埼玉選抜のメンバーたちはごはんまでの時間テレビで華武高校の試合を観戦していた。
『試合が動いたのは1回の裏、3番椿くんを歩かせた後の御柳くんの打席』
カキンッ
由太郎「うわ!」
金剛「なんですか今の!!」
『初球を完璧に捉えたが、レフトポール左を通過した特大ファール』
『これ少し間違えば甲子園の場外に行ってましたよ』
『そして2球目、アウトコースのカットボールを…』
キンッ
『これが不運にもピッチャー大神嗚くんの右肩に直撃』
大神月「ええ…」
須咲「四大秘球があっさり」
猿野(くそ、どんどん先に行ってやがる)
『大神くんはこの回で降板』
『後続もあっさり連打を食らい2点を失うとその後も華武高校は効率よく加点していきます』
白雪「おーい、ごはんできたよー!」
一同「はい!」
白雪(華武高校が準決勝に進出しそうだね)
(三冠してしまったら代表に入ってもらわないっていうのも考えるか…)
♦
須咲「よろしくお願いする」
白雪「うん、今日も元気にレッツサイクリング!」
昨年の埼玉選抜で、十二支の犬飼の四大秘球が完成していないことを指摘したのがこの白雪監督である。
そのときの下半身強化メニューが自転車で六甲山ノンストップ坂登り。
これにより四大秘球を大幅強化した犬飼は優勝に貢献していた。
全く同じメニューをセブンブリッジの須咲が行っていた。
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キンッ、バシッ
カキンッ、バシッ
十藤「いいぞ由太郎ー!」
由太郎「へへっ」
巳上「負けませんよ村中さん」もぐもぐ
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白雪「由太郎くん、今回は君をキャッチャーで使うつもりはあまりないんだ」
由太郎「え」
白雪「今回選抜したキャッチャーは多い、特にセブンブリッジの大神月くんや十二支の黒豹くんのキャッチャー能力は非常に高い」
由太郎「そうだけど…」
白雪「そして君は自分のチーム事情も薄々感じているはずだ」
由太郎「……」
夏の大会で由太郎は後輩の斎柳にキャッチャーを譲ることがあった。
そのときに守ったポジションはセカンド。
白雪「逆にバッターとしては御柳くん、猿野くん同様絶対に使いたいこともわかってほしい」
由太郎「……セカンドを練習すればいいんですか…」
白雪「その通りだ、そうすれば君は日本を代表するセカンドになれることを断言しよう」
由太郎(日本代表…)
「はい、やります!」
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妙高「村中はキャッチャーじゃないみたいだね」
武蔵「お前もスタメン取れるチャンスじゃねえか」
妙高「……うん、そうだね」
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白雪「妙高くん」
妙高「は、はい どうしたんですか?」
白雪「はっきり言っておくけど君はどちらかと言うとデータ班として呼んでいる」
妙高「え…」
白雪「もちろん起用できるときは使いたいけど大神くん、黒豹くん、村中くんを押しのけて君がマスクをかぶる機会があるとは考えられない」
妙高「……」
白雪「酷なことを言うかもしれないけど僕もキャッチャー出身だからね、ちゃんと言っといたほうがいいと思って…」
妙高「…薄々試合に出られないんだろうなというのは気づいていました」
「僕は野球が好きです 勝ちに貢献できるのなら喜んで協力させてください」
白雪「ごめんね、損な役回りを ありがとう」
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白雪「斎柳くん、丑光くん、ちょっといいかな」
斎柳「どしたんすか」
丑光「はーい」
白雪「君たちはきっとこの大会のキーになると思う」
斎柳「去年の由太郎さんたちみたいにですか?」
白雪「そう、察しが良いね」
「ただ、君たちがスタートから出ることはほとんどないかもしれない」
斎柳「んー現実的にはそうでさあねえ」
丑光「そだねー」
白雪「だから君たちはバッティングだけ練習してもらう」
「とっておきの技を伝授したい」
斎柳「それも由太郎さんたちの?」
白雪「んーそれはどうかな」
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白雪監督はチーム作りのために動いた。
構想としてはサード猿野、セカンド由太郎、キャッチャー大神あたりが確定である。
投手は須咲の四大秘球完成前は沖、Mr.チェント、子津を主と考えていた。
華武高校に関しては三冠で燃え尽きてしまわないか不安視している。
本音を言えば優勝できず、リベンジというメンタリティを兼ねてメンバーに加わってほしいところである。
そうすればほとんどの試合で桜花に投げてもらい、御柳、朱牡丹、久芒にスタートから活躍してもらう。
だんだん白雪の中で構想が出来上がってきたが、もちろんそううまくはいかない。
原因は予想外の不振、予想外の好調、ケガなどがあげられる。
今の理想スタメンをこの話の最後に記すが、本番はこうならない。
1番 朱牡丹
2番 久芒
3番 村中
4番 猿野
5番 御柳
6番 大神月
7番 玄渕
8番 武蔵
9番 桜花
次は華武高校の決勝戦を書きます。
次回は明日の夜に投稿したいと思います。