銀色の二重奏   作:乱れ咲

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やっと原作入りました。長かった


原作開始
入学


(こ、、これは、、、思っていたよりきつい、、)

などと考えているのだろうか。キョロキョロと落ち着きも無く、顔色を悪くして、いかにも私、不安ですといったオーラを出す青年が、最前列中央で縮こまっている。こう見ると、やはり男というだけで異質な存在なのだな。

少しして、子供のようにも見える大人が入ってくる。

「皆さん、入学おめでとう。私は副担任の山田真耶です」

返ってくるのは静寂。副担任の先生は泣いていいのではないだろうか。

「あ、えーと・・・き、今日から皆さんはこのIS学園の生徒です。この学園は全寮制。授業中も放課後も一緒です。仲良く助け合って、楽しい3年間にしましょうね」

またもや静寂。頑張れ、山田先生。

「じ、じゃあ自己紹介をお願いします。えっと、出席番号順で・・・」

最前列中央にいるのは2年前の面影を残し、ああ、あの頃の少年が成長したら、こんなのになるだろうな、と予想できる青年だった。うじうじし過ぎだ。胸を張ろう。あ、彼が見ていた女の子に目を逸らされた。彼の知り合いか?

「織斑君?織斑一夏くん?」

やはりというべきか当然というべきか。織斑先生の弟さんでした。呼ばれているぞ。返事したらどうだ?

「んえ、あ、はい!」

間抜けな声を出すな。笑われている。

「あのー、大声出しちゃってごめんなさい。怒ってるかな?でも、今あ、から始まって次お、なんだよね。自己紹介、してくれるかな?ダメかな?」

甘すぎるぞ山田先生。

「いや、その、そんなに謝らなくても・・・っていうか自己紹介しますから、落ち着いてください」

「ほ、本当?本当ですか?本当ですね?約束ですよ。絶対ですよ!」

全く落ち着けていないように見える。人前に立つことが苦手なのか、はたまた男慣れしていないのか。

「えー、と。織斑一夏です。よろしくお願いします」

え、それだけでいいのか?学校の自己紹介って。軍でももうちょっと何か言うぞ。所属とか。ほら、周りの女性たちも見ているぞ。織斑一夏君は後ろを向いた。正面から見ると、ますますあの頃の面影が感じられる。

「スー・・ハー・・。以上です!」

散々溜めてそれか。ほら、みんなこけてる。あ、織斑先生が歩いてきた。

「え、あれ?ダメでした?あぐ!?」

出席簿で叩かれる。

「げ!?関羽!?」

もう1発、炸裂。

「誰が三国志の英雄か、馬鹿者」

呆れたように言う。それにしても、よくあの出席簿壊れないな。かなりいい音を出している。

「先生、もう会議は終わられたんですか?」

嬉しそうに山田先生が聞く。

「ああ、山田君。クラスへの挨拶を押し付けてすまなかったな。さて、諸君!私が担任の織斑千冬だ。君たち新人を使い物にするのが仕事だ」

女性たちからの黄色い叫び。うるさい。どうしてあのセリフでキャー、なんて言えるんだ?千冬様ってなんだよ。様付けって、まあ、織斑先生が魅力的なのはわかるが、だからといってそれはないだろう。

「はぁ、よくもまあ毎年これだけの馬鹿者が集まるものだ。私のクラスにだけ集中させているのか?」

頭が下がります。これが毎年?ストレスで胃に穴が開くぞ。おい、貴女達は叱られるのが嬉しいのか?もうダメだ。わからない。日本人は変態なのか?いや、ここにいるのは日本人だけじゃない。ならこの教室に変態が集められているのか?

「で、挨拶もまともに出来んのか、お前は」

「いや、千冬姉、俺は」

「織斑先生と呼べ」

また叩きつけられたな、弟君。でも、今のは君が悪い。

2人は兄弟説がクラスに流れる。え、知らないの?

「静かに!」

しん、と静まる教室。なんだ、ここだけ訓練して合わせてきたのか?

「諸君らには、ISの基礎知識を半年で覚えてもらう。その後実習だが、基本動作は半月で体に染み込ませろ。いいか?よかったら返事をしろ。よくなくても返事をしろ、私の言葉には返事をしろ」

いや、それは慣れていない子供にはきつ「はい!!」嘘だろ。この教室にいる人達は変態だが、精神は鍛えられているのか?それとも、洗脳でもされたのか?

「ここで解散、といきたいところだが、少し待て。もう1人の男に自己紹介してもらう。ヴァルター!」

ここで呼ばれるのか。因みに、私の出席番号は一番最後。学校は初めてで慣れないだろう、という配慮の結果。こういう場では、ありがたい。

どこ?とか言っている女性たちに失礼なと思いながらも、はい。と返事をして、立ち上がる。全員の目が私を捉える。私の席は最後尾の窓際。景色も良いので、満足している。

「2人目の男性操縦者として来ました。ドイツ連邦軍特設IS部隊に所属しています。名前はフェルテン=ヴァルター。階級は少佐。年齢は多分皆さんと同じです。趣味は読書や音楽を少し。よろしくお願いします」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう1人の男?どこにいるんだ?そう思い、あたりを見回す。他の人たちもどこにいるのか分からず、探しているようだ。

「はい」

テノールの落ち着いた声が後ろから響く。そこか!

視線を向け、言葉を失った。

そこには、男子制服を着ていなければ美女と見間違えてしまいそうな銀髪緑眼の、キリッとした人が立っていた。少女と言うには大人びた印象を受ける。あの人が2人目の男性操縦者なのだろうか。どこか、近づきにくい雰囲気を纏っていた。

年齢が同じには見えない。多分ってどういうことだ?

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