フィールドからホームへ戻って来たシロ。
「クレハー、お待たせー。」
「お帰りなさい、マスター!」
今日も元気よく挨拶をしてくれるレイ。
「あんたいっつもフィールドにいるよね。」
「パーツの場所が分からないし、他にやることないからね。」
「そーなのよ。グロッケンのあちこちで聞いて回ってるんだけど、誰も知らないか、噂程度にしか聞いた事無いらしいの。」
「他にクエストとか見落としてるのか…」
「レイちゃんに関するクエストなんて、すぐに見つかりそうなんだけどね。」
2人でうーん…と悩んでいる。
それを心配そうに見るレイ。
レイの表情を見て、シロは笑う。
「大丈夫だよ、レイ。パーツは全部そろえてみせる。」
「ありがとうございます、マスター。」
とそこで、またシロにメールが届いた。
送り主は、先ほどまでフィールドにいたバザルト・ジョーからだった。
『今から、ここのポイントにて待っている!』
と言う文章と。
彼がいるであろう、指定されたポイントの座標が一緒に書いてあった。
メールをクレハに見せたシロ。
「あのオッサン、まだレイちゃんのこと狙ってたの?」
さすがに飽きれた顔をするクレハ。
「バザルト・ジョーは悪い人ではないですよ、マスター!この前、私にお菓子をくれました!」
「こら、餌付けされるんじゃありません。」
「それで、行くの?」
「メールには待ち合わせ時間は書いてないし、私が行くまで、待ってるんじゃないかな。」
シロはため息をついて、すぐに装備を整え始める。
付いて行くときかないクレハとレイを連れて、指定されたポイントに向かったシロ。
そこには予想通りというか前回同様、バザルト・ジョーと彼を慕うプレイヤー2人が待ち構えていた。
「おう、やっと来たか。今日こそレイちゃんを貰うぜ。」
「それで、今日は勝ったら何を貰えるんですか?」
「もう勝つ気でいるのかよ。…アファシスパーツの情報だ。」
バザルト・ジョーが提案して来たのは、正にシロ達が探しているものであった。
「それを私が欲しいとは限りませんよ。」
「そこのピンクの嬢ちゃんがグロッケンじゅうを聞き回ってるのは、もう知ってるさ。」
「…分かりました。」
情報が漏れているのは仕方ないことなので、素直に承諾する。
お互いに3人いるので、このままPVPで勝負することになった。
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それから時と場所はうつって、キリト達のホーム。
「それで、バザルト・ジョーが言うには残影の荒野のエリアボスを倒さないといけないらしいの。」
説明しているのはクレハ。
その横にシロとレイがいる。
「今日はもう遅いし、明日行けるメンバーでダンジョンに言ってみようと思う。」
シロの意見にその場にいるメンバーは賛成して、解散となった。
ログインしたましろは、布団の中でイツキのことを考えていた。
エリオスと行動を共にしていた時から彼のデリカシーがなく、人を小馬鹿にしたような態度だった。
今のシロとなってからは、彼に興味を持たれているのかよく話しかけられる。
そこからたまに聞こえてくる嘘か本当か分からない、彼の話。
前よりも他者を寄せ付けず、何かを試すような言動が目に付く。
彼の横に立つ為には、もっと強くならないと…そう決意して、目を閉じた。