ミスフル 続編!   作:トータス検二郎

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新キャラの絵を描きたいと思ってはいます。


090発目 喝

 

 

8回表4-6

ノーアウト1.2塁

 

 

金剛(任務のために、お父さんのためにアウトにならなきゃいけないのに)

(どうして楽しいことばかり思い出すんだ)

(コワモテの先輩たち、アホみたいな同級生……)

 

(そうか、僕は楽しかったんだ)

(これが楽しいってことだったんだ)

(任務任務の生活で初めての気持ち……)

 

(もっともっと……)

 

 

(みんなで野球がしたいんだ!!)

 

 

 

 

湧いているのは埼玉側のスタンド

 

 

「キター!やっと出た金剛の一発!」

「さすが武軍の4番!」

「あれで1年とかやばすぎるだろ!」

 

 

三笠「よっしゃー!それでこそうちの大黒柱!」

島風「ランナー2人のホームランで3点だ!」

 

霧島「ふっ」

(やるじゃないか)

 

 

島風「笑った?いま笑いましたよね」

三笠「おう、なんかふふって感じで」

 

 

ダイヤモンドをゆっくりと駆ける金剛

「ちょっと武蔵さん!!変なこと言ってたでしょ!!」

 

武蔵「いや、あれはお前が元気なかったからちょっと」

妙高「ははっ怒られてる」

 

金剛「妙高さんも!!そのスカウターみたいなやつ壊してもいいんですか?」

妙高「これだけはありえないよ!」

 

赤城「ははっナイス和了(ホーラ)

 

 

 

白雪「うん、もう大丈夫そうだね」

 

 

満面の笑みで走る金剛を見て普通の人なら逆転ホームランが嬉しかったのだろうと思う。

 

しかし、その笑みはチームメイトとの本物の笑顔。

まだ先輩たちと一緒に全力でプレーできる喜びの笑顔。

 

そして、父に初めて刃向かってしまった決意の笑顔でもある。

 

 

 

 

♢

 

政治家秘書室

 

金剛父「まったく、あの埼玉の監督にも困ったな何がミスだ」

「野球なんかに割く無駄な時間は無いというのにやれやれ」

 

 

ポチッ

 

無意識につけられたテレビには公共放送。

ちょうど甲子園の試合が放送されていた。

 

1人で映る満面の笑みの息子。

 

 

 

金剛父「え?なんだこれは」

 

事態を読み取るのに少し時間がかかってしまうが、これが正真正銘息子であると気づく。

勝ってるじゃないか、とか

あいつ打ったのか?などの不満をひとしきり漏らした後、

 

 

 

金剛父「しかし、あいつあんな顔で笑うんだなあ」

 

 

 

♢

 

 

『出ました8番金剛くんの逆転スリーランホームラン!』

『決勝で負傷してしまった華武高校久芒(くぼう)くんの代わりのスタメンだと聞いておりますが』

 

『いやいやなんと素晴らしいバッティングをする1年生でしょう』

 

『キレイに逆らわずレフト方向へ打ちましたね』

『あれがフェンスを越えてしまうんですから末恐ろしいですよ』

 

 

 

灰狼「えろううまく打たれたな」

 

「9番子津くんに代わりまして丑光くん」

 

灰狼「なんやてリベンジできひんやないかい」

 

 

 

 

白雪「あと気がかりなのは華武の5人と彼らかな…」

 

 

猿野「おら続けカーリング女子ー!」

由太郎「そうだ1年生根性見せろー」

 

 

いつも一緒にプレーするメンバー

もとい去年代表で一緒にプレーしたメンバーがほとんどいない。

 

さらに4番の座を争う御柳の不調交代。

エース桜花の大乱調。

 

なまじっか二度目の選出であり昨年からレギュラーだった彼ら。

自分でもわからない緊張感やら高揚感で普段通りのプレーができなくなっていた。

 

 

由太郎(なーんかおかしいのはわかってんだけど、何がおかしいのかはわかんねえんだよなあ)

 

猿野(あがっちまってるのかこの猿野様が……いや、そんなわけないか)

 

 

沖「ふわふわタイムだね」

 

由太郎「お?なんか言ったか沖?」

 

沖「別に何も」

 

 

 

 

白雪「ま、ここは丑光くんの成果を楽しみにしようかな」

 

 

 

仏教の三身

一切の仏に三種の仏あり

一に応身仏、二に報身仏、三に法身仏なり

 

応身(おうじん):仏が現世に現れるときの姿

報身(ほうしん):修行で悟ったときの姿

法身(ほっしん):仏が説いた功徳、あるいは真理

 

応身を利用した技が猿野たちの“空蝉”

速い球を打つことに特化している。

 

そして、今回丑光たちが教わったのは報身を利用した技。

 

 

 

 

丑光「“般若(はんにゃ)”」

 

ガギンッ

 

 

斎柳「お!」

白雪「うーん」(まだまだだね)

 

 

 

________________________________________________________

 

 

斎柳「あの、これいつまでやれば…」

 

「あーら、喋ったらダメじゃなーい」

「それとも私にお・し・お・きされたいのかしら?」

 

斎柳「そそそんなわけないじゃないですか!おれは可愛い女の子が好きなんですよ」ごにょごにょ

「しかもほら横!寝てますよ」

 

丑光「そだねー」むにゃむにゃ

 

 

「寝てないじゃないの」

 

 

斎柳「いや寝言寝言!」

 

金剛「あのなんで僕はここに!!」

 

 

 

「あなたも3人ともほんとかわいいわねー食べちゃいたいくらい」

 

 

 

白雪に選ばれた丑光、斎柳、そして金剛の3人はコーチのもとで座禅を組んでいた。

 

コーチの名前は中宮(なかみや) 紅印(くいん)

昨年のセブンブリッジ3年生。

3番キャッチャーて埼玉代表にも選ばれた実力の持ち主。

 

おそらく正真正銘のオネエ。

 

 

 

紅印「こら!そこ!かーっつ!」パチンッ

 

斎柳「いってー」

 

 

紅印「さあさあ、避けられないと完成できないわよ」

(ふふん、楽しいわねこれ)

 

 

気が乱れたときに警策(けいさく)といわれる棒で肩などを叩く修行が一般的である。

 

座禅を組み、気を鎮め、気配を読み取る。

そして、警策を掴むことがこの修行のメインである。

 

 

 

________________________________________________________

 

 

丑光「むう」

斎柳「金剛は地力で打ってるしまだみんな完成は遠いか」

 

白雪「完成してないのに技名叫んだらダメだよ」

 

 

 

 

 




源武は本戦に出ていたので金剛になりました。
次回は明日の夜に投稿したいと思います。
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