最近XDの方でIGNITEギアのガチャを引きましたが、演出がピンク、ピンク、金だったので、こりゃ☆5当たってもメモリアだろうなぁって思ってました。
実際虹枠は無く、金が5つにノーマルが6つでした。しかし、金枠をタップしたら司令が「
これは来るか!?って思いましたが、GXギアや旧IGNITEギアの可能性もあったので過度な期待はしてませんでしたが、当たったのは何と新IGNITEギアの翼さんでした!
後、同じ回で司令が今度は「シュルシャガナだとぉ!?」って言ったんですが、流石に連続で新IGNITEギアは出ないだろうって思ってたら、新IGNITEギアの調ちゃんが出ました!
初回の100個のガチャで翼さんと調ちゃんの新IGNITEギアが出た僕は勝ち組ですね、間違いない(自惚れ)
さて、無駄話もここまでにしてそろそろ本編に入っていきましょうか! エクスドライブギアを纏った響達の勇姿を見届けて下さい!
それでは、どうぞ!
今までに見たことがない白を基調としたギアを纏い、エネルギー状の翼を広げて大空を飛ぶ装者達の姿を地下のシェルターにいる人達もモニターを通じて見ていた。
「お兄ちゃん達カッコいいーー!!」
見ただけ分かるくらいに劇的なパワーアップを遂げた響達の姿を見て、女の子は素直に純粋な感想を述べながら喜んだ。その言葉を皮切りにして、同じくモニターを見ていた多くの人達が明るい表情を浮かべ出した。
「やっぱあたしらがついてないとダメだなぁ!」
「助け助けられてこそ、ナイスです」
「私達が一緒に戦ってるんだ!」
「……うん」
弓美、詩織、創世の3人も、今の響の姿を見て各々の言葉を述べ、3人と共にいた未来は、そんな3人の言葉を聞きながら静かに頷いた。
未来達と同様にリディアンの女生徒達の歌を聞いて立ち上がった響、翼、クリスの3人を見ていた弦十郎は、傍にいた緒川と目を見合わせて口を開く。
「現象的には、ただの空気の震えにしか過ぎない。だが……歌には、確かに力がある。人の想いを増幅して、遠隔に伝達し、自分の限界を超える新たな力を生む……そんな力が……」
「司令……!」
「あぁ……旋律と律動、心と言葉、人の営み……何て、素晴らしいものなのだろうな、歌とは」
一連の光景を見ていた弦十郎は感慨深そうに言葉を述べ、その弦十郎の言葉を近くにいて聞いていた緒川、藤尭、友里は同意するように揃って頷いていた。
◇◇◇
朝焼けが照らす紫天の空の下、響は翼とクリスと共にギアから展開されたエネルギー状の翼を広げて大空を飛びながら地上にいるフィーネを見下ろしていた。
「……皆の歌声がくれたギアが、俺に負けない力をくれた。翼とクリスに、もう1度立ち上がる為の力をくれた。歌は、戦う力だけじゃない。命なんだ」
「高レベルのフォニックゲイン……こいつは2年前の意趣返し」
「(んなこたぁどうでも良いんだよぉ!)」
すると、口を開いて言葉を発していないのにも関わらず、クリスが言わんとしていたことが心に直接語り掛けるかのようにフィーネの脳裏に響いた。
「念話までも……! 限定解除されたギアを纏って、すっかりその気か!!」
今の響達が纏っているギアの姿は、シンフォギアにある全てで3億165万5722のロックの内の幾つかが解除された姿なのだ。
その限定解除によって、響達はギアの出力と戦闘能力の飛躍的上昇と共に飛行能力や念話といった能力を行使することが出来るようになっている。
フィーネは隠し持っていたノイズを召喚する為の聖遺物──ソロモンの杖を取り出し、ソロモンの杖から光を放って複数のノイズをその場に召喚する。
「(いい加減芸が乏しいんだよっ!)」
「(世界に尽きぬノイズの対価は、全て貴様の仕業なの!?)」
「(ノイズとは、バラルの呪詛にて相互理解を失った人類が同じ人類のみを殺戮する為に作り上げた自律兵器……)」
翼に念話で訊ねられたことに対して、フィーネも同じく念話を使ってノイズの存在そのものとその起源について説明し始めた。
「(人が人を殺す為にだと……!?)」
「(バビロニアの宝物庫は、扉が開け放たれたままでな。そこから
「(まった訳分かんねぇことをっ!)」
フィーネの言葉を簡潔にすると、ノイズはバビロニアの宝物庫と呼ばれる場所にいる存在で、約10年に1度のペースで世界に自然発生するものであるということだ。
そして、フィーネの持つソロモンの杖は、その偶然を必然的に引き起こすことでノイズの召喚及び操作することを可能にする聖遺物ということである。
すると、地上に召喚されたノイズ達がその形状を変化させて上空にいる響達に飛来し、響達は空を飛び交うことで飛来してきたノイズを余裕を持って躱す。
限定解除にて翼を得たことで、響達の機動力と回避性能にも大きく幅が出てより一層空間を活かした動きが出来るようになっているようだ。
