白雪「皆さんこんにちは、昨年に引き続き今年も埼玉選抜の監督を務めます白雪
「大会が終わるまでの約一ヶ月間皆さんで力を合わせて頑張りましょう」
昨日まで敵だったとはいえ今は共に優勝を目指す仲間であると同時にメンバーを争うライバル。
複雑な関係の彼らだが、見知った仲も多くコミュニケーションはしっかりと取れている。
由太郎「さるのー、打たせないぞ」
猿野「かかってきなさい」
Mr.チェント「生意気なやつ」
十藤「打たせていいぞー」
兎丸「こっちもこっちもー」
玄渕「にぎやかな後輩たちだな」
人見知りせずムードメーカーがいるのがこの雰囲気を生んでいる。
特に昨年主力だった猿野、由太郎を中心に2年生が元気を見せる。
しかし、その反面少し大人しい固まりがちらほら。
巳上「すごい人ばっかりだぜおい」
丑光「そだねー」
須咲「なぜ我の周りに人がいない」
大神月「そんな上からだからじゃないのか」
黒豹「なんや初選出は緊張するわあ」
子津「ちょっと気後れしちゃうっすね」
他県の選抜では最後ということもあり2.3年生のみで構成されているチームもある。
埼玉の白雪監督がそうしなかったのは特に大した理由ではない。
ただ単純に実力と守備位置のバランスから選出しただけだった。
シュッ バシッ
「ナイッショー」
金剛「ありがとうございます!!」
カキンッ
「おお打つねえ」
斎柳「もっと打ちますよ」
去年の全国一は確実に1年生のおかげのものだった。
猿野、犬飼、御柳、由太郎、この4人なくして優勝はなかった。
そのような爆発力を今年の1年生にも期待している。
この4人のうち1人はケガのため本大会に出場ができない。
白雪「須咲くん、ちょっといいかな」
須咲「なんでしょう」
白雪「君の四大秘球を完全なものにしたくはないかい?」
須咲「?」
大神月(……)
合宿で重点的に行われたのは守備連携である。
サインプレーの確認、慣れない守備位置をオプションとして守るなど。
打撃は個人でもできるが守備はそうはいかない。
投手10人、捕手3人、内野手7人、外野手5人くらいを考えていた。
当確のランプがともっているのはこの時点で10人。
甲子園本戦を既に3回勝利している華武高校から6人。
この合宿参加の猿野、由太郎、大神月、須咲である。
甲子園本戦準々決勝
華武高校(埼玉)対
全国三冠を狙う華武高校と東北勢初優勝を狙う聖高校。
沼崎「やっと来たなこの時が」
大神「最高の舞台じゃん」
百湖「あ、源武」
御柳「あいつが大神さんの2人目の…」
埼玉県予選を見に来ていた3人がベンチに見える。
-大神
大神照の2人目の弟。4月生まれの月と3月生まれの嗚。
1年生にしてエース。兄と同じく四大秘球を扱う。
右投げ右打ちで大神照に最も近い男と言われる。
-
中学四神の最後の1人。右投げ右打ちの一塁手。
中学時代から大物打ちとして知られ長打率.700あったほど。
足は速くなく、図体がでかい。
清池「お前がずっと言ってた華武高校の御柳くんだな」
大神嗚「キャプテン、避けては通れない壁ですよ」
-
右投げ左打ちの遊撃手。聖高校のキャプテンで器が大きい。
トップバッターとして活躍するが一発も少なくない。
非常にさわやかだが、裏の顔はとても怖い。
清池「当然だ、全国一を倒して頂点をもらおう」
福島県は13年連続この聖高校が夏の甲子園本戦に出場しているが、最高はベスト4。
有名な話東北勢は高校野球100年の歴史で頂点に輝いたことが無い。
清池主将も史上初の夏制覇を夢見て入学してきたがここまで2年連続ベスト8止まり。
今年は大型ルーキー3人をスタメンに加え自身の記録超えに挑戦する。
『本日準々決勝第4試合、最大の注目カード』
『この試合を観るために朝早く球場に集まった方も多いかもしれません』
『今大会2試合連続完封の桜花くんに聖高校の強力打線が襲いかかります』
「プレイボール」
ズドン
「ストライーク」
『いきなり来ました161km/h!』
『球場はわれんばかりの大歓声』
『相手はたまりませんよねこれは』
清池「これが桜花…!」
とてつもないボールを投げられて投手の方を向く清池は桜花の所作に目が行く。
清池「なんか違和感が」
ズドン「ストライクツー」
『またも100マイル!球場のボルテージがすさまじいことになっていますよ』
清池(わかった、こいつ俺を見ていない…)
今までの対戦相手はもちろんバッターに対してボールを投げていた。
しかし、桜花は違う。
投げたいボール、納得のいくボールを投げたいだけだった。
桜花(んー、やっぱりつまらないなー)
柘榴(あれ以来心ここに在らずといった感じですね)
桜花の脳裏にはノーアウト満塁での猿野の打席がよぎっていた。
猿野との対戦はどんな結果だったのでしょうか。
次回は明日の夜に投稿したいと思います。