轟け!鬼のヒーローアカデミア   作:ジャガ丸くん

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暇つぶしと思いつきで書いてます。

感想はばっちこい。
心折れたらゴメンネ!_:(´ཀ`」 ∠):


なお自分がヒロアカで一番好きなキャラは轟くんだったのでその轟くんをオリ主と大いに絡ませていきたいと思い今作を作りました。

視点は主に第三者、たまに誰かの視点でやりますが、話ごとに視点固定なので○話のなかで視点が変わることはないかと思います。まる!





百鬼の名

大江家

 

この家は知る人ぞ知る魔境と言えるだろう。

 

この世に数多く存在するヒーローの中でも大江を知る者は数少ないが、この大江家の家長、大江童子のヒーロー名を知らぬ者はいないと言っても良い。

 

日本最大のヒーロー事務所"百鬼"

これを率いているヒーロこそ大江童子

ヒーロー"酒呑"である。

 

百鬼の酒呑とまで呼ばれる彼は数々の称号を手にしていた。

昨年はNo2ヒーロー"エンデヴァー"の事務所を抑え検挙数1位を獲得

それ以前にも大災害における救援作業において災害の中心地まで単身で乗り込み何千という人々を救ったことによる賞の受賞。

またその強さからヒーローの本場アメリカから支援要請を受けたことすらある。

 

日本に、世界にヒーロー酒呑の名は響き渡る。それは童子の父の代から既に有名だった百鬼の名をさらに知らしめる形となったのだ

 

 

そんな多忙なはずの彼も土日は休日である。

それはヒーローの仕事をサボるという理由からではなく、自身の後継者の育成、すなわち自身の息子である大江鬼灯の修行に時間を割いているからである。

 

まぁ、数ヶ月前にその修行に1人追加されたのだが……

 

 

 

「キヒヒヒヒヒ、新しい、新しいねちちうえ!」

 

「いや、なんでお前そんな余裕…ギャァァアアアアアア」

 

 

「おお、いかん、加減が難しいのぉ」

 

 

絶賛その追加の1人、轟焦凍と大江鬼灯は炙られていた。

 

 

これぞ大江家108の修行法の1つ

【スルメあぶり】である。

 

やり方は簡潔。

家に設置られた鉄棒に2人の足を縛り付け、その下でスルメをあぶる要領で火を焚いているだけである。

そのままでいれば燃えてしまうが背や腹が火傷する前に腹筋と背筋を繰り返せばモーマンタイである。

 

尚、今は開始2時間が経過している。

朝食後に何してんだこいつら。

 

 

「ふむ、これはこれで火加減が難しいんだよ焦凍」

 

 

「そういうことじゃねぇぇええええ」

 

「ショートファイト」

 

もはや拷問かと思われる修行に絶叫する焦凍と何故かその修行を楽しそうに受ける鬼灯。

 

いつも通りの週末の光景である。

 

 

 

 

 

 

 

【第2話百鬼の名】

 

 

 

 

 

 

 

「キヒヒヒヒヒ、ショート生きてるかぁー」

 

「………」

 

「屍になった……まぁ別段新しくもないね」

 

「ふむ、まぁここ数ヶ月の修行でここまで耐えられるようになれば重畳。合格ラインであろう」

 

 

死にかけの焦凍が地面に突っ伏す一方、疲労何それ美味しいの?とばかりに焦凍の周りを回りながら笑う鬼灯と顎に手を当てながらフムと唸る童子。

 

お前らはいろんな意味でバケモノか。

そう思う焦凍は悪くないだろう。

 

「鬼灯。この後の修行はお前に任せる。わしは出掛けるが夕餉後。わしの部屋に2人で来なさい」

 

そう言い残し鬼灯の返答を聞く前に霧のようにふわりと童子は消えていった。

残された鬼灯は、はーいと気の抜けた声を上げた後庭に落ちてる木の棒を取り、つんつんと焦凍を突く。

 

 

