新大宮市営球場
準決勝第二試合
『オールド高校野球ファンの私もこの対決は心踊りますねえ』
『十二支高校の全国3連覇世代の中心人物が監督として出てきますからね』
十二支高校は20年前夏の甲子園3連覇した黄金時代がある。
『ミスターフルスイングとしてプロ球界でレジェンドの
『この2人が監督として戦うこの試合は各方面でも注目が集まっています』
『去年もこの対決はありそれなりに注目されましたが、3回戦でした』
『今年は準決勝ということもあり昨年よりもスカウトや記者の数は断然多いです』
『準決勝第二試合はゲスト解説にその十二支高校で2人の同級生でレギュラーキャッチャーだった今田さんに来ていただきました。よろしくお願いします』
今田『お願いします』
『お2人は高校生のときどんな選手だったんですか』
今田『あの2人はけっこう……』
羊谷「うちは先攻だ、兎丸頼むぞ」
兎丸「任せて!出塁するよー」
村中紀洋「まずは守備だ沖!」
沖「出来ることはします」
『さあ、両チームがベンチの前に出てきました』
『いよいよ試合が始まります』
十二支高校
1番センター
2番セカンド
3番ファースト
4番サード
5番レフト
6番ライト
7番キャッチャー
8番ピッチャー
9番ショート
黒撰高校
1番ショート
2番レフト
3番ライト
4番キャッチャー
5番サード
6番ファースト
7番センター
8番セカンド
9番ピッチャー
整列で向かい合う両チーム。
村中由太郎「さるのーやっと公式戦で勝負できるぞ」
猿野「ああ、楽しみだな」
斎柳「狸間、投げないの?」
狸間「こっちの作戦は言えないなあ」
十藤「またサヨナラ打っちゃうぜ」
子津「絶対にさせないっす」
涙山「ふーちゃんのために勝つ」
兎丸「なんか不気味だよ」
犬飼「……」
沖「あうう…」
「礼!」
「お願いします!」
『マウンドには黒撰のエース沖くん、バッターは十二支の不動の1番バッター兎丸くん』
『兎丸くん、昨日は途中交代だったので気合い十分でしょう』
兎丸(みんなにナックルを見せないとね)
猪里(沖が成長してる、犬飼が復帰、秋の練習試合とはぜんぜん違う展開になるはずばい)
虎鉄(どうしても試合のイニシアチブを取りたいNa)
猿野(そのためには先制点取らねえとな)
沖「はあ」
シュッ
″デビアスシュート″
兎丸のバットが
兎丸(初回初球シュートって練習試合とおんなじじゃん)
猪里(違うのはキレばい)
兎丸(ふー、ボールが速いわけじゃないから対応するぞ)
沖のストレートの球速は120km/h程度。
変化球はほぼ100km/hくらいだった。
″レストカーブ″
カキンッ
打球はピッチャー左側にボテボテの打球。
作中一の俊足を誇る兎丸はこの打球を内野安打にする。
兎丸「よーし」
朱牡丹「あのチビやっぱり速い
試合を終えた華武高校はスタンドで観戦している。
由太郎(兎丸出しちゃったのは厄介だな)
「沖!バッター集中でいこう」
沖「コクッ」
羊谷(一球目から盗塁しろ)
兎丸(へへっガッテン!)
沖のセットポジション、左足が上がった瞬間兎丸はスタートする。
「逃げたー!」
『兎丸くん初球から単独スチールです』
由太郎「させるか!」
ストレートを外させていた由太郎は万全の体制で二塁へ送球する。
「セーフ」
『見事二塁を
『あんな速い子いるんですね素晴らしい』
今田『私がずっと気になっているのは黒撰高校のキャッチャーなんですね』
『というと?』
今田『今のはピッチドアウトしてランナーを刺しにいったと思うんですけどできなかった』
『そうなるともう兎丸くんの二盗は防げないってことですよね』
『まあ確かに沖くんのクイックもよく送球もストライクでした』
今田『言ってしまうと由太郎くんのキャッチャーとしての能力に疑問があるんですよ』
『昨年は兄弟バッテリーで
『今年はチームを引っ張る声掛けとかは出来ていますがリード、送球、的としての安定感、どれを取っても由太郎くんは微妙なんですよ』
『なんと由太郎くん三盗も許してしまいました』
兎丸(昨日休んだぶん調子いいや)
今田『捕球能力は高い方ですが、埼玉では辰羅川くんの捕球は郡を抜いていますしそこまで目立つスキルでもないんですね』
『なぜ私がここまで言うかいうと斎柳くんがいるからなんです』
『斎柳くんというとシニアで四神として全国制覇を果たした…』
今田『ええ、彼のシニア時代を見たことがありますが素晴らしいキャッチャーでしたよ』
『圧倒的な統率力、視野の広さ、ピッチャーへの気配り、
『今田さんは自分がキャッチャーをしていた分歯がゆく思っておられるわけですね』
今田『そうですね、村中の息子の由太郎に頑張ってほしい気持ちはありますが、ちょっと複雑です』
本作2度目の十二支vs黒撰が始まりました。
次回は明日の夜に投稿したいと思います。