ミスフル 続編!   作:トータス検二郎

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十二支高校大ピンチです。


071発目 一球

恐ろしくスイングスピードを上げたスイング“空蝉(うつせみ)”。

 

開発者の1人埼玉代表監督に教わった猿野、御柳、由太郎。

開発者の1人の弟であるセブンブリッジ大神月。

 

この4名が埼玉におけるこの技の使い手なのだが、今回は御柳の“空蝉”が子津の“砂燕・乱”に襲いかかる。

 

 

十二支マウンド

 

子津「満塁…逃げ場は無いっすね」

猿野「ああ、あんな野郎からは三振奪ってやれ」

巳上「ゲッツーでもいいですよ」

 

黒豹「球数を気にしてる場合やない、とにかく全力で来いや」

子津「うす!」

 

 

 

『2点差1アウト満塁の大ピンチ、子津くんが踏ん張るのか』

『それとも全国一の4番が前打席同様打って点を取るのか』

 

 

 

桜花「へーいいなあ」

 

御柳「4番の仕事ってやつね」

 

シュッ

 

御柳(まずは一球打席で見せてもらうか)

 

バシッ「ストライク」

 

 

御柳(変化を見てからスイングしても間に合いそうだ、次で仕留めてやる)

黒豹(なんややけに落ち着いてるな、ここは…)

子津「コクッ」

 

スーッ

『おっと子津くん、ランナーがいますが振りかぶりました』

『ホームスチールはしづらいですからバッターにしっかり集中するためでしょうね』

 

 

黒豹(もしこいつが見てから打てるんなら“乱”でコースを出し抜けへん)

(なら子津の一番のボールを要求して球威で抑える)

 

 

“砂燕”はリリースの瞬間に指を地面にえぐらせることで砂塵を巻き上げバッターの視界を上げる。

ただ、指へのダメージは大きくスピードが少し遅くなるのが弱点である。

 

砂塵を巻き上げない “スワロー”はスピード、球の威力、バッターへの気迫、という多くのポイントで“砂燕”を上回る。

 

 

 

子津「うをおおお」シュッ

 

菖蒲監督「!」

柘榴「なんと」

源武「砂塵が上がらないってばよ」

 

グイッ

御柳(真上に変化した、満塁ホームランだ)

“空蝉”

 

カキンッ

 

黒豹「くそ」

猿野「やめろー」

 

 

『打ったー!打球は大きな弧を描きセンター後方へと飛んでいく』

『ホームランなら逆転です』

 

 

兎丸「行かせない!」

虎鉄「捕れよ兎丸―!」

 

辰羅川「そんな…」

羊谷「大丈夫だ」

 

犬飼「?」

羊谷「大丈夫、あの球はフェンスを越えない」

 

桃谷(お願い、入らないで…)

 

バシッ

御柳「なに…」

(パワーで押されたのか?)

 

『捕った!捕りました!センター兎丸くんの超超ファインプレー!』

『普通ならあの打球は外野を抜けて2点以上入っていますよ』

 

『兎丸くんはあの足という武器なら全国一かもしれませんね』

『ただもちろん犠牲フライで1点を返しています』

 

『確実に流れを奪ったかに見えましたがこのプレーは十二支に確実な追い風を吹かすでしょう』

『点差は1点、まだチャンスなのでわかりませんよ』

 

 

柘榴(絶対に打ちますよ)

 

2年生クリンナップトリオの中でも少し劣るのがこのキャッチャーの柘榴。

特に4番に打たれた後の気落ちした投手にとどめを刺すことが多かったが、今日はそうではない。

 

集中力を持続させた子津はここをしっかりと打ち取る。

 

 

 

子津「ふー、何とか1点で切り抜けたっす」

黒豹「よくやったわ子津」

猿野「ナイスボールねづっチュー!」

 

巳上「兎丸さん最高です!」

虎鉄「あれ捕るなんて思わなかったZe」

兎丸「へへん、攻撃でもやっちゃうもんね」

 

 

 

?「6回だけどこの十二支の攻撃でこの試合決まりそうじゃん」

沼崎「本当かよ」

?「源武…」

 

 

 

 

『なんとなんとまたもフォアボール、これでノーアウトのまま3者連続四球で満塁』

『ストライクが入りません華武高校エースの桜花くん』

 

『ここでバッターは本日ホームランの4番猿野くん』

『絶体絶命のピンチを自ら招く形になってしまった』

 

猿野「ここでケリつけようぜ」

桜花「ふふん、おさるさん」

 

辰羅川(四球を出しているのに動揺が見られませんね)

羊谷(決めてやれ猿野)

 

 

 

桜花(まる)の才能は去年のエースをも上回ると常に言われているが、ムラッ気があり気分や調子次第で結果が変わるというものである。

その周りの評価を桜花は全く気にしなかった。

 

投げたいときに投げたいボールを投げる。

投げたい状況で勝負したいバッターと対戦する。

 

小さい頃から指導者の言うこともきかず、毎日毎日ハードな投げ込みを行い結局全国優勝投手になった。

しかし、結局この投げ込みが影響し,プロでは大成することができないのはまた別の話。

 

 

黒豹(なんでキャッチャーはマウンドへ行かんのや)

 

?(もしかして…)

桜花兄「やれやれ困った弟じゃわい」

 

 

県大会で相手バッターにほとんど興味を示さなかった桜花が唯一気にしたのは十二支の猿野。

 

投げたいとき:桜花の一番調子が良いのはだいたい60球前後を投げたとき。

投げたいボール:ストレート

投げたい状況:ノーアウト満塁

勝負したいバッター:十二支高校 猿野天国

 

 

柘榴(さあ、整いましたよ)

 

 

 

 

 




この投手のバックを守る野手陣はどんな気持ちなのでしょうか。
次回は明日の夜に投稿したいと思います。
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