反応がない。どうやら屍のようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っつ、相変わらず勝てねぇな」

 

それから数時間、毎週恒例のように組み手や個性の増強などの修行を終えた焦凍は湯に浸かっていた。

漏れ出た言葉とは裏腹にその顔はどこか嬉しげである。修行内容は辛い。それはかつて轟家にいた時よりもだ。だが……

 

 

「強くなってるなぁ」

 

明確に強さを感じていた。

そしてなりよりもその顔から分かるように楽しいのだ。日常が。

これまでの白黒で色がどこか抜けていた世界とは違い、彼の世界は今色に満ち溢れていた。

 

 

彼の憎しみが消えたわけではないだろう。

しかし、過去との決別は既に果たした。

あの男とはあの日袂を別った。

母にはあの日その背を押してもらった。

そして、あの日新たな家を手に入れた。

 

それだけで彼にとって十分なのだろう。

今の辛い修行も、大江家のルールも、周囲も、何もかもがめちゃくちゃだが、それが彼には新鮮で、楽しくて、幸せなのだ。

 

 

そう、だから………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ばぁあああ」

 

「ごぼぉぉぉおおお」

 

 

突然湯の中から飛び出しこちらに飛びつき、水中へと引きずり込んで来た鬼灯とのこんな時間も幸せなのだろう……だぶん。maybe…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちちうえーキタぞー」

 

「こんな時間に何の用だよ義父さん(とおさん)

 

 

 

波乱の入浴と苛烈極まる夕餉を終えた2人は朝の通達通り童子の部屋の扉を開ける。

 

 

「そこに座りなさい」

 

ビリっといつもと違う空気に2人の背が思わず伸びてしまう。

 

こいつは誰だ

という疑問が2人によぎる。

 

普段からややお茶目ながらも厳しい父とは打って変わり、そこには百鬼の頭目"酒呑"としての童子が居たのだから当然といえば当然である。

 

サササッと素早く正座を済ませて2人は思考を変える。

 

ただ、この家であるからだろうか。

真面目に聞く姿勢というよりは臨戦態勢のそれに近いのは仕方ないことなのだろうか?

 

2人の頭には童子が何か試してくるのではという思考が渦巻いているのだからこの家の日常の特異性が如実に表れている。

 

 

 

暫しの沈黙

 

それが2人の警戒をより高めることになるが、入室から数分、瞳を閉じて居た童子の瞼がゆっくりと開かれた。

 

 

「お前達は来月には雄英に入る」

 

出た言葉は確認事項のようにつぶやかれた。

 

 

『そしてお前達はヒーローを目指す。それに嘘偽りはないか?』

 

しかし、その後の言葉を聞いた瞬間2人にズシリと圧がのしかかってくる。

それと同時に2人の身体が揺れた。

 

確認事項などではない。

試されているのだ。

 

「「はい」」

 

だが、そんな圧を押しのけるように2人は童子の言葉に返す。

 

『ヒーローとは正義を行う者のことだ。例え相手が強かろうと自分が損をしようとだ。そこには正義を行う責任を負うことになる。少なくとも今巷に溢れでているような者の多くはヒーローなどではない。ヒーローの真似事をする何某だ』

 

ズシンと発される圧がより一層重くなる。

そんな圧に対抗するように2人は自身も圧を放ち始めた。

 

『百鬼の理念は1つ。正義を貫き通すこと。ここでの正義は百鬼の正義。即ち民を守ることに他ならない』

 

ギシギシと部屋がある軋む始める。

それほどまでに童子は……

いや、百鬼の酒呑は圧を込めているのだ。

 

『お前達は大江家にいる。ならば問おう、お前達は百鬼の理念の下その力をふるえるか?民の為にその身を賭す覚悟はあるか!』

 

圧が最大級まで押しかかり、2人の身体も軋み出す。並のものなら既に意識を手放しているだろう。

 

しかし、2人は違った。

一方は冷や汗をかきながらも力強く

一方は圧を受けながらも笑いながら

 