「落ちろぉぉぉーーっっ!!」
フィーネは、響達がノイズの攻撃を回避している間にソロモンの杖に光を集束させて上空に向けて解き放った。その光は上空で分散し、まるで流れ星のように街全体に降り注いだ。
光が落ちた場所には1度に複数のノイズが召喚され、無数の光が降り注いだことで街は地上も上空も含めて大小様々な無数のノイズに埋め尽くされてしまった。
街は小型の様々なノイズによって押し競饅頭状態であり、召喚された巨人型のヒューマノイドや2年前の襲撃の時にも姿を見せた強襲型のギガノイズによって並び立っていたビルも滅茶苦茶に破壊されていく。
空には何時ものフライトノイズだけでなく、昨日響達が力を合わせることで撃破に成功した空中要塞型ノイズの姿もあった。
瞬く間にノイズによって埋め尽くされた街を、響達は街の中心部の上空を飛びながら確認する。
「あっちこっちから……!」
「おっしゃぁ! どいつもこいつも纏めて打ちのめしてくれるっ!!」
「ふふっ……」
「……翼」
クリスはそう言って飛び出し、翼がそんなクリスの背中を笑みを浮かべて見ていると、響が気不味そうに翼に話し掛けた。自身の名を呼ぶ声に反応して、翼は響のいる背後を振り返った。
「俺、翼に向かって……!」
響は気不味そうに翼から目を背けながらそう言い、胸くらいの高さまで持ち上げた震えている自身の右手を見ていた。
その右手は暴走していた時に響が翼に向かって振り下ろした手であり、その手には先程まで響が攻撃したことで出来た傷口から出てきた血がべっとりと付いていたのだ。
その事実が否が応でも響に自身が翼を攻撃したという事実を認識させ、結果として響は翼への自責の念を感じずにはいられないのだ。
そんな悲しそうな顔している響を見て翼は微笑み、震えている響の右手を両手でそっと包み込んだ。
「気にしないで良いわ。私は大丈夫よ、響」
「……」
手を包み込まれた際に顔を上げていた響は、一方的に傷付けた自分に微笑みを見せてくれる翼を瞳を揺らしながら見ていた。
「響は私の呼び掛けに応えてくれた。自分から戻って来てくれた。……自分の強さに胸を張りなさい」
「翼……」
「今度は皆で一緒に行くわよ、響」
「……あぁ!」
翼の許しを得て、響の中に燻っていた罪悪感は両断されて塵と消えた。
心の
響は、右腕の腕部ユニットのハンマーパーツを引き絞って、目の前に立ちはだかる巨人型のヒューマノイドに向けて拳を放った。
【我流・撃槍衝打】
拳は触れただけでヒューマノイドの表面を容易く抉り飛ばし、作動したハンマーパーツの衝撃はヒューマノイドノイズの後ろにいたギガノイズを諸共貫き、余波で周りのノイズも巻き込みながら一直線上にノイズを掃討した。
「(すっげえ! これが限定解除されたギアの力か!!)」
いつも通りの動作で行った筈の攻撃が、予想以上の威力と範囲を持っていことに思わず響は興奮しながら翼とクリスに念話を飛ばした。そんな念話でも喧しい響にクリスが言葉を返す。
「(煩えんだよ! 念話くらい静かにしろよ!)」
「(悪い悪い! ……無事だったんだな、クリス。良かった……)」
「(今更かよ、ったく。……けど、心配掛けちまって悪かったな……)」
謝りながらもクリスが無事だったことに静かに安堵する響に、クリスは何処か呆れながらも嫌な心配をさせてしまったことと無茶をしてしまったことの両方を兼ねてバツが悪そうな顔で謝罪した。
「(けど、こっからは心配掛けた分だけ思いっきり暴れてやるからよ! しっかり見てな!)」
「(おう!)」
クリスの念話に響が元気良く返事を返すと、クリスは軽く笑みを浮かべて響の周りを旋回して舞い上がり、瞬時に腰部アーマーを真紅の飛行ユニットに変形させ、大空を舞いながら高密度エネルギーのレーザーで空中にいるフライトノイズを焼き払う。
「(おらおらぁーーっ!!)」
【MEGA DETH PARTY】
ミサイルからレーザーへと変わった
「(やっさいもっさいっ!!)」
「(凄え! 乱れ撃ちだな!)」
「(ッ! 全部狙い撃ってんだ!!)」
クリスの広域殱滅攻撃を見て響は素直に感嘆し、そんな響の褒め言葉をクリスは訂正した。どうやら、考え無しにただ乱射しまくってるように言われたのが個人的に気に入らないようであった。
「(ハハッ! だったら、俺が乱れ撃ちだぁぁぁーーーっ!!)」
響は、我流・撃槍衝打の応用で拳に収束させたエネルギーをエネルギー弾にして地上のノイズを狙い撃つ。
規模は小さくても響の撃ったエネルギー弾にはかなりのエネルギーが収束されていて、その全てが出鱈目な数と軌道でノイズに降り掛かり、地上のノイズはその身を粉々に砕かれながら消し飛ばされた。
「(……ふふ)」
