夏の甲子園決勝
華武高校 対 栄都学園
1回表ノーアウト1.2塁 3番セカンド椿
将猿(焦らないで、バントさせればいい)
羊谷(コクッ)
『連打のランナーを置き椿くんはバントの構え』
『分身するボールをうまく転がすことができるか』
シュッ
ボールはアウトローとインローに。
コツン
『いいところに転がした椿くん送りバント成功』
『栄都学園バッテリーはアウト一つをもらいにいきましたね』
椿「まあ、繋いだぜ」
(簡単にさせてくれたな)
御柳「ナイス」
(打ち取る自信があるのか?)
白雪(まずはお手並み拝見かな)
猿野(ここで点をとれば一気に近づく)
由太郎(先制点を取るのが4番の仕事だ)
皇子「ホームで刺すぞー」
-吉辰
右投げ右打ちの1年生セカンド。全てのプレーが丁寧でミスが無い。
バントは小学5年生以来失敗していない。黒髪の七三分け。
羊谷(打たせないよ)
シュッ
バシッ「ストライーク」
御柳「おお、ほんとに分身しやがった」
源武「早く打つってばよー!」
向井「先制点お願いしまーす!」
『今のは様子見というところですかね』
『全国一のバッターとも言われる御柳くんも決勝ということもあり慎重です』
スカウト「これで高校2年生…」
スカウト「18人中3年生が4人というのも特殊ですね」
羊谷(行くぞ将猿、“
シュッ
御柳(分身してるとはいえ質量が違う)
(ぎりぎりまで引き付けて重さを感じる方を打つ!)
球の重さを感じる。
御柳は簡単に言っているが強打者にならないと感じ取れないものである。
打つボールがわかれば確実に打てるはずだった。
クイッ
御柳(な、曲がっ…)
ガキン
打球はピッチャー真正面のゴロ。
しかし、振り切っているから意外と打球が速い。
バシッ
羊谷(危ない)
『羊谷くんの好捕で御柳くんをピッチャーゴロに仕留めました』
『ツーアウト2.3塁に変わります』
本来、変化した後でも対応できる力のある御柳にほとんど変化球は通用しない。
ただ今回は分身の方に気持ちが行っていたため対応しきれなかった。
将猿(決まったな、分身ボールを変化させる“鵯”)
羊谷は分身ボールを扱い5番の柘榴も打ち取る。
柘榴(厳しいですね)
『初回見事ピンチを無失点に抑えました』
『巷では華武高校の三冠を応援する人と1年生チームを応援する人がほぼ同数程度でしょうか』
『特に栄都学園は甲子園に来てから快進撃を続けておりファンを増やしているイメージがありますね』
『フレッシュで一生懸命なところに好感を持つ人が多いのではないでしょうか』
『その栄都学園の先頭バッターはお馴染みレフトの
加虎「さあ、行くかねぇ」
「號大くんがんばってーーー!」
加虎「んだべ!」
「きゃーー」
『加虎くんはさわやかな感じで女性ファンも多いですね』
『はい、魅せるプレーも多いですし見ててわくわくします』
-加虎
右投げ右打ちの1年生レフト。足が速く、理想的なトップバッター。
レフトの守備範囲が広く、内野安打も多い。
ナンパな性格だが、本当は地元の彼女一筋。
虎鉄「けっ、やなやつだNa」
長戸「まあ顔はかっこいいな」
桃谷「確かに年下の可愛さみたいなのあるかも」
栗尾「こら未月、銭くんに言っちゃうぞ」
桃谷「だめだよーところでかの子はあの黒撰の1年生とはどうなの?」
栗尾「どうって何も…ただメールだけ…」
洛谷「え!メールしてるんですか!どんな感じですか!」
猫湖「確かに、気になるかも」
栗尾「ええ、もうっ……」
犬飼「うるさい」ボソッ
辰羅川「まあまあ、それにしても御柳くんが凡退しましたね」
犬飼「あんなのあいつの油断だろ」
辰羅川(一番彼の実力をわかっているのはあなたですもんね)
グラウンド上ではバントの構えを見せたりして揺さぶる加虎だったが、桜花が動じるはずなかった。
1番レフトの加虎、2番セカンドの吉辰を簡単に打ち取る。
『いやあ、さすがの桜花くん早くもツーアウトです』
加虎「やられたべ」
吉辰「すごいボールでしたね」
犬彦「そんな俯いてたらチョベリバじゃんか」
「俺っちに任せてちょんまげ」
『ここで登場するのは全国でも珍しい左投げサードの犬彦くんです』
『体幹が強いためほとんどロスなく送球できるんですよね』
-犬彦
左投げ左打ちの1年生サード。打撃に定評があり守備もうまい。
見た目は良いが、言動は奇怪で女子に引かれがち。
犬彦「さーあ、どちらがマブいかの勝負しよう」
桜花「……」
『普段ふざけてはいますが…』
カキンッ
『実力は本物なんですよね』
「ファール」
『言ったすぐから大きな当たりがレフトの左に切れてファール』
『ただ桜花くんはこの大会無失点ですからね、栄都学園の作戦はどうでしょう』
犬彦「キラン、チョベリグだね」
桜花「……」
1回裏ツーアウトランナーなし
栄都の4番はけっこうなキーパーソンになる予定です。
次回は明日の夜に投稿したいと思います。