0500 起床。
伸びをして、自室に備え付けてあるコーヒーメーカーを使い、二杯淹れる。目が覚めた。
可愛らしい侵入者を起こす。服は着ている。初めて来た日は服を着ていなかったため、とりあえずあげたシャツがパジャマ替わりになっている。そろそろ自分のを買ってはくれないものか。まぁ、いいけど。ついでにチェロのメンテナンスをする。最近あまり弾けていないなとも思う。夜にでも弾こうか。
男性は宿舎に私1人のため部屋に設置されたシャワーを浴び、入隊と同時に支給された軍服を着る。侵入者は既にいない。
0600 朝食を摂る。
ここの規律は女共によってかなり緩くなっていたが、現在は元に戻っている。それでも比較的緩いが。そのため、明確な食事の時間が決まっていない。しかし食事の時は毎回隊員全員が揃う。いつも皆これくらいに起きてくるのだ。私はラウラの隣に座り、おはよう、と挨拶。笑顔でおはようと返され、私も破顔する。ラウラ最近よく笑うようになったな。今日の当番はクラリッサらしい。迅速に食事を終わらせ、別れる。
0730 訓練開始。
全員で声を出し、ランニング。各々装備を全てつけた状態で走る。ISを装備し、補助なしで走る人が2人。長物を抱えて走る人が6人。演習場を5周し、10分間の休憩を挟む。低姿勢匍匐と高姿勢匍匐をし、早駆けや静粛移動も行う。これだけでは終わらない。まだまだ続く。
1000 個人訓練。
ISは現在2機しか演習場にないため、必然的に使用出来る人は限られる。また私は例のIS以外は動かせるだけなので、全員にとって有意義なものとなるようメニューは決められていない。なぜか例のIS以外では機体の重さが残るのだ。訓練内容が決まっていないのは軍隊としてどうなのかとも思うが、現状世界中でまともに時間が区切られている軍隊は減少の一途を辿っているため、珍しいものではないようだ。私はL96A1を担ぎ、狙撃用レーンに向かう。ラウラは今日はISを使う日のようだ。
1230 昼食。
隊員が集まり、食事をする。その際、午後に何をするか決めておく。
1300 訓練再開。
昼食終了時、ラウラが私に高速戦闘時の動きを見てほしいと言ってきたので、ついていく。どうやってシュヴァルツで速度を出しているのか疑問になったが、どうやら装甲の大部分を外し、機体重量を軽くしているようだ。しかし、姿勢制御が甘い。方向転換の慣性を殺しきれていない。そのことを伝え、自分はどうしているか、ラウラならどうしたらいいかを伝える。何度も試し、形になった。喜ばしい。
1600 終了。
ここで訓練は一旦終了。早いと思うかもしれないが、これには訳がある。装備を外し、休む。週1で行われる訓練の準備もしておく。
1800 夕食。
少し早めの夕食。手早く済ませる。
1830 訓練再開。
日も暮れてきたので、夜戦訓練開始。暗視ゴーグルもISによるサポートもなしに、朝に行ったことを繰り返す。射撃訓練に対人格闘も行い、夜目をきかせ、感覚的に対象がどこにいるかを判別できるようにする。今度はシュヴァルツヴァルトでこれをやってみようか。
2100 終了。
訓練を全て終え、部屋に戻ってシャワーを浴びる。これからの時間が私の毎日の楽しみなのだ。
2130 遊戯。
娯楽室に歩みを進める。自然と速度が上がっていく。娯楽室には既にラウラが居た。私を見ると、へにゃっとした笑みを浮かべる。ああ、癒される。笑みを返し、ピアノの前に座る。今日は何を弾こうか。最近給料で楽譜を買ったので、レパートリーがかなり増えた。選曲にも一苦労だ。よし、決めた。ホルストの木星を弾こう。鍵盤に手を置き、息を吐く。穏やかに鍵を叩きながら、夜空に浮かぶどの星が木星なんだろうか、とふと思った。今度会った時にブルーノ中将にでも聞いてみようか。ラウラを見る。目を閉じ、体を弱く揺らしながら聴いている。ああ、今日もいい日だ。
2230 就寝。
ラウラと別れ、自室に戻る。ベッドに横になっていると、背中に温かい感触。今日も来た。私は半分寝ているのか目が開かない。寝返りをうって背中にあったものを抱きしめる。抱き返してきた。今日もよく眠れそうだ。