「…………こ、ここは?」
「兄貴…………俺達は」
「気絶させらたんか?」
「甘えだな」
巨大な蛙が這っていた。
「化け物だ…………!」
「か、怪獣?」
「貴様達は雑魚、井戸の中の蛙とも言える、わしにとってはただの餌だ」
「餌? た、食べられるのか」
「一見、貴様達は世間的に悪の代名詞として扱われる、だがな、本当の闇はそんなんじゃあない」
蛙の回りから何かが巡らされる。
「なにをぞろびいてるんや?」
「泥遊び」
その沢山の触手の先端には握り拳。
「タコ殴り!!」
「「「…………!!」」」
「これが真の暴力の使い方じゃぞ? 表通りで喧嘩するのではない、暗い所でこのように一方的に振るうこそが醍醐味なのだ」
「…………た、たふけ!」
「誰も助けにはこないぞ?」
「…………おじき達が黙ってないっちゃよ!」
「知らん、脅し文句など耳にタコができるわ」
「…………兄貴…………」
「泥遊び…………」
彼等全体に泥がかかる。
全身がつかり沈んでいく。
「…………き、きさ…………」
「生憎客人が今日はいるのでな」
「もうおわったんか?」
部屋に入る時、泥の部分は捨てた。
「見せしめにするならもう少しいたぶってもよかったが相手にも面子がある、勝手に喧嘩を売って勝手に負けたなら丸潰れじゃろうに」
「それは建前やろ、で、本音は?」
「もっと遊びたいが客人を待たせてハッスルするのはどうにもな、あれは保存しておく」
「…………社交性がいくらかあったようやな」
「わしは気があったヤツとはフレンドリーなんじゃよ、ほれ、酔いが少し冷めたやろ、もう一杯いこや」
酒をル・フェルドの盃に注いだ。
「まぁ人見知りが激しい言うこっちゃな」
「酔いの隙を突かれたくないからな」
「それよりおつまみ増やしてくれへんか? お前の暴飲暴食のせいであんなにあったのがもうこんだけや」
その部屋に女の使用人が駆け込んできた。
「プルプルプルプル」
「あぁ、おつまみ追加で頼んます」
「あ、はい、て、もうない!?」
女の使用人はそれを聞いて去る。
電伝虫を彼に渡した。
「ガチャ」
「もしもし」
「あ、コンキアン様?」
「何じゃ?」
「それがですね、ワノ国に革命軍がいるらしいという噂を耳にしましてね」
「見つけて呼んでこい」
「はっ!」
「ガチャ」
「どないした?」
「革命軍が来たから連れてこいと言ったんじゃ」
「そうか、革命軍はわしらも敵と思っとるよ」
「そうじゃな、富を一部の者に独占されるのは許せないらしい、反権力者は手綱を持っていないと寝首すらかこうとするからな、Dの一族が反権力者になった場合には手綱どうこうの話ではなくなるけどな」
「せやな」
「だが当面は黒炭オロチの方を失脚させようとするじゃろうから、革命軍には協力した方がいい」
「お前が酒鉄鋼の採掘場の管理主である事をバレたんなら矛先がわしらに向きまっせ?」
「そうなったら革命軍は潰すしかなくなるやろ」
闇の中でもビッグデビル、高き館の主などと言われる彼はモンキー・D・ドラゴンが長を務める組織を潰すとあっさりとそんな事を言ってのけた。