SAO フェイタルバレット   作:玄神

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16話 バザルト・ジョー

レイと出会ったイベント大会から1週間ーーー

 

シロはレベル上げに専念していた。

武器と防具をそろえるお金と経験値がとにかく不足していたので、暇があればログインしてフィールドへ出ていた。

 

この1週間の間にさまざまなイベントがシロとレイに起こった。

 

まず、ツェリスカの出会い。

シロとして、初めて彼女と話した。

迷子になったレイを彼女と彼女のアファシス「デイジー」が保護してくれていた。

今もソロで活躍しているらしく、アファシスについて色々アドバイスをしてくれた。

 

次に、バザルト・ジョー。

古風な性格で暑苦しい所はあるが、悪い人ではないらしい。

そんな彼が、レイを気に入ったから譲れ。と交渉して来た。

 

初めシロは冗談で「いくらまで?」と言ってレイを驚かせていたが、最終的には断った。

すると彼は、フィールドに出たシロを待ち伏せて勝負をしかけてきた。

シロはジョーには勝ったが、彼はランク上位に入るくらいだから、それなりに強い。

ニュービーのシロにハンデをくれていたのかどうかは、彼にしか分からない。

 

ーーーそして、今日。

いや、今日も。

フィールドに1人出たシロに背後から熱い視線を送る、バザルト・ジョーの姿があった。

好意的な視線ではない。隙あらば、シロに攻撃を仕掛ける気でいる。

それでも彼は背中から撃つような不意打ちだけはしない男だ。

 

だからこそ、ここ数日シロに熱い視線を送っている。

「…もう隠れる気すらないなぁ。」

シロは探索スキルなど高くない。

それでも発見出来るという事は、相手に隠れる気がないのだろう。

 

うっとおしいが正直、彼に構ってる余裕はない。

なぜなら、シロにはレベル上げと同時に大切な事があるからだ。

 

レイのアファシスパーツの収集。

 

どうやらSBCフリューゲルへ行く為には彼女のパーツを集めて、完璧なアファシスにしておく必要があるらしい。

《らしい》というのは確実な情報はなく、大体がレイの証言だからだ。

情報が少ないなか、アファシスである彼女の言うことは参考にしてよいだろう。

 

そんなわけでクレハがログインしていない時はフィールドへ出ている。

 

そんなとき、

シロにメッセージが届いた。

送り主は、クレハ。

 

『シロさん、シロさん。ログインしたからホームで待ってるね。』

 

メールウィンドウを閉じたシロは、バザルト・ジョーの方を向いて叫んだ。

「クレハ来たからグロッケンに戻ろうかなー。」

 

もちろん、返事などない。

まぁ彼に届いていれば、良いか。と転送ポートからホームへ戻って行った。

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