GGOの運営開始から3日、
すなわちましろが「エリオス」をコンバートして3日目の朝
現実世界は朝日が顔を出し始めた時間帯、
仮想世界は相変わらずモンスターエネミーが元気に活動している。
そんな中、
エリオスはフィールドで《プレイヤー狩り》に出会ってしまい一目散に来た道を走っていた。
《プレイヤー狩り》ーーフィールドに出たプレイヤーを待ち伏せてPK(プレイヤーキル)する集団のことである。
HPが0になったプレイヤーは自動的にセーブする前にいた街へと転送される。
その時にアイテム欄からランダムでドロップしてしまう。
連続10時間フルダイブして得られた経験値とアイテムを相手にくれてやる訳にはいかない
しかし相手は4人、こちらは1人、分が悪いのは当然。
エネミー討伐に熱中するあまり、周囲の警戒が散漫になっていたのを今更反省するエリオス。
スナイパーのバレットラインに自分が入っている事に気付いた時にはすでに遅かった。
周囲の物陰から光線銃を持った前衛2名、中距離が1名
いっせいに一カ所に狙いを定め集中砲火を浴びせる。
急いでエリオスは避けて物陰に隠れるがHPは黄色
場所は割れるがそんな事行ってられないと回復スキルを使う。
(さて、どうしようかな…)
ヘッドショットに気をつけながらこっそり相手の様子をうかがう。
敵のスナイパーは移動したらしく、元の位置に姿は見えなかった。
(こっちの動きを待ってるな…それなら…)
エリオスは物陰にグレネードをてきとうに放り投げた。
「!!」
敵は次のグレネードを警戒してか身を隠しながら移動している
潜伏スキルは持っていないらしく、音で大体の位置は把握した。
全部で3つのグレネードを順に放り投げ、爆音とともに身を低くしながら距離を取る。
スナイパーに見られているだろうが、それは諦めるしか無い
爆風が巻き起こってる中、前衛の2名はエリオスを見失ったのかあさってな所を撃っている。
うまく距離を取ったエリオスは即座にマップを開く。
現在位置はフィールドのど真ん中。
このままログアウトするか、転送ポートまで逃げ切れるか、キルされるかーーー
エリオスの取った道はひとつ
全力で逃げること。
ログアウトしても良いが、最悪何時間も交代で待ち伏せする輩かもしれない。
となると、やる事は自然と決まってくる。
見張っているかもしれないスナイパーの目をかいくぐりながら転送ポートへ全力マラソン。
マップを閉じると銃を握る力が自然と強くなる。
唾を一度飲み込むと覚悟を決めて走りだした。