すると、その光景と光景を作り出した響を見ていた翼が唐突に笑みを零した。その笑みに気付いたクリスは、訝しむように翼に向けて念話を飛ばした。
「(どうしたんだよ? 急に笑い出すなんて気味悪い……)」
「(ごめんなさい。でも、気にしないで。少し個人的な理由で笑っただけよ)」
「(ふーん……)」
クリスはジト目で翼を見遣った後に再び空中のノイズに攻撃を開始し、翼はクリスの背中を見送った後に再び響を見遣った。
(さっきの攻撃……まるで奏のようだったわ)
翼が思い出したのは、彼女の相棒であった天羽奏が使っていた、投げた槍を空中で無数に分裂させて槍の雨で敵を貫く
それは剣の雨を降らす翼の千ノ落涙と対となる技であり、無数の手数による範囲攻撃で敵を蹴散らす今の響の攻撃は、そんな奏の技を思い出させるには十分だった。
(……まるで姉の後を追い掛けて真似をする弟のようね)
響は決してそんなことを考えてはいないであろうが、同じガングニールの装者ということもあって、翼には響が奏の技を真似ているように思え、そんな響が姉の真似をする弟のように見えていた。
(……私も負けてられないわね、奏)
翼はエネルギー状の翼を広げて空中要塞型ノイズよりも高い位置へと飛び上がり、変化させた大剣状のアームドギアにエネルギーを纏わせ、降下の勢いも合わせながらアームドギアを振り下ろして何時もの倍以上の高密度のエネルギー刃を放った。
【蒼ノ一閃】
何時も以上にエネルギーを高密度に圧縮された蒼ノ一閃は、射線状にいた空中要塞型ノイズの胴体を容易く貫通し、更にその下にいたもう1体の空中要塞型ノイズを斬り裂き、胴体を両断された2体の空中要塞型ノイズが爆発四散した。
限定解除されたギアの活躍は尚も続く。響の強化された拳が巨大なノイズを砕くと同時に余波で周りの小型のノイズを吹き飛ばし、翼の持つ大剣状のアームドギアと降り注ぐ剣の雨がノイズを切り裂き、クリスから撃ち放たれた無数のレーザーが空を舞うフライトノイズを撃ち抜いた。
その後も響達は時に単独、時に協力してノイズを殲滅し続け、街全体を戦いの余波で発生した土煙が包み込む頃には、フィーネによって召喚されたノイズの殆どが響達の手によって掃討されていた。
「どんだけ出ようが、今更ノイズッ!」
響達と背中合わせで土煙が舞う街を見下ろしていたクリスがそう言った。クリスの言う通り、限定解除されたギアを纏うクリス達の前では、倒すのに苦労した大型のノイズでさえ雑魚に等しい。
「……ッ!?」
だが、その中で翼がある一点を見遣ったと同時にその目を見開いた。
そんな翼の反応に釣られて響も翼と同じ方角を見遣り、響と翼が同じ方向を見ていたことで必然的にクリスも2人と同じ方向を見ることになる。
3人の視線の先には、ソロモンの杖の先端を自身の腹部に向けるように持っているフィーネの姿があった。
フィーネは、自身を上から見下ろす響達3人に不適を笑みを浮かべると、迷うこと無く自身に向けてソロモンの杖の先端を突き刺した。ソロモンの杖はフィーネの胴体を貫通し、腹部を腹から背に掛けて貫かれたフィーネは苦悶の声を上げて痛みに体を震わせていた。
すると、フィーネの露出していた肌が突如として触手のようにソロモンの杖に向かって伸びた。伸びた肌は根を張るようにソロモンの杖と一体化していき、フィーネは勝ち誇るかのような笑みを響達に見せた。
突然のフィーネの奇行に装者達はその場から動けずにただじっとその光景を眺めていた。
直後、響達の攻撃から逃れて生き残っていた街中のノイズがフィーネに向かって集まり出した。集まってくるノイズ達はフィーネの下まで到着すると、赤紫色の不気味な肉塊のようなものに姿を変えてフィーネの身を包み込んだ。
そして、その不気味な何かからノイズを召喚する際に発生する光が空に向かって再び放たれ、その光は分散してノイズを発生させる前に光を放った何かに吸収されていく。
「ノイズに喰われてんのか……?」
「そうじゃねぇ、寧ろ逆だ! あいつがノイズを喰ってるんだっ!」
「何方かと言えば、喰うというよりも取り込むという言葉の方が正しいわね」
ノイズを取り込み続ける今のフィーネの姿を見て響達が困惑している中、その肉塊のようなノイズの塊が響達に向かって伸び、響達は空中を横に飛ぶことでそれを回避した。
「来たれ!デュランダル!!」
ノイズの塊は破壊されたカ・ディンギルの地下深くまで伸び、その最深部に設置されていたカ・ディンギルの動力源の役目を担っていた完全聖遺物のデュランダルをも取り込む。
取り込まれたデュランダルから放たれた瞬間的な光が地上まで漏れ出た直後、地面を割るように地底の奥底から赤紫色の何かが飛び出した。
その存在はカ・ディンギルよりは小さいがリディアンよりは大きく、まるで物語に出てくる竜の形状に酷似した姿をしていた。
