今までは何にも考えずに野球をしていた。
大した努力をしなくても打てたし捕れた。
ほとんどの人より上手いと思っていた。
試合に負けて泣いてる人達を見ても意味がよくわからなかった。
試合に負けても自分が打てばそれでよかった。
でも今は違う。
自分よりも上手い人がいてその人達が必死に勝とうとしている。
彼らに認められたいから活躍して、彼らと喜びたいから勝ちたい。
巳上「オレは勝つ!」
カキンッ
打球は大きくバウンドしてショートの頭上を越えようとしていた。
須咲「くっ、都衣殿!」
都衣菊・福「やるもんね」
巳上(それは無理だぜ)
丑光「届かないよねー」
しかし、スパイクを脱いだセカンドの菊が福に走りより、踏み台にしてジャンプ。
そのまま空中でボールを素手で掴み一塁に投げた。
巳上「なに?」
この一連の動作を一瞬のうちに行ったため俊足の巳上でさえ一塁で刺されてしまう。
「アウト」
巳上「くっそー」
狸間「なんじゃありゃ」
兎丸「守備力は去年以上ってわけだね」
辰羅川「犬飼くん」
犬飼「ああ、行くぞ辰」
須咲「ありがとう双子」
都衣菊「先輩に偉そうすぎるもんね」
大神「ナイスプレーです!」
都衣福「そうそう、こういう反応がほしいもんね」
巳上「かーすみません!」
猿野「気にすんなよ次打てよ」
巳上「はい!」
狸間「惜しかったな巳上」
巳上「ああ、でもやっぱり一打席じゃ足りないよ」
黒豹(バッテリー交代でわいはライトかいな、こういう起用が多なっていくんかもな)
辰羅川(犬飼くん、見せましょう)
犬飼「コクッ」
「選手の交代をお知らせします。ピッチャーに犬飼くん、キャッチャーに辰羅川くん、ライトに黒豹くんが入ります」
大神
(遂に来たか犬飼、辰羅川)
「キャー犬飼きゅ〜ん」
「やっと出番ね」
猿野「出たなストーカー連中」
「7番ピッチャー須咲くん」
須咲「我に打てない球など…」
バシッ「ストライークバッターアウト!」
須咲(認めざるを得ない、現時点では我より上…!)
猿野「やろう…」
(コゲ犬のやつ、ちょっとかっこいいじゃねえか)
スタミナ満タンの犬飼はこの回を三者三振に仕留める。
月(
「葉坏!」
須咲「ん?」
8回裏
セブンブリッジ1-0十二支
兎丸「ぼくが出て
猿野「おう、頼りにしてるぞ」
しかし、須咲の前に兎丸と猪里は凡退してしまう。
須咲(ふーこの回で交代するなら全力全開で行かせてもらおう)
兎丸「くそっ」
(さっきよりもキレが凄かった)
猪里(あの遅い″飛凰″とかいう球のせいでうまく定まらんかったと)
猿野「キザトラ先輩!」
虎鉄「わーってるよ」
(ちっ早速かYo)
猿野「ドカンと一発頼みますよ」
虎鉄「………Fu、あいつってやつは」
(繋いでやるからNa)
須咲「
一度大神のサインに首を振り投げる。
シュッ
投げたのは″天鳳″
虎鉄(わかってたZe、プライドの高そうなお前が投げるのはさっき俺に打たれたのと同じ球Da)
猪里「虎鉄ば武器は器用さと人間観察やね」
カキンッ
虎鉄(それにさっきより勢いが無い!打てねえわけがないだRo)
猿野「ナイスっす先輩ー」
虎鉄「繋いでやったぜ打てYo」
ブンッブンッ
猿野「さあ、打つぞ」
ゾクッ
月(何だ、こいつはちゃらけてるだけの選手じゃないのか。それに少し兄さんに似ているような…)
チッ
猿野がチップしたボールは真後ろに飛び月のマスクにもろに当たる。
多少の痛みを覚えた月は前に飛ばさない猿野を思いっきり
猿野「わりーわりー……お前そんな顔で野球して楽しいのか?」
月「あ?」
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6年前
バシッ
バシッ
大神照「なあ、野球って楽しいだろ」
月「うん!野球とっても楽しい!兄ちゃんとのキャッチボールが1番楽しい!」
大神照「そうかそうか、嬉しいこと言ってくれるなあ」
月「将来はメジャーで兄ちゃんのボールを受けるよ!」
大神照「お!ならみんな一緒に世界一だ」
月「それは無謀すぎない?」
大神照「なに言ってるんだ男ならBIGに行こうぜ!」
バシッ
バシッ
大神照「お前の1個上の三人組と最近仲良くなってな、こいつらとも仲良くなってくれたらいいんだけど」
月「へー」
大神照「あいつら十二支に入るって言ってたしお前もどうだ?」
月「それ良いね!兄ちゃんの後輩になれるしその3人とも仲良くなれるかも」
大神照「はー月が高校生になるのとか楽しみだなあ」
月「ふふん気が早いよ兄ちゃん」
それは穏やかな表情を見せる大神兄弟だったが、今からみてもらうのは余りにも悲しい記憶。
私が月の立場でも恨んでいたかもしれません。
次回は明日の夜に投稿したいと思います。