SAO フェイタルバレット   作:玄神

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31話 重なる別れ

クレハが居なくなってから、シロは自分のホームでぼんやりと過ごしていた。

「マスター、しょんぼりしたらダメです。クレハはきっと戻ってきます!」

「…ありがとう、レイ。」

レイは励ましてくれてるが、シロはかなり落ち込んでいた。

 

「シロはいるかしら~。」

そこへ、ツェリスカがシロのホームへ遊びにきた。

「ツェリスカ、こんにちは。」

「こんにちは。」

ツェリスカはシロの顔を見ると、落ち込んでいるのがすぐに分かった。

「クレハちゃんの件は残念だったわね。でも今は、そっとしておいた方が良さそうね。」

「…うん。昔みたいに、すぐ仲直りって言う訳にもいかないだろうなぁ…。」

 

「今これを言うのはとても、心苦しいのだけど…。」

「どうしたの?」

「わたしも、しばらく抜けさせてもらうわ。」

「ええっ!?どうしてですか、ツェリスカ」

ツェリスカの言葉に、シロよりも驚きを隠せないレイ。

 

「リアルでも、ここでも、やらなければならない用事が多くて。しばらく自由にやりたいの。」

「そっか…。」

「もともとSBCフリューゲルクエストを共闘するための、臨時加入のつもりだったから。」

「そんな…寂しいです。ツェリスカ…。」

レイが凄く落ち込む。

 

「…そんな顔をしないで。あなたは強いから大丈夫。クレハちゃんの問題もいつか解決するわ。」

「ありがとう。頑張る。…ツェリスカも元気でね。」

「またいつか、ご縁があれば、また仲間にしてちょうだいね。」

ツェリスカは笑顔でシロとレイの頭を撫でると、ホームを去って行った。

 

********

その後、ツェリスカがスコードロンから抜けたと耳にしたイツキが、シロのホームへ訪れた。

「まさか、ツェリスカまでスコードロンを抜けるとは…急な話で驚いたよ。」

「ツェリスカは、やらないといけないことが、あるらしくて…。」

「クレハもツェリスカも、きっとすぐに戻ってきますよ!」

レイがシロを励ますように言う。

 

「残念ながら、僕はそう思わない。人は突然離れ、去ってしまうものなんだよ。」

「…。」

「引き留めるなら、早い方がいいんじゃないか?僕も探すのを手伝うよ。」

イツキはそう言ってくれるが、シロは首を横に振った。

「ありがとう。でも、今私が引き留めても、2人は戻ってこないと思う。」

「…冷静な判断だね。では、僕の力がいらないなら、しばらく自由にさせてもらおうかな。」

「えー!!」

レイの声がホームに響く。

 

「さっき言ったろう。人は突然離れ、去ってしまうものなんだ…と。パイソンくんがうるさくてね。」

「それは、仕方ないね。」

「もちろん、フレンド登録を削除したりなんかしない。僕は彼女達とは違う。」

「…。」

「あはは、冗談を言うシチュエーションではなかったね。ごめん。」

 

こうして、クレハ、ツェリスカ、イツキの三人が立て続けにスコードロンを脱退した。

 

「マスター…どうして、みんな離れて行ってしまうんでしょう?こんな、偶然あるんでしょうか…?そして、なにより…寂しいです…。」

レイの言葉にシロは、大丈夫だよ。と言ってあげることしか、できなかった。

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