斎柳「ツーアウトー!」
由太郎「ツーアウト!」
十藤「ツーアウト!」
(何もしてないけど…)
?「お、斎柳」
?「あのキャッチャーすごい
?「なかなかBIGでかっこよかったじゃん」
羊谷「やられた」
(あの前進守備は
(もともと
(最後は捨て身でバットが振り下ろされる瞬間に前に出てプロテクターで押さえて送球)
(恐ろしいルーキーだな)
(兎丸が優しいか非道かは運任せってわけか…)
辰羅川「!あの時」
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ボールを落としてかの子に取ってもらおうとするが、得意のスピードで兎丸が拾う。
兎丸「はい!」
斎柳「優しいんすね」
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斎柳(運任せなんかしないんす)
『斎柳くんのビッグプレーが出てツーアウトランナーなし!』
『打席にはキャプテンの猪里くん』
『このまま完封されてしまうのか、それとも…』
あと1人で試合終了という打席に立つことは人生であまり多くない。
1年で百何十試合と戦うプロならまだしも彼らはまだ高校生。
十二支高校vs黒撰高校というカードは練習試合合わせて3度目だったが、その全てでそういった打席を経験しているのがこの猪里だった。
過去2度は逆転のツーラン、反撃のヒットと最後のバッターにはなっていない。
斎柳(ファールを打たせて″小町″で決めるのが単純だがベスト!)
猿野「猪里せんぱーい、絶対出てくださいよー!」
犬飼「先輩!頼みました」
虎鉄「猪里ちゃん、俺まで回せYo」
「キャプテン打ってー!」
「うおおお、まだ終わりませんよー!」
「俺たちのキャプテンならいけますよー!」
ベンチ、スタンドあらゆる方面から猪里を励まし、鼓舞し、時には悲痛な叫びが聞こえる。
皆まだ十二支の夏が終わってほしくないと思う人達だった。
猪里「みんな、俺をキャプテンにしてくれてありがとうったい」ボソッ
これは周りが支えてくれなきゃ何もできない、キャプテンなんか務まらなかった。
と思った猪里の本音だった。
しかし、もちろんそんな事を思っていた他の十二支高校野球部員70人中1人もいない。
優しくて気配り上手で時にはプレーで引っ張る誰からも愛されるキャプテンである。
キンッ「ファール」
斎柳(よし、追い込んだ)
「沖さん、ナイスす!」
沖「コクッ」
(最後の一球……!)
『カウント1ボール2ストライクこれが最後のボールになるのか』
『ここまで132球を投げている沖くん』
『おそらく決め球はナックルでしょう』
猪里(やるばい)
虎鉄「猪里!」
″小町″
シュッ
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昨年の8月
甲子園本戦が行われていた頃
蛇神「どうしたのだ猪里、急に修行がしたいなど」
猪里「お願いします、最高学年としてどうしてもやらんちゃーいけんばい」
蛇神「
猪里「わかってますたい」
一週間後
蛇神「もう教えることは無い也、よくがんばった」
猪里「実は…」
蛇神「お前は目がいい、
猪里「え?」
蛇神「汝の覚悟はわかった、だが使ってはならぬぞ」
猪里「………はい」
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″
猪里(数奇将星我が元に)
カキンッ
『打ったー打球は三塁線抜けるか…』
涙山「通すわけないだろう」
打球は涙山のグラブの先に当たり記者席に入ってしまう。
「エンタイトルツーベース」
涙山「うむ、思いのほか打球が強かった」
『土壇場で十二支高校、同点のランナーを出しました!』
『おや、猪里くんふらふらしていますね』
昨年の十二支vs黒撰
8回表ツーアウトランナーなし
2点差を追う場面でバッターは3番の蛇神。
ピッチャーは″小町″を操る村中魁。
蛇神は″小町″のカラクリに気づき攻略したかに思えたが最後は2分の1の確率だということが判明する。
チームを勝利へ導くため蛇神は視神経を最大限に引き出し分裂する小町を普通のボールのように打った。
その技が今の″無明眼″である。
これは視神経への負担が大きすぎるため使った人は失明するというリスクのある技だった。
猪里「虎鉄、俺、打ったばい」
虎鉄「ああ、見てたZe」
猪里「これでほんとのキャプテンになれたやろか?」
虎鉄「何言ってんDa、お前は最初からずっと最高のキャプテンだYo」
十二支高校最終回ツーアウトから同点のランナーを出した。
猪里キャプテンは光を失いました。
次回は明日の夜に投稿したいと思います。