キリトのホームーーー
シロとレイが遊びに行くと、クレハとリーファ、そしてユウキが楽しそうに会話していた。
ユウキが先にシロ達に気付いて、挨拶をかわす。
「ところで、シロ。君が《エリオス》って名前でALOやってたって本当かい?」
「!?」
「マスターはマスターなのですよ、ユウキ。」
驚くシロとよく分からない説明をするレイ。
「ごめんね、シロ。ALOの話題になったから、つい…」
「サラマンダーの有名なソロプレイヤーだからね。大体の人は知ってるよ。」
「有名ってことは、強いんだよね!今からボクと戦おうよ!」
「私も戦ってみたいな…シロが良かったら、だけど。」
リーファにまで、お願いされてしまった。
「フリューゲルの攻略が終わったら、でいいかな?」
「もちろん、いいよ!約束だよ!」
「ユウキの笑顔が眩しい…!」
そこへ、今度はイツキがホームへ入って来た。
「そうだ!イツキも今度一緒に戦おうよ。」
ユウキの突然のお誘いに、とまどうイツキ。
「何の話をしてたんだい?」
「ALOで私がエリオスを使っていたのをユウキとリーファが知って、今みたいに決闘の申込をもらったの。」
「なるほどね。やる時は教えてくれよ。応援に行くから。」
遠回しに参加はしないよ。と答えるイツキ。
「シロ。今日は君に用事があって来たんだ。…今から空いてる?」
「大丈夫だよ。場所移す?」
「展望台にでも行こうか。」
イツキとシロはホームを後にした。
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展望台からSBCグロッケンを見渡すイツキ。
「用事ってどうしたの?」
「君に伝えておかないと、フェアじゃないと思ってね…。」
「フェア?」
「最近、現実世界で誰かと知り会ったよね」
「リアルで…?あーそういえば、イツキと同じ名前の人とー……。」
そこまで喋って、さすがのシロも気付く。
イツキがこの先、何を話そうとしているのかを。
「そう。君が『ストーカー』って言ってる伊月は、仮想空間での《イツキ》なんだ。」
「……。」
「…シロ?」
イツキは怒ってるだろうな、とシロを見ると、様子が違った。
シロの頬の色が赤くなっていた。
「最初っから、私だって気付いてたの!?というか、GGOやってないって…!!」
「きちんと順に答えるから、落ち着いて。」
シロは顔が赤いのを両手で隠しながら、疑問をぶつけていく。
「現実世界の僕は、ましろが《シロ》だと気付いたのは、カフェでの会話から。
ダメだよ。現実世界だからって、気を抜いて特定されるような情報を喋ったら。」
「えっ今、説教されてる…!?」
「僕みたいにGGOやってません。なんて、簡単に嘘を吐く人間はごまんといる。もう少し警戒した方がいいよ。」
「あれって嘘だったんだね!」
「ましろに近づいたのは、仕事の話は本当だよ。…まぁ他にも用事はあったんだけどね。」
「用事って?」
「今は、まだ秘密。」
「ここで秘密なの!?何で!?」
「次に現実世界で会ったときに話すよ。」
イツキは心底楽しそうにニッコリと笑う。
対して、シロは頭の処理が追いついてないのか、困った顔をしている。
イツキは面白そうにシロの顔を覗き込む。
「シロの反応って見ていて飽きないね。」
「張本人が何を言ってる…んですか!」
「あっ、敬語がやめてくれよ。今は《イツキ》なんだから。」
「…確かに。でも、気付いたときに教えてくれても!」
良かったのではないか。と続けようとすると、イツキが返す。
「へぇ。そのセリフを君が言うの?散々、僕たちには黙っていた、君が。」
「…ソウデスネ。」
「これで、お互い様だね。僕が話したかった事は以上だよ。」
「なんだか、腑に落ちないよ…。」