地の奥底から現れた赤い竜は、その頭部らしき先端部から凄まじい威力のレーザーを撃ち出した。そして、レーザーが直撃した場所から大規模な爆発が起こって周りを吹き飛ばした。
「ッ!? 街がっ!!?」
爆発の余波の爆風から顔を庇うように片腕で顔を覆っていた響が、爆発の規模と吹き飛ばされて黒煙をモクモクと上げる街を見ながら驚愕を声を上げた。
「
「ハッ!?」
「……ッ!?」
後方から発せられた声に翼とクリスが反応し、響達は直ぐ様後ろを振り返った。響達が振り返った先には、先程のネフシュタンの鎧のようなゴツゴツとした武骨な姿ではなく、まるでドレスのような姿へと変わったフィーネがその赤い竜の中心部分にいた。
「相応の覚悟は出来ておろうな?」
薄く笑っていたフィーネはそう言うと、響達目掛けて先程街に放ったものと同じレーザーを放った。響達は直撃は回避するが、そのレーザーの余波によって近くを飛んでいた響と翼は弾き飛ばされてしまう。
「ぐぁ!?」
「うぅ!?」
その中でクリスは瞬時に再び飛行ユニットを展開し、体勢を立て直したのと同時にレーザーでフィーネを狙い撃つ。
「このぉぉっ!!」
クリスのレーザーは予測不能な変則的な弾道でフィーネに迫るが、フィーネに到達する前に赤い竜の表面に金色の膜のようなものが開かれてフィーネの姿が見えなくなった。
「ッ!?」
その光景にクリスが目を見開いた刹那、クリスの放ったレーザーが金色の幕によって防がれてしまった。
すると、今度はそのお返しと言わんばかりに広げられた赤い竜の翼の先端から無数のレーザーが放たれた。クリスはレーザーを回避しようとするが、そのレーザーはクリスをしつこく追い回し、遂にレーザーがクリスに直撃してしまう。
「ぐはぁぁぁぁ!?」
レーザーの直撃と喰らった際に発生した爆炎によってクリスは悲鳴を上げながら吹き飛ばされた。
「ッ……ハァッ!!」
【蒼ノ一閃】
翼はフィーネの反撃後の隙を突いて蒼ノ一閃を放った。地中から生えてる故に移動能力を持たず的も大きい赤い竜に蒼ノ一閃は難無く命中する。
しかし、命中して爆炎を発生させた直後に蒼ノ一閃によって付けられた傷は、凄まじい再生能力によって瞬く間に無傷の状態に戻った。
「ぁぁ……っ!?」
その光景を空から俯瞰していた翼も瞠目し、今度は赤い竜の懐に潜り込んだ響が赤い竜の胴体目掛けて既に腕部ユニットのハンマーパーツを引き絞ってある右手の拳を放つ。
「オルアァァァァァッ!!」
【我流・撃槍衝打】
放たれた響の拳は、赤い竜の胴体を貫いて腹部から背中に掛けて大穴を開けたが、胴体に開けられたその大穴も翼の攻撃同様に即座に回復され、響はその光景を見て歯噛みしながらその場を離れてフィーネの反撃を回避する。
「(幾ら限定解除されたギアであっても、所詮は聖遺物の欠片から作られた玩具……。完全聖遺物に対抗出来るなどと思うてくれるな)」
ネフシュタンの鎧にソロモンの杖、そしてデュランダルと今のフィーネは全部で計3つもの完全聖遺物を保有している状態である。
ノイズによって形成された肉体はソロモンの杖のコマンドワードによって制御され、肉体の損傷はネフシュタンの鎧持ち前の再生能力によって回復し、デュランダルから発生する無尽のエネルギーが強力無比なエネルギー砲撃を可能としている。
フィーネの言う通り、幾ら限定解除されたギアを纏う響達3人でも、3つの聖遺物が調和している今のフィーネを打倒することは不可能であった。
「「ッ!」」
だが、フィーネの今の状態をよく見澄ましていた翼とクリスは、そのフィーネの不用意な発言を聞いて何か着想を得たかのようにハッとした表情を見せた。
「(聞いたか?)」
「チャンネルをオフにして」
クリスは自分と同じく反応した翼に念話を飛ばし、翼は念話ではフィーネにも聞かれる可能性があることを危惧して口頭にて話すよう促した。
「もっぺんやるぞっ!」
「けど、その為には……!」
お互いに思い付いた方法は同じであったらしく、クリスは翼に提案を持ち掛けたが、翼はこれから行う作戦の最大の要である部分を担うことになる響を見遣り、クリスも続けて響に視線を送った。
「ッ! ……教えてくれ。何だってやってやる!」
2人の期待と心配の念が宿った目を向けられた響は、1度ごくりと喉を鳴らすことで気持ちを落ち着かせてから強気な言葉を返して、2人の思い付いた作戦に耳を傾けた。
◇◇◇
一方で、響達の激しい戦闘の余波は地下のシェルターにいる未来達の下にまで激しく伝わってきていた。
攻撃の余波が原因で発生した地響きによってシェルターに設置されていた鉄製のロッカーは床に倒れた。
シェルターの室内にいる未来を始めとしたリディアンの生徒や響に懐いていた女の子とその母親は、設置されていた2段重ねの簡易ベッドの下に入って崩落の危険から身を守っている。
