SAO フェイタルバレット   作:玄神

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23話 お互い様

キリトのホームーーー

 

シロとレイが遊びに行くと、クレハとリーファ、そしてユウキが楽しそうに会話していた。

ユウキが先にシロ達に気付いて、挨拶をかわす。

「ところで、シロ。君が《エリオス》って名前でALOやってたって本当かい?」

「!?」

「マスターはマスターなのですよ、ユウキ。」

驚くシロとよく分からない説明をするレイ。

 

「ごめんね、シロ。ALOの話題になったから、つい…」

「サラマンダーの有名なソロプレイヤーだからね。大体の人は知ってるよ。」

「有名ってことは、強いんだよね!今からボクと戦おうよ!」

「私も戦ってみたいな…シロが良かったら、だけど。」

リーファにまで、お願いされてしまった。

 

「フリューゲルの攻略が終わったら、でいいかな?」

「もちろん、いいよ!約束だよ!」

「ユウキの笑顔が眩しい…!」

 

そこへ、今度はイツキがホームへ入って来た。

「そうだ!イツキも今度一緒に戦おうよ。」

ユウキの突然のお誘いに、とまどうイツキ。

「何の話をしてたんだい?」

「ALOで私がエリオスを使っていたのをユウキとリーファが知って、今みたいに決闘の申込をもらったの。」

「なるほどね。やる時は教えてくれよ。応援に行くから。」

遠回しに参加はしないよ。と答えるイツキ。

 

「シロ。今日は君に用事があって来たんだ。…今から空いてる?」

「大丈夫だよ。場所移す?」

「展望台にでも行こうか。」

 

イツキとシロはホームを後にした。

 

********

展望台からSBCグロッケンを見渡すイツキ。

「用事ってどうしたの?」

「君に伝えておかないと、フェアじゃないと思ってね…。」

「フェア?」

「最近、現実世界で誰かと知り会ったよね」

「リアルで…?あーそういえば、イツキと同じ名前の人とー……。」

そこまで喋って、さすがのシロも気付く。

イツキがこの先、何を話そうとしているのかを。

 

「そう。君が『ストーカー』って言ってる伊月は、仮想空間での《イツキ》なんだ。」

「……。」

「…シロ?」

イツキは怒ってるだろうな、とシロを見ると、様子が違った。

シロの頬の色が赤くなっていた。

 

「最初っから、私だって気付いてたの!?というか、GGOやってないって…!!」

「きちんと順に答えるから、落ち着いて。」

シロは顔が赤いのを両手で隠しながら、疑問をぶつけていく。

 

「現実世界の僕は、ましろが《シロ》だと気付いたのは、カフェでの会話から。

ダメだよ。現実世界だからって、気を抜いて特定されるような情報を喋ったら。」

「えっ今、説教されてる…!?」

「僕みたいにGGOやってません。なんて、簡単に嘘を吐く人間はごまんといる。もう少し警戒した方がいいよ。」

「あれって嘘だったんだね!」

「ましろに近づいたのは、仕事の話は本当だよ。…まぁ他にも用事はあったんだけどね。」

「用事って?」

「今は、まだ秘密。」

「ここで秘密なの!?何で!?」

「次に現実世界で会ったときに話すよ。」

イツキは心底楽しそうにニッコリと笑う。

対して、シロは頭の処理が追いついてないのか、困った顔をしている。

 

 

イツキは面白そうにシロの顔を覗き込む。

「シロの反応って見ていて飽きないね。」

「張本人が何を言ってる…んですか!」

「あっ、敬語がやめてくれよ。今は《イツキ》なんだから。」

「…確かに。でも、気付いたときに教えてくれても!」

良かったのではないか。と続けようとすると、イツキが返す。

「へぇ。そのセリフを君が言うの?散々、僕たちには黙っていた、君が。」

「…ソウデスネ。」

「これで、お互い様だね。僕が話したかった事は以上だよ。」

「なんだか、腑に落ちないよ…。」

 

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