「やあ、クレハくん達も生き残っていたんだ。
あの後、どうなったのか心配してたんだよ。」
大会終了後、心配そうな顔で話しかけて来たイツキ。
それに対して「嘘付け!」という表情で睨むシロ。
「あれ…?そっちのキミは誰だい?」
イツキがレイの存在に気付く。
「初めまして!わたしはアファシスの中でもとてもレアなType-Xです!」
レイがとても誇らしそうに自己紹介をする。
「これが…アファシス?」
それに対して驚くイツキ
「レイちゃんって名前です。」
「……まったく。なんで僕が落としたパンは、いつもバターを塗った方が下になるんだろう。」
「日頃の行いのせいかもしれませんね。」
残念そうに言うイツキに対して、シロが笑顔で心のうちを口にしていた。
少し驚いた表情をするイツキ。
「ちょっ…シロ!」
クレハが驚いてシロの肩を叩く。
「イツキさん…気にしないで下さい!この子、たまに本音をいっちゃうんで…!」
「それはフォローになってないよクレハ。」
「もーいいから、あんたは黙ってなさい!」
「…ハハッ。2人とも仲がいいんだね。マスターはクレハくん?」
「いいえ、自分です。」
「へぇ、ニュービーのキミがマスターなのか。その幸運を少し分けて欲しいよ。」
そこへキリトとアスナがやって来た。
「お帰り。ここで待っていれば来ると思ったんだ。」
「良かったら、一緒にお疲れさまパーティーをしないかなと思って。」
「仲間達とちょっとした打ち上げをするんだ。アファシスの話も聞きたいし、どうだろう?」
レイ、クレハ、シロ、…そしてイツキを見て
「あれ、キミはさっき戦った…」
「どうも。《光剣使い》キリトと戦えて光栄だったよ。
仲間はあっという間にやられたし、時間切れにならなければ僕も危うかった。
シロ、キミはキリトくんの友人なのかい?」
「いいえ、さっき彼から殺されかけた仲です」
嘘は言っていない。
「なるほど。アファシスを手に入れ、トッププレイヤーに興味を持たれる…。シロ、キミは今日世界一幸運な人だと思うよ。」
「たぶん、日頃の行いのおかげですよ。」
シロがまたも笑顔で毒を吐く。
「よかったら、イツキも来ないか」
「残念だけど、遠慮するよ。今日は付き合ってくれた仲間におごる約束をしているんだ。」
イツキの言葉に、少し心配そうに見るシロ。
その後イツキと別れたシロ達3人は、キリト達の打ち上げに参加することにした。
**********
キリト達に案内されて、ホームへ着いて行ったシロ、クレハ、レイの三人。
部屋に入ると、沢山の人がパーティーの開始を待っていた。
「「「おめでとうー!!」」」
一斉に優勝を果たしたキリト、アスナに向けて言葉が贈られる。
「パパ、ママ、おめでとうございます。」
「ありがとう。だけど、今日のお祝いは俺とアスナのじゃないんだ。」
キリトはシロとレイの方を向いて
「超レアなアファシスを手に入れた幸運なニュービーのお祝いさ。」
そこからシロ、レイ、クレハは自己紹介をみんなの前でした。
めずらしいアファシスについて話したり、質問されたり忙しいシロ。
途中でクラインが羨ましいなぁーと叫んで騒がしかったり。
**********
みんなが各々楽しんでいると、キリトがシロの側へやってきた。
「なぁ、シロ。ちょっと外に行ってみないか。」
「?」
不思議に思いつつ、キリトに着いて行くシロ。
2人が向かった先は展望台。
「急にパーティーに誘って悪かったな。騒々しくてびっくりしただろ。」
「そんなことないよ。とても楽しい。」
沢山の人に囲まれて楽しい時間を過ごすのはいつぶりだろう…とシロは思う。
「話は変わるんだけど…キミってさ、ソロタイプだろ?」
唐突なキリトの言葉。
確かにシロはALOの時からソロで暴れ回っていた。
「友達がいないわけでは、ないよ。」
「そりゃあ、昔の俺みたいにフレンドゼロとは違うだろうけど。なんなく近い雰囲気を感じたんだ。」
(キリトと私って似てるかな…?)
「キミがアファシスをかばった理由を聞いたとき、妙な親近感が沸いたというか…。」
「親近感?」
キリトは自身が効率重視タイプで、それでも体が先に動く時がある、と話す。
シロがアファシスをかばった時は損得勘定なしで「純粋にそうしたい」から出た行動だ。
この行動原理はシロ本人にしか分からないし、イツキみたいなタイプの人間は理解出来ないだろう。
それから仮想世界の話、GGOの話をして、
キリトとは最後に右手を差し出し、シロを歓迎してくれた。