代表を選考するための試合のチーム発表がいよいよ始まろうとしている。
村中監督『まずは紅チーム』
猿野「さあどんなチームなんだ?」
ワイルズ本拠地の大型モニターで練習中に発表を観ているワイルズ選手たち。
『
1番サード小饂飩
2番ライト牛尾
3番レフト外谷
4番ファースト愛良
5番センター角
6番DH鵙来
7番セカンド哲山
8番ショート御柳
9番キャッチャー大神月
』
『投手は先発に富士山、4回から千寿、7回から桶井、鳴滝、大神嗚が1イニングずつ』
『ベンチメンバーは雉子村、屑桐、羊谷、白雪、飛鳥、兎丸』
『以上、紅チーム20名!』
約一ヶ月前に発表された40人の中にスーパーサブとしての期待が持てる兎丸が選出されていた。
記者A「どうだろう、何か思うところはあるかい?」
記者B「なんといいますか1番気になったのは打順ですかね」
記者A「というと?」
記者B「日本全国民の8割以上が知っていてもおかしくない4番候補の御柳選手が8番になっている点です」
記者A「うん、それは優先度の順番だね」
記者B「優先度?」
記者A「いいかい、この試合で最も重要なのはどの選手が入ってどの選手が落ちるということ」
「そして、選手の中には絶対選出確定の選手と当落線上の選手の2パターン存在している」
「試合でどのような立ち回りだったり知りたいのはむしろ当落線上の選手だから上位打線を打たせてよく打席が回るようにしているんだ
記者B「あーなるほど!!御柳選手が8番を打っているのは選出確実でもうあまり打席を観る必要がないからなんですね!」
記者A「そういうこと!しかも御柳選手はおそらく試合の終盤くらいで飛鳥くんなんかの控え野手に交代するだろうね」
記者B「つまり控え野手も当選確実の選手が多いってことですね!」
したり顔のB、初めて話した目上の人にもいつもの調子で話すことができるB。
どうやら彼は人懐っこい性格の持ち主らしい。
A「その通り!いやあ飲み込みが早くて教えがいがあるよ」
B「そうしたら9番の大神月選手も選出必至で間違いないですね!」
A「ふつうそう思うよね、でもこの場合はそうではないんだよ」
今度はAの方がしたり顔、案外この2人は似た者同士なのかもしれない。
A「キャッチャーは例外になるんだよ、白チームの発表を聞いてみようか」
村中監督『続いて白チーム』
『
1番DH吉吉
2番キャッチャー森本
3番サード坊屋
4番ファースト谷海
5番レフト筒子
6番ショート坂木
7番センター喜多矢
8番セカンド村中由太郎
9番ライト鈴本
』
『ピッチャーは初回から菅原、4回須咲、7回から1イニングずつ麻生、帥仙、村中魁』
『控えは翔谷、犬飼、タナカ、北村、猿野、司馬』
『以上20名』
こちらのチームにもスーパーサブとして期待されている司馬の名前が。
約一ヶ月前にこの40人の発表があった時点で一番記者たちが驚いたのはこの兎丸、司馬、両名の選出だった。
ただ、考えてみれば特段おかしい話ではない。
日本代表を28人選んでも出場できるのは指名打者を含めてもわずか9人。
投手13人を除けば15人中9人。
つまり、野手のベンチメンバーは6人。
その中で役割が被る者を、いくら成績が良くて素晴らしい選手だとしても、もしスタメンと同じくらい打つ選手がいたとしても、
出番が無ければ選出されても仕方がない。
兎丸がベンチに居たらあと1点で同点や勝ち越しという場面では絶対に代走として使われるだろうし、
司馬がいたら守備固めとして最高の働きをしてくれるだろうと期待できる。
自チームですらスタメンでない選手の招へいに疑問を抱いた著名人やマスコミ、ファンの方は多くいたが、それでも村中監督は断固として試合の日までこの件に関して口を開かなかった。
B「なんなんですか例外ってー!!」
A「まあまあ、ちょうど記者会見も終わったところだし喫茶店にでも行こうか」
チームの意図などを記者に聞かれてもあまり応じない村中監督。
そもそもマスコミ嫌いとして現役時代から有名だった彼。
それには昔のある出来事が原因なのだがそれはまた後に語ろう。
A「安心しろ!しっかり丁寧に教えてやるから」
日本シリーズ最終戦はもう少し先になります。
次回は明日の夜に投稿したいと思います。
代表候補を少し変更しました。