カキンッ
『入ったー!セブンブリッジ学院の4番大神月初球の161km/hをスタンドへ弾き返しました!』
『いやあお見事!』
御柳「今のは」
由太郎「もしかして」
猿野「″
″空蝉″とはとんでもないスイングスピードで無駄なくスピードボールに特化した必殺スイングのこと。
昨年の県予選決勝の100マイル投手に対抗するために猿野、御柳、由太郎の3選手が身につけたもの。
「そうだよ猿野くん」
猿野「あんたは…」
彼は埼玉代表の監督にして6年前あの大神照とバッテリーを組んでいた白雪
″空蝉″を教えたのも彼である。
羊谷「これは埼玉代表監督さんどうも」
白雪「羊谷さん、ご
羊谷「どうぞどうぞ、あいつらで役に立つなら…」
ホームランを打ち三塁ベースを回るところですれ違う御柳と大神月。
御柳「弟、あれは…」
月「うるさい地獄を見せてあげるよ」
猿野「それでなんであいつが空蝉を?」
白雪「そもそもあの技は僕の実家の寺で大神と一緒に完成させたんだ。大神が亡くなって弟の月くんは寺に修行に来ていたんだよ」
猿野「それで身につけたってわけか」
白雪「仏教の三身って知ってる?」
犬飼「このバカ猿が知ってるわけねー」
猿野「なにをーオメーも知らねえだろコゲ犬」
犬飼「辰がどうせ知ってるから大丈夫」
辰羅川「コホンどうせって…仏の身のあり方みたいなものでしたよね?」
白雪「おお辰羅川くん
兎丸「ぜんぜん話が見えてこないね」
巳上「何言ってるかさっぱりです」
白雪「応身は別名
猿野「なるほど?」
犬飼「それがどうした」
黒豹「このアホどもには遠回りせんと結論話した方がええで」
白雪「そのようだね、応身はこの世に姿を現した仏みたいなもので姿を借りてるみたいな意味合いもある。それが死者の可能性もあるわけだよ」
犬飼・辰羅川「!」
白雪「要するに月くんは″空蝉″を利用して兄である大神照の能力ごと使える可能性があるってことだ」
黒豹「死人と戦うんかいな」
虎鉄「そんなことありえるのKa」
猪里「凄まじい技たい」
辰羅川「大神さんは完全な四大秘球を用いバッターとしても優秀」
犬飼「当時春の甲子園で優勝したんだ」
白雪「そう、もちろんその時のキャッチャーは僕だよ」
猿野「それって死者だけなのか?生きてる人も」
白雪「理論上は可能だと思うけど君は自分の力で戦った方がいい」
猿野「冗談ですよ!やだなあ」
(剣菱さんのスイングをもう一度みたい)
凪(ダメですよ猿野さん…)
もうすぐ付き合って1年になる凪は猿野の気持ちがわかっていた。
白雪「だからお願いだ犬飼くん、辰羅川くん、それに猿野くん!月くんを止めてほしい」
犬飼「ああ、任せてください」
辰羅川「天国の大神さんも弟の復讐なんて望んでませんもんね」
猿野「おう、オレの″空蝉″で吹っ飛ばしてやる」
白雪「じゃあ僕はこれで」
(ほんと猿野くんは大神に雰囲気が似てるなあ)
一塁側のスタンドからバックネット側に歩いていく白雪。
白雪(この試合で御柳くんがどうにかできるならそれが1番なんだけどね)
辰羅川(白雪さんはあとの二身について触れませんでしたが…)
犬飼(大神さんと対戦できるのか……?)
試合は5回を終了し、グラウンド整備の時間が
『素晴らしいプレーの連続ですが前半戦いかがだったでしょうか』
『全員がいい緊張感を持っとるのがええのお』
『その中で両チームの得点が大神くんの1点だけっていうのが守備が締まった試合である象徴でしょうか』
『守備が締まったというより投手じゃのう』
『ええ、両チームのエースは互いに許したヒットはわずかに2本!奪った三振は須咲くんが11、桜花くんが9ですね』
『素晴らしい試合です』
『試合前の注目で言うと心配なのは2三振の御柳くんでしょうか』
『心ここに
朱牡丹「ミヤ…」
柘榴「大丈夫なんでしょうか」
久芒「オラたちには何もできないングか」ズズ
御柳「大神さん…」
(どうしたらいいんだ、教えてくれよ)
トンデモ野球っぽくなってきました。
次回は明日の夜に投稿したいと思います。