『ここで華武高校またもベンチが動きます』
「バッター
『また1年生ですねこの選手も右の代打の切り札として活躍しています』
『ダブルプレーを取られたとはいえまだ2、3塁のチャンスですのでどうしても同点に追いつきたいのでしょう』
-
右投右打の外野手。とても謙虚な1年生。誰に対しても尊敬の気持ちを忘れない。背が小さく選球眼が良い。
蒲部「僕なんかを使ってくれる監督に
向井「公英ー打ってくれ!」
バシッ
「ストライークバッターアウト!」
蒲部(くそー)
菖蒲監督(やられた故)
『ノーアウト満塁の大ピンチを須咲くん0点で抑えました』
『これは流れが完全にセブンブリッジですね』
『はっはっ、打順もええしのう』
『セブンブリッジは3番の宝町くん、4番の大神くんと続きます!』
7回裏
宝町「いっちょやったりますか〜〜」
『華武高校のエース桜花くんも大神くんへのホームラン以外ほとんど完璧に抑えています』
『160km/hの剛速球、140km/hの速球、130km/hの半速球、110km/hの遅球、さらには80km/hの山なりイーファスボールがコーナーに来ますからそうそう打てるもんではありませんよ』
『楽しそうに投げるから見てても楽しいのがええのう』
『神宮と春の甲子園を制しましたがまだ2年生というのもいいですね』
『いわゆる埼玉五強には3年生エースはいません』
『今大会目立った3年生ピッチャーは
『埼玉選抜では2人で投手陣のまとめ役などで選ばれるかもしれませんね』
『去年の選抜は絶対
『そうですね、それと比べても今年の埼玉投手は若い編成になりそうです』
バシッ「ストライークツー」
宝町「くー」
(どの速さで来るかわからないしそれがコースギリギリに決まる、来た球打つしかないかな〜〜)
シュッ
投げたのは右バッターへのインハイの速球。
宝町(これをさばいてやりましょうかね〜〜)
カキンッ
打球はサードの頭上を越えない。
バシッ
『これは見事、御柳くんの好プレー』
『叫んだ後の御柳くんは非常にハツラツとしたプレーを見せてくれます』
『ほっほっいい顔しとるわい』
御柳「桜花こら捕ってやったんだから礼くらい言えよ!」
桜花「別に捕らなくてもよかったのに」
御柳「んだと」
久芒「無駄ング」
椿「桜花は結果は二の次だからねー」
柘榴「御柳さんナイスファイトです」
御柳「ファイトってなんだくそ!」
汚い口調で話す御柳だったが、表情はとても明るい。
あの事故以来自分を責め続け本心から笑っていなかった御柳が笑っている。
彼はいま初めて、いや大神さんとして以来初めて野球を楽しくプレーしていた。
それと同時にこの楽しい野球を一緒に大神さんの弟、
御柳(弟、お前を憎しみの鎖から解放してやる)
辰羅川「犬飼くん」
犬飼「ああ」
(そういえばあいつあんな顔だったな)
白雪(御柳くんが楽しそうで本当に嬉しい、選手としても一皮むけるか?)
大神月(あいつ…)
「4番キャッチャー大神くん」
大神月「おい!なに笑ってんだ兄ちゃんを奪ったお前がヘラヘラヘラヘラ…」
御柳「…大神さんに習わなかったのか弟、野球は楽しいもんだぜ」
大神月「!」
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大神照「なあ、野球楽しいだろ」
月「うん!兄ちゃんとのキャッチボールが1番楽しい!」
大神照「そうかそうか、嬉しいこと言ってくれるなあ」
月「将来はメジャーで兄ちゃんのボールを受けるよ!」
大神照「お!ならみんな一緒に世界一だ」
月「それは無謀すぎない?」
大神照「なに言ってるんだ男ならBIGに行こうぜ!」
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猿野「お前そんな顔で野球して楽しいのか?」
月「あ?」
月「楽しめだ?もう楽しめるわけねえだろ」
猿野「そうか、小さいな」
月「あ!?」
猿野「また楽しく野球できたらいいな」
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御柳「楽しめ
大神「………」
(今さら、今さら楽しむなんて)
久芒「急にどしたングか?」
椿「なんか爽やか野球少年みたい」
この打席で兄の事を思い出し、困惑した大神月は見逃しの三振をしてしまう。
『珍しい大神くんの見逃し三振です』
『先程の御柳くんのような暗い表情でしたね』
7回裏
ツーアウトランナーなし
華武0-1セブンブリッジ
御柳くんの次は大神弟くんの笑顔が見たいです。
次回は明日の夜に投稿したいと思います。