらショートに向かう久芒といつも自信満々な表情に満ちる椿がセカンドへ。

 

2人は埼玉王者華武高校の元キャプテン。

 

椿は高卒すぐプロへ入ったのだが、成績不振やケガが重なり5年目のオフに自由契約になる。

 

 

泥片「頼んだよ」

 

沖「僕なんか無理だよう」

 

高貴な雰囲気を醸し出す泥片といつもネガティブな沖。

 

現日本代表監督の村中紀洋が監督をしていた黒撰高校で活躍していた2人。

 

泥片は柔らかいバッティングと安定した守備が持ち味で、沖は多彩な変化球を駆使して他チームを翻弄していた。

 

 

紅印「さ、勝負どころね」

 

 

鹿目「疲れたのだーーーー!子津!!」

 

子津「うっす!!!」

 

バッティングセンスも抜群の子津が鹿目に代わり出場する。

 

黒豹「期待しとるで」

 

子津が打席へ歩いている時にグラウンドに影がいくつか。

 

「お!やってるな」

 

「皆驚いてくれるかな」

 




得点にはエラーも絡んだりしてます。
次回は明日の夜に投稿したいと思います。

大都ギガンツ
6坂木←坂本
19菅原←菅野
22小肘←肘を出す小林
25智弁←智弁学園の岡本
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