ミスフル 続編!   作:トータス検二郎

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147発目 何を護るか

 

御柳「やられたな」プクー

 

7回表に猿野が満塁ホームランを打って先制。

 

 

4点差ながら、ワイルズは勝ちパターンの白糠。

 

 

白糠「オラに任せるべ」

 

レオンズはこの回、7番のキャッチャー森本から。

 

 

 

『4点差になってワイルズは勝ちパターンをつぎ込んできましたね』

 

『この試合は絶対に落とせない試合ですからまあ妥当でしょうね』

 

 

森本(落とせへん試合なんはこっちも一緒や)

 

カキンッ

 

 

『いい当たりがセンターへ飛ぶ!!!』

 

『神鷹の頭上を襲うぞ!!!!』

 

 

センター神鷹が得意なバック走での大飛球へのアプローチ。

 

最後は反転しボールに飛びつく。

 

ダイレクトでキャッチした神鷹だったが、追いすぎたのかフェンスに激突してしまう。

 

 

『センター神鷹のスーパープレー!!!!!』

 

『おっと、神鷹が動きません』

 

 

森本(やられた)

 

牛尾「神鷹くん!」

 

ライトからダッシュで駆け寄る牛尾。

 

神鷹は人に言葉を発しないがその代わりに手話で伝える。

 

 

右手の人差し指と親指で輪を作るように眉間を摘み、手のひらを前にして少し倒す。

 

牛尾でもわかる簡単な手話。

 

 

謝罪の意味の手話。

 

これが神鷹がもうこの試合で動けないことを表していた。

 

 

牛尾「………ナイス…プレーだったよ」

 

『どうやら交代のようです神鷹』

 

 

『こういうプレーを見てやはり思うところはありますか紅月さん』

 

 

紅月『そうですね、やっぱり思い出してしまいますよね』

 

盗塁王レジェンドの紅月が本日の解説。

 

 

紅月『あれはぶつかると思ってもチームのためにキャッチしてしまうものなんですよ』

 

『普段は表情変えず仕事をこなす神鷹選手ですが、やはりチームを思う熱い心があったんでしょうね』

 

 

神鷹は治療室へ行き、交代は兎丸。

 

 

『交代は兎丸のようですね』

 

 

紅月『私はもちろん盗塁に自信があるのですが、歴代から現在までで勝てないと思う選手が2人いるんです』

 

『え、紅月さんほどの人が勝てない人ですか』

 

 

紅月『ええ、まず1人は福茂(ふくも)さん』

 

『世界の盗塁王福茂さんですか、確かにあの方は世界一の記録を持っていますから…それでも紅月さんも負けていないと思いますけどね』

 

 

紅月『ははは…ありがとうございます』

 

『もう1人がこの兎丸くんなんですよ』

 

『彼はプロになってから盗塁を失敗したことがない』

 

『相手投手の研究やキャッチャーのクセなんかにも余念が無い』

 

『スーパーサブとして最強の存在だと思いますね』

 

 

レジェンド紅月にべた褒めされたとは全く知らない兎丸。

 

その兎丸は盗塁走塁能力以外にも守備能力も抜群。

 

 

先頭バッターを打ち取った白糠は波に乗り3人で仕留める。

 

 

白糠「よーーーーし!!!」

 

猿野「ナイス乙女ちゃん!!!」

 

白糠「うらあ!!守ったったべお前の点を!!!」

 

 

 

意気揚々とベンチへ戻るワイルズナインをボーッと眺める御柳。

 

御柳「いよいよやべえな」

 

由太郎「次の回だな」

 

飛鳥「オレが流れを変えるよ♪」

 

 

8回の表はレオンズ同様三者凡退で終わるワイルズ。

 

それでも士気は全く下がらない。

 

8回裏のマウンドにはスアレが上がる。

 

 

スアレ「fuckin'you」

 

飛鳥「なんか失礼なこと言ってない?」

 

 

辻利監督(頼むぞ飛鳥、みんな…)

 

 

この回1番から始まる攻撃で1点も取られないようだったらこの試合は負ける。

 

そして、最重要は先頭打者である飛鳥。

 

引き分けになった第5戦以来の対決。

 

その時はセカンドゴロでスアレが勝っていた。

 

飛鳥「あの時に見切ってるよ♪」

 

 

キンッ「ファール」

 

キンッ「ファール」

 

 

追い込まれて打者不利になってもカットを重ねることで五分五分に持っていくスキルがある。

 

これがパ・リーグ最高出塁率 飛鳥の力。

 

 

「ボール!フォアボール!!!」

 

 

月「ドンマイ!!」

 

スアレ「fuck」

 

 

月(んー気性が荒いのがたまにキズだよな)

 

 

飛鳥のカット戦法に心を乱したスアレは安易にストライクを取りに行ってしまう。

 

夏川(甘い!)

 

 

カキンッ

 

猿野「!!!」

 

 

スアレが放ったのはアウトコースへの直球。

 

打球は三塁線へ飛ぶ。

 

 

ホットコーナー。

 

三塁手が三塁線へ抜けるかどうかの当たりをさばくのが1番の見せ場。

 

ここが抜ければ長打になり、止められればただの内野ゴロ。

 

最もラクと言われるサードの守備だが、その出来が試合の勝敗に直結することもある。

 

 

バシィィィッ

 

猿野の横っ飛びでダイレクトキャッチ。

 

 

夏川「おお…」

 

立ち上がってすぐに一塁へ転送。

 

 

飛鳥「まじ♪」

 

 

『またまた飛び出しましたワイルズ側の大ファインプレー!!!!』

 

『グランドスラムを放った猿野による超絶美技!!!』

 

 

由太郎「あいつあんなうまかったっけ」

 

御柳「アドレナリンが出てるんだろ」プクー

 

 

猿野「よっしゃぁぁぁぁぁ!!!ツーアウトーーー!!!!!」

 

この時猿野は今年のゴールデングラブ賞確実だと思っていたらしいが、現実はそうはいかなかった。

 

 




ゴールデングラブ賞はコウドン先輩です。
次回は明日の夜に投稿したいと思います。

広島ボーイズ
2棚川←田中
9角←丸
33朽木←菊池
51鈴本←鈴木
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