銀色の二重奏   作:乱れ咲

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準備

さて、朝だ。習慣的に0500に起きる。起こす人も、する事も無いのに何故か0300までに寝ればこの時刻に起きるのだ。さて、何をしようかと考えを巡らせる。トレーニングでもしに行こうか。立ち上がって着替える。戦闘服では目立つので、先日レゾナンスなる巨大な店で購入したジャージに着替える。

ブルルル!と端末が震えた。この時刻に電話かと疑問に思うが、ラウラからであると知ると、頰が緩んだ。

「こんばんは、フェルト。いや、そちらはおはようか」

「ああ、おはよう。ん?こんばんは?ラウラ」

不思議な会話に頰が緩む。場所によって時間が違う、知識として知ってはいたが、やはり新鮮だった。

「調子はどうだ?元気か?IS学園はどんな感じだ?」

「すこぶる元気だよ。ただ、どこか兵器を扱っているという認識が甘いような印象を受ける。まあ、本格的にISに触れたのはIS学園に入ってからだろうし、仕方がないとは思うけど」

「そうか。織斑教官は、まあ、元気なのだろうな。あの弟は?」

「言ってしまえば、自分の立場を理解していない愚か者」

はは、酷い言われようだな。と2人で笑う。少し辛口だが、あの手の馬鹿は重要な時にとんでもないことをしでかすことがある。注意しなければならない。

それから、しばらく他愛のない会話をし、通話を終える。さて、元気がでた。行こうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何処を走ろうかと考えていると、織斑先生と目があった。ジャージ姿だ。目的は同じだと思い、近づいてみる。

「おはようございます、織斑先生。ランニングですか?」

「ああ、おはよう。そうだな。どうしても身体が鈍ってしまう」

IS学園外周を走るそうなので、同行させてもらう。

朝の新鮮な空気の中、爽やかな気分で走る。比較的軽めに走ると織斑先生は言っていたが、それでも普通の人の全力疾走に近いくらいはあるのではないだろうか。息を切らすことなく、会話を挟む。

「どうだ?学校生活には慣れてきたか?」

「ええ、おかげさまで。ただ、意識の違いといいますか。仕方のないことだとは理解しているのですが、やはり不安を感じます。特に、言いにくいですが、弟さんがひどい」

「やはりお前もそう感じるか。あいつは望んで来たわけじゃない、とか思っているのだろうが、それでも来なくてはならない環境に自分から足を突っ込んだんだ。自覚を持って行動してもらいたいところなのだがな」

「そうですね」

そこから、ラストスパートなのかペースが上がる。体にぶつかり散っていく風が心地よかった。

 

 

0630。部屋に戻り、シャワーを浴びて制服に着替える。髪を結い直し、部屋を出る。因みに、ISは常に身につけているが、あれ以降声は聞こえない。

 

 

 

 

 

食堂につく。そこそこの人が集まっていた。食堂のメニューが予想以上に豊富なことに驚きつつ、食券を購入。クラリッサに聞いたことがある。食堂にいる女性のことは、お姉さんと呼ぶんだとか。

「お姉さん、サラダモーニング1つ、お願いします」

「あらやだ、お姉さんなんて。お世辞言ってもコーヒーしか出ないよ」

なんかコーヒーくれた。どちらにせよ頼むつもりだったため、ありがたくいただく。感謝の意を伝え、空いている席に座る。

食事は迅速に摂る。比較的平和なIS学園にいても、ゆっくりと食事を摂ることは憚られるのだ。10分以内に完食し、ご馳走さまでした。と食器を返す。織斑先生とすれ違った。お仕事、お疲れ様です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

授業が始まるまであと1時間ある。IS学園の整備室へと足を運び、私のISの装備や弾薬の確認。予備パーツ、不備なし。対IS用特殊弾、数は減ってない。これは軍から送られてきたものと私のオリジナル。放課後の訓練の余った時間と就寝前の時間を利用して作った。リボルバーカノンとマシンピストル用。ショットガン用の特殊炸裂弾も大丈夫。散弾の1つ1つが小型の爆弾となっており、対象を吹き飛ばす。リボルバーカノン用のフレシェット弾、炸裂弾、焼夷弾、徹甲弾も問題ない。時刻を確認。0720。そろそろ行こう。

 

 

 

 

 

授業開始30分前には教室に着いていた。クラスメイトは既に半分ほど集まっている。時間に余裕をもって行動するのは良いことだ。本をカバンから取り出して読む。日本語の読み書きがかなりできるようになったことで読めるようになった日本文学。太宰治の人間失格だ。読んでいて思うが、この作品ほど『自分のことを読んでいる』と思わせられるものはないのではなかろうか。

読み進めてふと時計を見ると、既に授業開始10分前になっていた。本をしまい、授業の準備をする。さて、今日も楽しもうか。

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