他にいた生存者達は弦十郎達がいるシェルターの近くのシェルターに避難しており、地響きが続くこの状況で何かの下に潜っていないのは、弦十郎達二課の人間達だけだった。
「響……」
リディアンの女生徒達の悲鳴が鳴り響く中、未来はモニターから見える苦戦している響を見て響の名を呟いた。
その声と目に不安の色は見られず、今も未来は自分を含めた沢山の人達の笑顔を守る為に戦い続けている響のことを一途に信じ続けていた。
「ビッキー達、きっと大丈夫だよね……?」
攻撃の余波だけでこれ程の被害を生み出す的に立ち向かっている響を心配して、創世は今も毅然とした表情でいる未来に問い掛けた。その際、創世と同様に響達を心配していた詩織と弓美も未来に視線を向けた。
「……うん」
その創世達の言葉に、未来は表情を崩すこと無く静かに頷いて答えた。
「……」
弦十郎は座らされたパイプ椅子から動かず、ジッと簡易モニターに映る戦闘状況を無言で見続けていた。
「黙示録の紅き龍……緋色の女ベイバロン……伝承にあるそいつは滅びの聖母の力だぞ、了子君……!」
弦十郎見た今のフィーネの姿は、書物や資料、人が作った創作物の中でも主に絶対悪として描かれている存在と同一視させる程の威容を弦十郎に感じさせていた。
それと同時に、滅びの聖母と同一の力を想起させる力を行使するフィーネを見て心配していることが、弦十郎のフィーネに対する“了子”という呼び方から多大に感じられた。
◇◇◇
「分かった。やってやる!」
翼とクリスの口から、今の状況を覆すことが出来るであろう唯一の手段とその作戦を聞いた響は、その作戦に反対することも深く考えることも無く即答して見せた。
そして、響の全く迷いの無い返答を聞き、それを心の何処かで予想していた翼とクリスは不適な笑みを浮かべた。
すると、フィーネのレーザーによる攻撃が固まっていた3人に向かって飛来してきて、響達は身を捻ってフィーネからの攻撃を回避した。
翼とクリスは、その場に響を残して2人で空中を旋回することで飛んでくるレーザーの攻撃を躱しながら再びフィーネに攻撃を仕掛ける為に接近していく。
「私と雪音で露を払うわ!」
「手加減無しだぜぇ!」
「分かっているわ!」
翼の言葉にクリスは軽口を返し、翼は先行するクリスに招致の意を伝えた。
「うぉぉらぁぁぁぁぁ!!」
クリスはスピードを緩めること無くフィーネに向かって急接近していき、そんなクリスに釣られるように赤い竜から発せられる無数のレーザーもクリスを撃ち落そうと集まっていく。
「ッ!!」
一方で翼は大剣状に変化させたアームドギアを両手で持ちながら眼前で構え、握りを持つ手に力を込めてエネルギーを注ぎ込み、アームドギアを翼の身の丈の2倍以上の大きさに変化させた。
「ッ!」
翼の動きを確認したクリスは、進行と攻撃の回避を同時にしながら翼の攻撃の射線状から退避した。
「はぁぁぁっ!!」
【蒼ノ一閃 滅破】
そして、翼は限定解除によって強化された蒼ノ一閃の更に上の上位互換──蒼ノ一閃 滅破を赤い竜のフィーネがいる胴体部分に向けて放った。
蒼ノ一閃 滅破が直撃する寸前でフィーネの姿は赤い竜の金色の膜によって隠され、翼の大規模攻撃は赤い竜に命中するだけに終わってしまう。
だが攻撃の規模が大きかった為、蒼ノ一閃 滅破は命中した直後に爆発を起こし、続けて先程よりも巨大な大爆発を起こした。
爆発の威力と規模が大きかったからか、赤い竜の胴体にはこれまでで1番の大きさの大穴が開いていたが、その大穴もネフシュタンの鎧の強靭な再生能力によって忽ち塞がっていってしまう。
しかし、その大穴が塞がる前に翼の前を先行して飛んでいたクリスが大穴からフィーネのいる赤い竜の内部に侵入した。
「なっ……!?」
突如として自身の前に躍り出てきたクリスを見て、フィーネはその表情を驚愕の色に染めて瞠目した。
フィーネが虚を突かれて固まっている中、クリスは内部の中心地点にまで移動し、装備していた飛行ユニットを展開して全部で8門の砲身から真紅のエネルギーレーザーを放射する。
「うぉぉぉらぁぁぁぁっ!!」
【ETERNAL SABBATH】
クリスの放った
「ぅぁ……!!」
フィーネは苦悶の声を漏らしながらデュランダルを持つ右手で自身の周りの爆煙を払い、視界を取り戻す為に赤い竜の金色の膜を開いて空間内に満ちた爆煙を外に排出した。
しかし、金色の膜を開いて視界を取り戻したフィーネが最初に見たのは、膜が開くのを待ってましたと言わんばかりにフィーネの正面の位置で大剣状のアームドギアを上段に構えながら待機していた翼であった。
「ぁ…ッ!?」
フィーネは再び目を見張り、そんなフィーネに向けて翼はアームドギアを勢い良く振り下ろして蒼ノ一閃を放つ。
