……昼休みになった。
いつもの連中と食べようとすると、
「せ~んぱい!」
……もの凄く甘ったるい声が聞こえてきた。この女は那倉茉菜。一つ下の後輩である。
今年の入学式の偶々ナンパにあっていたので、それを助けたらここまで懐かれてしまった。
「お!茉菜ちゃん、一緒に食べようよ!」
「では先輩、一緒に食べましょう!」
「(´・ω・`)」
……どうやら海は無視されてしまったようだ。ドンマイ!
さて、俺としてはあまりこいつと一緒にいたくない。なぜなら……
「……」
「……」
女三人組がとてもピリピリするからだ。ぴえーん!
え、三人いないって?…すぐ分るよすぐ。
「それで~なんで茉菜ちゃんはうちの教室にいるのかな~?」
「そりゃ~先輩と一緒に食べるためですよ!」
「……先輩って誰?」
「やだな~中谷先輩に決まってるじゃないですか~」
「むぅ~」
「ふふふ」
……まじで誰か何とかして!この状況!
「あらあら、これはどういうことかしら?陽介くん?」
……どうやら俺の心労が無くなることは無いらしい。
今の女の人は鳴河優里。一つ上の先輩で、蘭上学園の生徒会長である。
鳴河先輩もなぜか俺のことを気に入っている。迷惑極まりないのだが……
「ちょ……鳴河先輩も来ちゃったんですか」
「だめですよ~たっくんは私の旦那様なんですから!」
そういうことを言うからややこしくなると言うのに。……どうやら女三人寄れば姦しいというのは、間違いではなかったらしい。
「私は邪魔じゃないわよねぇ?霧生くんと成宮君?」
優里先輩が不敵な笑みを浮かべて言う。
「あはは……はい」
「も、もちろんです!」
どうやら男子連中も、優里先輩には逆らえないらしい。もっとも…
「さあ、陽介君、一緒に食べましょう?」
言葉の圧力によって、逆らわせてくれないのだが。
「さあ先輩!私のお弁当食べてみて下さい!」
「陽君!私のお弁当も食べてくれるよね!」
「陽介君?私のは当然、食べてくれるわよね?」
こ、こんなんじゃ落ち着いて食べれねえ…
「お前ら、とにかく落ち着けええええええ!」
はあ、まったく昼は散々だった…
ところで今は、授業も終わって放課後。
「あ、陽君一緒に帰ろ?」
「おい、陽介俺も一緒に帰っていいか?」
「ああ…まあいいけど」
まったく、こいつらはまだ懲りてないんだな。まあどうせ茉菜と鳴河先輩もきっとお変わりなくお過ごしなのだろうが…
さて、そう心の中でぼやきながら下駄箱に行くと…
「……ん?」
「?陽君どうしたの?」
「いや…なんか手紙が入ってた」
「え…それって」
「お前ら先に帰ってろ、俺は後から帰る」
「ちょ、ちょっと陽く~ん!」
…手紙には屋上で待っています、とだけ書いてあった。やれやれ、これ以上面倒ごとを増やしてほしくないのだが。
いかがだったでしょうか。
誤字、脱字アドバイスお待ちしています。