SBCフリューゲルへ入る為に、向かったシロ、レイ、キリト、クレハ
アファシスを連れて行けば、フリューゲルの中へは入れる、はずだった。
ーーー結果的に、
強制イベントが発生し、シロ達がSBCフリューゲルへ入る事は叶わなかったのだ。
キリトとクレハが時間稼ぎをしてくれたおかげで、シロとレイは逃げてこられた。
しかし、残った2人が犠牲になる結果となってしまったのだ。
キリトのホームに戻ったシロ達は、何故フリューゲルに入れなかったのか話していた。
レイが暗い表情で謝り出したので、シロがフォローする。
「原因の究明も大事だけど、次の挑戦のことも考えようぜ。」
「そうだな。一度、街で情報収集してみようぜ。」
キリトとクラインが部屋の空気を変えてくれた。
「そうね。レイちゃんもあまり気にしちゃ…ってあれ?レイちゃんは?」
ユウキの側にいたはずのレイがいなくなっていた。
「変だなあ。さっきまでいたんだけど。」
まだ遠くには行ってはないと、シロは考えクレハ達にはホームで待っててもらうようにお願いした。
「1人で大丈夫かい。手を貸そうか?」
イツキが声をかけてくれた。
「ありがとう。でも、大丈夫。レイのマスターは私だから、私が迎えにいかなくちゃ。」
シロはそう言って、ホームを出て行った。
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ホームを出て、ツェリスカとデイジーに会った。
「あら、どうしたの~。この世の終わりみたいな顔をして。」
ツェリスカの指摘で、自分がどんな表情をしていたのか気付くシロ。
「今さら笑顔を作ってもダーメ。お姉さんに話してみなさい。」
シロはSBCフリューゲルのこと、レイが消えたことを話す。
「レイちゃんが家出?なんでなのかしら、フリューゲルには問題なく入れたわよ。」
「理由がわからなくて…。」
しかし、ツェリスカとデイジーの会話を聞いていくうちに、入れなかった原因に心当たりを思い出した、シロ。
「ストップ!そこから先はレイから聞きます!」
「はいはい。さっき、見覚えのある人影が展望台へ走って行ったわよ。早く迎えにいってあげなさい。」
「ツェリスカ…!本当に、ありがとう。今度お礼させて!」
走って展望台へ向かう。
*******
レイが1人、展望台に立っていた。
「レイ!」
「マスター…。見つかっちゃいましたか。」
レイはシロに背をむけたまま、言葉を続ける。
「多分、私は…ポンコツなのです。どこか故障しているかもしれません。」
「…。」
「私は失敗ばかりで、マスターの隣に立つ資格もありません。」
レイはNPCなのに、出てくる言葉は悲しい感情がこもっていて人間らしい。
役に立ちたい、それが出来ない、悔しい、歯がゆい…そんな思いがシロには伝わってきた。
「ごめんね、レイ。」
「どうして、マスターが謝るんですか!?」
「レイがこんなに頑張ってくれているのに、私が不甲斐ないせいで、辛い思いをさせてしまった。」
「マスターはとても優しくて、凄い人です…。」
「それは、レイが側にいてくれるから頑張れるんだよ。レイは、私から離れたい?」
「私は…マスターと一緒にいたいです。」
「私もレイと同じ。役に立つとか、立たないとかじゃなくて、レイだから側に居て欲しいと思うんだよ。」
「…!はい、私のマスターは目の前にいる、たった1人のマスターだけです。」
シロはレイの頭を撫でていると、急にレイが飛び上がった。
「ひとり…ひとりなんですよ、マスター!」
「急にどうしたの?」
「おやつじゃありませんでした。連れてきていい友達は1つ、までだったんです!」
「1つではなくて、1人だよ。」
「とにかく、思い出したのです。まず、フリューゲルに自由に出入りする為には登録が必要です。」
レイの言葉に希望が見えてきた。