「ハァァァァァッ!!」
【蒼ノ一閃】
「ッ!」
【ASGARD】
迫り来る蒼ノ一閃をフィーネは咄嗟に
そして、もくもくと湧き上がる爆煙を突き破るように爆煙の中から何かが飛び出してきた。
「それが切り札よ!」
「ッ!」
翼が切り札と呼ぶそれを、響はしっかりと視認した。
爆煙の中から飛び出してきたのは、響がクリスとの戦いの中で覚醒させ、フィーネの月の破壊の計画の中で最も重要な役割を担い、先程までそのフィーネの右手に握られていた黄金の剣、デュランダルであった。
「勝機を零さないで! 掴み取りなさい!」
爆発で吹き飛ばされてきたデュランダルは重力に従って落下しそうになるが、ある一定の高度から下がる度に下から飛んでくる赤色の何かに弾かれ、それによって一定の高度を保ちながら響の下まで誘導されていく。
「ちょせい!!」
その赤い何かの正体は、小型の拳銃状のアームドギアから撃たれていたクリスのビーム射撃であった。クリスの精密な射撃が、デュランダルを正確に弾いて響の下まで送っていたのだ。
(翼とクリスの2人が体張って
「こいつで決める!」
筋を通すという兄貴分から教わった想いを胸に、響はその場から飛び出してデュランダルを掴み取りに行く。
地上の翼やクリス、地下の弦十郎や未来、響に期待を寄せる全ての人達が固唾を呑んで見守る中、デュランダルはまるで吸い込まれるかのように自然と響の右手に収まった。
「デュランダルをっ……!?」
己が手中に収めていたデュランダルが、翼とクリスの即興の連携によって奪われ、剰え1番に警戒していた響の手に渡ってしまったことに瞠目するフィーネ。
デュランダルが響の手に収まった直後、響とデュランダルを中心に力の波動が周囲全体に静かに広がっていき、次いで響の目に妖しげな光がポツポツと点滅してから間髪入れずに響の目が真っ赤に染まり、響の体も闇の如き漆黒が包み込んだ。
(来やがった……ッ!?)
3度目ともなると、響の方も自身の内から湧き出る黒い何かを明確に感じることが出来るようになっていた。今響を飲み込もうとしていて、響が諦めること無く抗おうとしているものこそが、響の意識の内側に眠る破壊衝動そのものであった。
響は融合したガングニールとデュランダルを共振、共鳴させることで、手にしたデュランダルから限界以上にエネルギーを引き出そうとしている。
だが、それをすれば響の内にある破壊衝動も増幅されてしまい、以前デュランダルを初めて手にした時のように暴走してしまうリスクが存在している。
響はそのリスクを承知した上で翼とクリスの作戦に乗った。限定解除されたギアを以てしても打つ手が無いこの状況を打破し、長年に渡る事件に終止符を打つ為に。
破壊衝動の濁流に意識が飲み込まれそうなる中、響は再び暴走しないように意識を必死に繋ぎ止め、デュランダルの力を引き出しながらその全てを制御しようと試みている。
そんな響達の行動を未来や弦十郎達もモニターを通じて見守っていた。
「このままではまた……!!」
今の響の姿を見て、デュランダルの力の波動によって発生した地響きが広がる中でモニターを操作してた藤尭は、また響が暴走してしまう可能性を懸念して不安気な声を漏らした。
すると、弦十郎達の後ろに控えていた未来が急にシェルター内の外に向かって駆け出した。
「未来さん、どちらへ!?」
「地上に出ます!」
未来の突発的な行動に気が付いた緒川が未来に声を掛け、全員の視線が未来に集まる中、未来は全員のいる方向に体ごと振り返った直後に自身の目的を即答した。
「無茶よ!危ないわ!」
「クリスが言ってたんです! 黙って見てるだけじゃ何も変わらないし、始まらないって! 響は今この瞬間も一生懸命頑張ってます! だから私は黙って見てるだけじゃなくて、響が闇に飲まれないよう、私の声が直接届く場所から応援したいんです!」
地上の状態が危険地帯と化している今この状況で地上に出ようとする未来を友里は止めようとしたが、強い意志が宿った瞳、不動の精神に毅然とした態度に裏付けされた力強い未来の言葉を聞いて誰もが言い淀み、それ以上に静止の言葉を言うことが出来なかった。
「私は、助けられるだけじゃなく、響の力になるって誓ったんです!」
何処までも揺るがぬ未来の意思表明とも言える言葉を聞き、パイプ椅子に座ってモニターを見つつ一連の流れを見守っていた弦十郎がその重い腰を上げた。
「子供の君がそこまで言うのなら、大人の俺達は全力で君の想いに応えようじゃないか!」
「弦十郎さん……!」
弦十郎の言葉に未来は明るい笑顔を浮かべ、2段ベッドの下に避難していた創世達も出てきて未来の下に集まる。
「私達も行きます……!」
「私達も立花さんの友達です!」
「だから、あたし達も響を応援したい!」
「皆……!」