「「あるよ」」

 

応えた。

 

2人にはまだ、ヒーローの事など詳しくはわからない。

何故ならまだ中学の3年なのだから。

だが、百鬼の心得は知っている。

 

鬼灯は15年もこの家で育っているのだ。

焦凍は数ヶ月しかいない。されどその数ヶ月で彼には十分だった。百鬼の心得を刻むのは。

 

 

『では、お前達はヒーローになった際百鬼に所属する気だと捉えて良いな』

 

「「はい!」」

 

続く言葉に間髪入れずに返す。

入る事など決めている。

 

2人にとってそれは憧れなのだから。

 

そんな2人の返答に対してそうか、とその口角を上げ酒呑は嬉しげにつぶやく。

 

すると懐に手を入れたと思えば2つの巻物を床に置き広げた。

 

そこに書かれているのは名前。

焦凍はその名前の数人を、鬼灯の方はほぼ全員を知っていた。

 

 

『これは署名だ』

 

2人がその巻物を凝視していれば付け加えるように酒呑はつぶやく。

それと同時にどこから取り出したのか木箱をそれぞれの前に置いた。

 

『開けなさい』

 

署名から木箱へと視線を移した2人は促されるまま木箱のふたを開ける。

 

そこに入っているのは黒い布。

いや、違う。

これは見たことがある。

白色の"鬼"の一文字が刻まれたそれを手に取ればそれは確信へと変わる。

 

羽織である。

それも百鬼に所属するものだけに与えられる特注の鬼羽織。

 

そして羽織の下には六角形のエンブレムが置いてある。黒色と銀枠のそれには裏面には自身の名が、そして表面には羽織と同じく鬼の一字が記されている。

 

この2つの持つ意味を2人は理解していた。

 

故にそれを見た瞬間顔を上げ酒呑を見つめた。

 

 

『百鬼の殆どがここに署名した。故に今日より2人はヒーロー事務所"百鬼"の見習いとする。これより3年間雄英でその身を、技を、体を磨き資格を取れ。その時は見習いとしてではなく、一員として迎えよう』

 

「「っは!!」」

 

その言葉を聞き2人は頭を垂れる。

これまでの父と子との関係ではなく。

頭目と部下としての態度としてである。

 

「ふ、まぁ……堅苦しい話はここまでだ。今後どうなるかはお前たち次第。しっかり励めよ」

 

っふ、とこれまでの圧が消え普段のおちゃらけた態度に戻った童子はゆっくりと立ち上がると微笑みながら2人の頭を撫でる。

 

「ま、鬼灯。お前さんは今後大変だろう。うちの連中は早く若を見習いにしろってうるさかったしな。正式に見習いになったんだから絡んでくるぞぉ」

 

かと思えば意味深な笑みを込めながらとんでもない発言をかました。

そんなニヤニヤと笑う童子に対し鬼灯はといば

 

「新しいぃ」

こちらもニヤニヤと笑っていた。

彼からすれば、今までとは違う日常を送れるのだ。そう思えば不安などなく、むしろばっちこいなのだろう。

 

「あ、あと焦凍お前も一応気を引きしめろよ。うちの連中、お前が鬼灯の次期側近、まぁ、今の茨木の立場になるとおもっているからな」

 

そうして童子は部屋を後にする。

爆弾を投下して。

 

 

「………え?マジか???」

 

 

その意味を理解するのに数分の時を要した焦凍は

 

 

「はぁぁぁあああああああ!!!!??」

 

 

理解するや否や、絶叫を上げた。

 

 

 

轟焦凍の受難は解けない。

 

いつもの大江家の日常である。

 

 




感想一応お待ちしております。
需要あるかなー?無いかなー?と思いながらも暇つぶしに描いてる作品だから気にしなくていいヨネ☆

轟くんの受難は続く。

いつまで続くのかって?
大江家に入った時点で諦めてくださいw

次回入学します。
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