ミスフル 続編!   作:トータス検二郎

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どの試合でも終盤はドキドキする展開にしたいです。


037発目 データ収集と整理と考察

この球場で次の試合を控えた選手たち。

 

「さるのの試合はいつもおもしれーな!」

「接戦ばっかりな気がする」

「そんなことよりキャッチャー明け渡す気になりましたか先輩?」

「ふんっこいつはなかなか頑固だからな」

 

 

反対側にも

「甲子園予選で再戦、わるくないな」

 

 

 

スタンドの記者やスカウトも騒ぐ。

「あと1イニングで勝者が決まるのかはたまた延長戦か」

「五強同士の試合は毎回たまりませんなあ」

「十二支のキャッチャーはうちに来てもらおうか?」

「去年いなかったけど金剛や黒豹は県選抜入り確定だろうね」

「試合は同点で最終回、さあどうなるんだ?」

 

 

 

バシッ「ストライーク」

 

妙高「くっ」

黒豹「ナイスボール」

(今日の子津は良すぎるくらいええ、コントロール、キレ、球威どれをとっても一級品や)

 

砂燕(すなつばめ)

 

ブンッ「ストライクバッターアウト!」

 

黒豹(よし、これで押し切るつもりやけど問題は3、4番や)

 

バシッ「ストライクバッターアウト!」

 

島風「ちっカスリもしねえ」

 

 

 

黒豹(今日2本塁打の金剛には回したないからここ全力で行くで)

子津(もちろん、わかってるっすよ)

 

「3番ライト武蔵くん」

 

 

武蔵「………」

 

妙高「………」

(今日は無風……)

 

________________________________________________________

 

春大会終了時

 

妙高「十二支の子津の″砂燕″はほとんど打てるボールじゃない」

 

金剛「じゃあどうすればいいんですか!!」

 

妙高「興味深いのは春のセブンブリッジ戦での大神のホームラン、あれは確信したようなスイングだった」

 

武蔵「やつには攻略法があったってわけだな?」

 

妙高「わからないけどその可能性は高いと思う」

 

提督「そこまでわかってるなら夏までに偵察を飛ばして考察するしか無さそうだな」

 

 

 

それから武軍は十二支を追った。

もちろん他の五強の偵察もしている。

 

″砂燕″に当たった打者のスペック、力量から気温、風量に至るまで様々なデータを偵察班に取らせた。

 

そのデータをまとめて見ているときに妙高はあることに気がついた。

 

1つは打者の力量が高いほどコンタクト率は高い。

これははっきり言って当たり前だがデータには顕著(けんちょ)に出ていた。

 

2つめは″砂燕″にはムラがあるかもしれないと言うこと。

真上に上がらない球を確認したのだが、それが″砂燕・(みだれ)″という新技だということに気がついていない。

 

 

3つめは風量が低い日の試合でバットに当たる確率が高いということ。

妙高「偶然なのか?」

ただおおよそ子津の球を打てないようなスペックの打者がヒットを打っているのが総じて無風の日だった。

 

妙高「風か!」

 

________________________________________________________

 

カキンッ

 

黒豹「ちょ、待て」

 

8回からキャッチャーに戻っている黒豹は油断していた。

″砂燕″に全くタイミングが合っていない武軍打線を見て安易に″砂燕″でカウントを取りにいってしまった。

 

ここまで頭脳戦を制してきた黒豹も疲れからか判断を誤ってしまう。

 

黒豹(しもた!)

白鴎「銭、まだだぞ!」

 

 

武蔵「いけー」

 

打球は大きく外野に飛ぶ。

 

十二支の外野は1年生が3人。

 

レフト丑光

十二支1年生ではナンバーワンのバッター。

サードだったがその打撃力を買われてレフトにコンバートしレギュラーになる。

 

センター巳上

走攻守揃ったユーティリティプレイヤー。

セカンドだったが出場機会を求めて外野も守るようになり夏からライトのレギュラーに選ばれた。

 

ライト公星

十二支屈指(くっし)の守備力を誇る。

特に肩は十二支一で、守備固めに時折使われるようになる。

背番号は14。

この試合は8回から子津と同時に出場している。

 

 

打球はライト後方に飛ぶ。

 

公星「へ、見せ場なのカナ」

 

 

しかし、このままだとスタンドに達するだろう打球。

 

武蔵「去年と一緒か」

猿野「ハムスター止めろー!」

 

 

昨年は最終回裏1点差の場面

1塁にフォアボールの武蔵を置いて4番バッターがライトに大きな飛球を打つ。

 

ライトには当時3年生の獅子川(ししかわ) (ぶん)

フェンスの上に乗ってジャンプ1番ホームランを叩き落としチームの危機を救っていた。

 

兎丸「獅子川先輩みたい」

羊谷「公星ー!捕れ!」

司馬「………!」

 

 

去年同様フェンスの上に乗り待ち構える。

そして、ホームランボールをキャッチするために跳ぶ。

 

 

 

公星「入っちゃったネ」

 

 

 

 




どうしても″砂燕″の攻略法が必要でした。
ボールが近づくと風を肌で感じるのです。
入ったのはグローブなのかスタンドなのかです。
次回は明日の夜に投稿したいと思います。
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