「君達……分かった。ならば、一緒に行こう!」
「「「はい!」」」
弦十郎の許可を貰った創世達は、未来と共に弦十郎達よりも先に部屋を出てシェルター内の出口に向かって駆け出していった。
「……ったく、無茶は俺の仕事だっていうのに。何奴も此奴も俺より先に無茶しやがる。誰に似たんだか……」
「恐らく、響君でしょうね。そして、その響君の無茶はきっと司令譲りですよ」
少し困ったように嘆息すると共に言葉を漏らした弦十郎に、傍にいて話を聞いていた緒川が軽口を返した。
「つまりは、俺が原因か。……お前達も付いて来てくれるか?」
「えぇ、勿論です!」
「お伴しますよ!」
「私達だって、彼女達と想いは同じですから!」
弦十郎の言葉に緒川、藤尭、友里の3人は間髪入れずに即答し、弦十郎達は未来達の後を追うように部屋から出てシェルターの出口に向かった。
道中で瓦礫に塞がれたりして通ることが出来なくなっていた通路が多々あったが、今は迂回路を探している時間も惜しかった故に安静にしてたことで多少調子が戻った弦十郎が瓦礫を吹き飛ばし、その後に未来達が続く形で一同は地上を目指した。
そして、未来達は瓦礫に埋もれてはいるがその隙間から外の光が漏れ出している場所を見付けた。その場所こそが、外の世界とシェルターを繋ぐリディアンに設置されていたシェルターの出入り口であった。
「ぅっ……■■……■ゥぅ!ぅゥ…くぅぅ■■ッ!!」
出入り口の瓦礫を吹き飛ばして未来達が出てきた場所は、今にも破壊衝動に意識を塗り潰されそうになっている響の真下周辺の位置であった。
「正念場だっ! 踏ん張り所だろうが!!」
瓦礫を吹き飛ばして最初に地上に出てきた弦十郎は、自身の腹の傷のことなど二の次にして、腹に目一杯力を入れながら声を張り上げて響を鼓舞した。
(おやっさん……っ!)
その弦十郎の言葉は、意識を半分は塗り潰され掛かっている響の心にストレートに響き、響は弦十郎達がいる地上へと顔を向けた。
「強く自分を意識してください!」
「昨日までの自分を!」
「これからなりたい自分を!」
(緒川さん……藤尭さん……友里さん……!)
弦十郎に続くように響へ声援のメッセージを送る緒川と藤尭と友里の3人。3人の言葉も響の心に届き、響の視線が3人に向けられる。
すると、苦境にある響を支える為に前に出ていた翼とクリスも響の下に集まってきた。
翼は響の右側から響の右手を自身の右手で、クリスは響の左側から響の左手を自身の左で覆うように握り、残った方の手は2人共響を支えるように響の肩に添えるように置いた。
「大丈夫よ、響。あなたが構えた胸の覚悟、私に見せてちょうだい……!」
「お前を信じ、お前に全部賭けてんだ! お前が自分を信じなくてどうすんだよ!!」
「グゥぅゥ■ゥぅゥ■ゥ……!!」
(翼……クリス……!)
響の傍に寄り添い、響を支える為に響を鼓舞する言葉を投げ掛けた翼とクリス。翼とクリスの鼓舞の言葉は響の心を奮い立たせ、響を飲み込もうとしている視覚化された漆黒の破壊衝動の揺らぎがより大きくなっていく。
「あなたのお節介を!」
「あんたの人助けを!」
「今日は、私達が!」
(詩織……弓美……創世……!)
今度は未来と共に地上に出てきた詩織、弓美、創世の3人が声を張り上げて必死に抗い続けている響への声援を送り、その声援も響の心に直接届いて、響の心を支える力に変わった。
「姦しい! 黙らせてやる!!」
しかし、彼らの言葉と声援はフィーネにとって耳障りでしかなかった。
赤い竜の体を再生させ、フィーネは赤い竜の背中から生やした複数の触手でデュランダルに意識を集中しているせいで動けないでいる響を攻撃する。
フィーネの触手による攻撃は、響の持つデュランダルから放たれている力の波動が作り出したエネルギーの見えない壁によって防がれたが、攻撃による衝撃だけは打ち消すことは出来なかった。
(しまった!? 不味い、飲まれ──)
それにより響は一瞬だけ別の方に意識を持ってかれ、その一瞬の間に響の意識を塗り潰さんとしていた破壊衝動は一気に響の意識を塗り潰し、響は完全な暴走状態に陥ってしまった。
「■■■■■■■■■■■■■ッッッ!!!!!」
暴走した響は、獣の如き咆哮を上げながら力任せにデュランダルを頭上に振り上げた。
「響ぃぃぃぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーっっっっ!!!!!!」
暴走した破壊の力が無作為に振り下ろされると思われた直後、お腹に精一杯の力を入れた大きな声で響の名前を叫ぶ未来の声が周囲に木霊した。
(未来っ!!)
その瞬間、破壊衝動に飲み込まれた筈の響の意識が心の内側で覚醒した。
(そうだ……今の俺は、俺だけの力じゃないんだ……!!)
真っ暗な心の内側に差し込んでくる朝日のような沢山の光が響に気付かせる。今の響は、今の響の姿は、今の響の力は、響が1人だけで得た力ではないということを。
「ビッキーー!!」
「響ー!!」
「立花さん!!」
心に響く言葉は響の心に差し込む光となり、今までにも響の心に届いていた言葉が齎した光と一つになり、響を内側から飲み込もうとしていた破壊衝動の闇を照らして打ち消していく。
「響!」
翼は響を見据えながら響の名をしっかりと呼んだ。
「筋肉バ……響ッ!」
クリスは何時もの癖で言いそうになった呼び名を改め直し、今回は響の名をはっきりと呼んだ。
「……ッ!」
響の名を叫んだ未来は、何も言わずに固唾を飲んで響を見据え続けた。
少女達は信じている。自分達が想いを寄せている少年は、例え暗い闇の中に落ちてしまったとしても、きっと闇の中から這い上がってきて、自分達の下に戻ってきてくれることを。
(そうだ……この衝動に……塗り潰されてたまるかぁぁぁぁぁぁっ!!!)
そして、響は心の内側で叫び、響の心を響を支えてくれている沢山の人達がくれた言葉と絆の光が満たし尽くした。
すると、響の体を覆っていた漆黒の破壊衝動がまるで吸い込まれるように響の胸の傷の辺りに消えていき、響は今一度黄金に輝く2対4翼の大きなエネルギー状の翼を広げた。
その直後に響が強い意思の光が宿った目を開き、響が握っているデュランダルがこれまでに無い程の眩い輝きを放つ。その光は、響が完全にデュランダルを制御した証拠であり、響の心を照らした言葉と歌と絆の光そのもののようであった。
その輝きと響の目を見て、翼とクリスは笑みを浮かべ、響は翼とクリスと共に手に持ったデュランダルを今度は確かな意思の元に大きく振り上げる。
「その力……何を束ねたっ!?」
その現象はフィーネの知識を持ってしても理解が追い付かないものであり、フィーネは目を見開いて響が手にした力の是非を問うた。
「響き合う皆の歌声がくれた、シンフォギアだぁぁぁぁぁぁぁーーーっっ!!!!!」
響はフィーネの問い掛けに答えるように叫びながら、デュランダルを思いっきり振り下ろした。
【Synchrogazer】
振り下ろされた黄金の極光は、エネルギーの刃となって赤い竜の頭部を難無く斬り裂いた。
黄金の刃を喰らった竜の体には直ぐ様異常が現れ、フィーネがいる竜の中心部もごつごつとした瓦礫に覆われたように見える空間に様変わりしていた。
「完全聖遺物同士の対消滅……っ!」
自身と一体である赤い竜の体の異変を文字通り肌で感じていたフィーネは、今現在起こっている異変を言葉に言い表した。
“無限”の再生能力を持つネフシュタンの鎧と“無尽”のエネルギーを生み出すデュランダル。“無限”と“無尽”がぶつかり合った。
一瞬の閃光と共に両者はお互いの特性を哲学的に潰し合い、結果的に両者共にその特性を消失させ、ネフシュタンの鎧とデュランダルの双方はぶつかり合いの果てに対消滅する道を辿る。
ネフシュタンの鎧が消滅するということは、当然鎧を介してソロモンの杖に形成されていた赤い竜の肉体の崩壊も意味していた。
「(どうしたネフシュタン!? 再生だっ! この身、砕けてなるものかぁぁぁぁぁ!!!)」
フィーネは体を再生させようとするが、既に無限の回復能力の特性を失ったネフシュタンの鎧にそのような力は無い。
赤い竜の体はボロボロと崩れ落ちながら小規模の爆発を何度も繰り返し、爆発は織り重なり合って大規模の爆発となり、赤い竜は周囲に轟音を響かせながら大爆発を起こしたのであった。
・原作ビッキーと今作ビッキーとの相違点コーナー
(1)響、クリスが無事だったことに安心する
──今作ビッキーは原作ビッキーよりもクリスちゃんと一緒にいた時間が長い為、その分だけ原作よりもクリスのことを心配しておりました。
今回で僕が挙げるのは以上です。他に気になる点がありましたら感想に書いて下さい。今後の展開に差し支えない範囲でお答えしていきます。
今話は、今作ビッキーよりも周りの人達の方が原作との違いが出てた気がしますね(笑)
実はですね、12月に発売された“
それでレイジバーストのBGMの“Blood Rage”という曲が、今作ビッキーの戦闘中ソングにピッタリだとも思いました。
歌詞の全部が英語だったので、紙と電子の両方の辞書を引いて頑張って翻訳しましたが、男がマジで興奮する厨二感たっぷりの曲であることが分かりました。
気になった方は、ようつべやニコニコで検索してみて下さい。確か歌詞の日本語訳をしてくれてる動画もあった筈ですので……(
恐らく、1期の話は次の話で最後になると思います。出来れば年内に投稿したいですが……。
感想を貰えればそれだけモチベーションの向上に繋がると思いますので、浅ましいですが読者の皆さんにはどんどん感想を送って欲しいと個人的に思っております。
まだアンケートの方も実施しておりますので、投票されていない方は活動報告の方を覗いて、ちゃんと記載項目を読んで頂いてからじっくり考えて投票して下さい。
それでは、次回もお楽しみに!